96歳のころ。「おしゃべり」と題して、百歳の記念誌に綴ったもの。「おしゃべり」。 たまーぁにベットから、人恋しく呼んでいる。夕ご飯の介助をしながら、おしゃべりをした。月に一度、往診をしていただいているお医者さんが、入院をした。そのことが頭にあったのか、「先生が入院しちゃつては、しょうがねぇなぁ」。「お医者さんなのに、なんだっぺえなぁ」。「なんの病気なんだっぺぇなぁ」。「見舞いやったのがぁ」。「「八十になったのがぁ。まだ、若けぇのになぁ」。「おれは、九十六だぁ。七、八、九、百だぁ。四年ちゅうのは、たいへんだなぁ」。「四年、生きられんのがなあ、手術してくれた先生は、百まで大丈夫だと、言ってたなぁ」。「百まで生きっとご褒美もらえんのげぇ、ほおぉ、なにもらえんのがなぁ」。ちょっと寂しげ。目をつむっているときは、何かを考えているようだ。と、載せた。最近も、おしゃべりをするが、なにをはなしているのか、分からない。
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