人間、調子が良いときは自分が何でもできそうな気持ちになる。
そんなときは、青空に向かってどこまでも飛んで行けるような心地になる。
今みたいな時代は特にこういうことが大事なのだと常々思っている。
昔は元々イケイケな時代だったからそういう気持ちなんて特に大切にしなくても自然に毎日を明るく生きることができた。
でも現代は違う。逆風が吹きまくっている時代だからあえてそういう前向きな気持ちを育てないといけない。また、昔と違って今の若い人は子供のときに無我夢中で遊んだ経験も少ないから、心の芯みたいなものがとても弱いのだ。
過去の良い時代を長く生きた指導者はここらへんが分かっていないことが多い。
若い世代に対してはとにかく厳しくしさえすればいい、くらいに単純に考えている人があまりに多いのだ。
甘くしろ、と言っているのでは決してない。単に甘くしても、水をやりすぎた植物のように駄目になっていくだけなことは分かっている。
そうではなくて、彼らの、内側からあふれ出るようなやる気や希望の光を増幅するような方向性を常に考えるべきだと私はいつも思うのだ。そういうことができる人はまだとても少ないのではないだろうか。
これからの指導者、リーダーにはそういう力が要求されると思う。ガミガミ言って、世の中の厳しさばかり教えようとするやり方は完全に古い。