今回村上氏の文章を読んで、実にあいまいで分かりにくい文だという印象を正直持った。
だから、この「ビジネスにおける文章」というところを読んだときには結構インパクトがあった。
205ページで、
「仕事における文章は、「正確で簡潔」でなければならない。~~実は、小説の文章も同じように「正確さと簡潔性」が求められる。当たり前のことだが、文章というのは読む人に理解されなければならない。正確でなければ情報や意図は伝わらず、理解されないし、簡潔であればあるほどその精度は増す。」
そして、208ページでは、
「ダメな文章を書く人は、文章が下手なのではなく、そもそも自分が何を伝えようとしているのか自分で理解できていない ことが多い。」
とある。
実に良い内容であり、全く賛成だ。内容自体については全く反論の余地がない。
問題は、「無趣味のすすめ」における村上氏の文章自体、決して「正確で簡潔」ではなくて、精度が悪いことだ。また、208ページのダメな文章についての批判も、そのままあてはまってしまう。
村上氏に学ぶことは多い。