冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

遥かな尾瀬第2弾 盛夏の湿原と花の名山至仏山 続き

2016-08-30 22:54:35 | 旅行
まったく、Gooのリミットのせいで、せっかく最後まで書いた記事がおじゃんになってしまいました。
自動保存されていたところまでは先ほどアップしましたが、その続きはこちらに書きます。

オゼソウを見た後も下山は続きます。眺望の開けるところからは尾瀬ヶ原や日光方面が望めるので、とても気持ちがいいです。そして、足元には花が絶えません。アヤメの咲いている一帯がありました。ヒオウギアヤメかな。尾瀬ヶ原ではとっくに終わっている花ですが、標高の高い至仏山だから残っているのか。










そして、オヤマ沢田代の湿原にたどり着きました。


この辺りからは、至仏山の隣の山である笠ヶ岳が望めます。北アルプスの同名の百名山とはもちろん違う山ですが、形はよく似ていると思う。こちらの笠ヶ岳は、蛇紋岩の山かどうかは分かりませんが、ヤマレコを見ると至仏山同様に高山植物の宝庫のようです。


湿原はやはり小さなお花がたくさん。ここでもタテヤマリンドウが咲いています。




これはイワイチョウかな。ちょっと時期が違うと思うけど。


そして、ここにもキンコウカがたくさん。うっすらと黄色く染まる湿原。




この辺りが、標高的に尾瀬ヶ原や燧ケ岳を眺められる最後のポイントです。


ここからは樹林帯。


北関東の原生林を要する山々も、夏山本番の趣。






そして、ついに鳩待峠に到着しました。


至仏山(実際には見えているのは小至仏山だと思います)を見上げる。いやー、流石の花の名山だった。


ここで旅が終わればよいのですが、山ノ鼻まで下りてテントを回収しなくてはいけません。観光客の方々の邪魔にならない程度に小走りで駆け下り、テントを撤収しました。途中、ソバナが見事だった。


それにしても尾瀬、2か月弱の間にすっかり表情を変え、違ったお花が咲き乱れていました。貴重な湿原と蛇紋岩の至仏山、まさに世界の宝と言うべき自然遺産です。燧ケ岳に登って尾瀬ヶ原や尾瀬沼を眺めたり、草紅葉の時期に湿原を歩いたり、水芭蕉やリュウキンカ、あるいはニッコウキスゲの群生が花の盛りの時を狙ったり、まだまだ何度か来てみたいところですね。



遥かな尾瀬第2弾 盛夏の湿原と花の名山至仏山

2016-08-30 22:41:16 | 旅行
7月の23日、24日の土日で1か月半ぶりに尾瀬に行ってきました。残念ながらニッコウキスゲの最盛期は逃してしまいましたが、キンコウカが咲き始めてアヤメ平が美しく変化しているのを堪能すると、7月頭から入山可能になる至仏山で希少な花々を見るのが目的です。尾瀬はシーズン中色んな花々が交代で見頃になるので、飽きることがなさそうです。



今回も、関越交通のバス、尾瀬号を利用して鳩待峠から入山しました。前回は夜行だったのですが、今回は既に満席だったので朝の6時台に出る便を利用。途中幾つかの停留所に停車するので、尾瀬に入るのは11時半頃になります。まずは至仏山方面を眺める。明日のターゲットです。
既に11時半ということで早朝の空気は感じられませんが、天気はいいし早速アヤメ平を目指して歩き始めます。序盤は木道の付いた樹林帯。緑の色が6月に比べて明らかに濃くなっており、草や木の葉も成長して茂っています。盛夏の趣。




樹林帯ではハナニガナがたくさん咲いていました。


ルート取りの問題で、今回テントを張る山ノ鼻にはこの日の最後に到着する予定。つまり、1泊とはいってもテント泊装備を背負っての歩行が続くのが唯一の問題。まあ、この時点ではまだ元気で、1時間ほどサクサク歩いて横田代の湿原が見えてきました。


この横田代の湿原、あまりメジャーではないのが不思議です。鳩待峠からコースタイムでたったの1時間20分、開放感があり、花々が綺麗だし、お天気がよければ至仏山方面が綺麗に見渡せる絶景ポイントです。私は大好きですね。






前回は綿毛が大きくなり始めていた、湿原のメルヘンの主役であるワタスゲは、すでに終盤の状態。


しかし、替わってキンコウカが咲き始めていました。とても上品な感じ。贔屓の高山植物リスト入り決定。




池塘の水辺に咲くキンコウカ。


サワギキョウもありましたが、標高が尾瀬ヶ原よりも400~500メートル高い横田代やアヤメ平では、まだ蕾でした。


今年大当たりのタテヤマリンドウ。6月に来た時には、湿原がうっすらと水色に見えるほど咲き乱れていました。まだ咲いています。


キンコウカとタテヤマリンドウの共演。


コバギボウシも横田代ではつぼみ状態でした。これはこれで貫録を感じるのは私だけ?


ニッコウキスゲが少しだけ残っていました。


それにしても、横田代は天国感が強い湿原だ。去年の7月に行った鬼怒沼を思い出す。鬼怒沼からは日光白根山が見えたけど、横田代からは至仏山。訪れる人が少なめなのも幸いして、静かな楽園。






さて、横田代を後にしてアヤメ平に向かいます。この道も、道端に多くの花が咲いているし、樹間から燧ケ岳が見えたりして飽きることがありません。
ドクセリですかね。セリ科は見分けるのが難しいですが。可愛い花ですが、毒があるのか。


キンコウカも多いです。




燧ケ岳が見える。


そして、お約束のモウセンゴケ。ここで時間をかけて、あるものを必死に探しまくる。


あったー。モウセンゴケの花。昨年、鬼怒沼に登った時に、写真家の荒武さんに教えていただきました。盛夏の頃に白や薄紫の小さい花をつけるということを。密かに、この花を見ることが今回の尾瀬旅の目的の1つでした。


時期がちょっとずれていたのか、見つけられたのはこの1輪だけ。木道を外れて奥まで行けばもっと見つけられるでしょうが、それはマナー違反。木道の近くに咲いているもので満足して進みます。
アザミが咲いていた。秋のイメージがある花なので、ちょっと意外。なお、尾瀬には固有種のオゼヌマアザミがありますが、事前のリサーチ不足で見分けることができず。このアザミは何だろう。オゼヌマアザミでないことは確かです。アザミは種類が多いので特定できず。


そうこうしているうちに、アヤメ平に到着。本日2つ目の楽園。




湿原がキンコウカでうっすらと黄色く染まっています。


なお、アヤメ平の名前の由来はキンコウカです。キンコウカの葉がアヤメに似ていたので間違えてしまい、アヤメがたくさん生えている湿原ということでアヤメ平と名付けられたとのこと。一度は人間に踏み荒されて荒廃してしまったアヤメ平ですが、東京電力などの努力で徐々に植生が回復してきています。原発問題では組織の機能不全をさらけ出した東電ですが、尾瀬での貢献は認識すべきだと思います。


アヤメ平からは燧ケ岳の眺めがよいですね。池塘とのコラボも。






そして花々も。やはりここでもタテヤマリンドウ。


サワランを幾つか見つけました。トキソウはなかった。いずれも、時期的にちょっと遅かったですね。標高の高いアヤメ平だから少し残っていましたが、尾瀬ヶ原ではみませんでした。


そしてキンコウカ。あまりに美しくて写真を撮りまくる。












アヤメ平で至福の時間を過ごした後は、富士見峠方面に向かい、途中で長沢新道に入って尾瀬ヶ原に下ります。途中には南側が開けた場所があり、晴れていれば日光白根山など日光の山々を見渡せるのですが、この日は雲が上がってきてしまって見られませんでした。
長沢新道に入る直前には池塘があり、ここから眺める燧ケ岳も綺麗です。




さて、長沢新道。最初の半分は木道が整備されていて歩きやすいのですが、後半は結構急な坂で木道もなく、本格的な山道です。まあ、この道では樹林帯の香りや鳥の声を楽しむのが正解。湿原のイメージが強い尾瀬ですが、樹林帯は見事なブナ林やクロベなどの針葉樹の森で、巨樹も多いし豊かな植生が感じられます。








カニコウモリの花がたくさんありました。


クワガタが道の脇に。子供の頃は夏と言えばクワガタやカブトムシを探したものだった。今は花の方が興味がある。


沢を横切ると尾瀬ヶ原も近くなってきた証拠。


尾瀬ヶ原です。ここからは尾瀬ヶ原の中心にある龍宮の十字路を目指すのですが、この比較的マイナーな区間には小さい可愛い花がたくさんありました。あまりメジャーではないのか、どれも名前を特定するのが難しいですが。でも、とても可愛い。
ミゾホオズキかな。黄色の花は特定するのが一番難しいと思います。


これはミゾソバかな。下のはピンクが淡くて白いけど、同じ花のように見える。




ケナツノタムラソウかな。難しい名前だ。特定も難しい。


これはネジバナ。尾瀬ヶ原で結構たくさん見ました。


湿原の草も背が高くなり、6月とはまったく違うイメージですね。雲が結構出てきてしまい、絵的にはちょっと残念。


コバギボウシがたくさんありました。紫系の花は絵になる。






龍宮小屋。尾瀬ヶ原の真ん中に立つ小屋。比較的古い建物なんですかね。尾瀬の山小屋の中でも風格を感じる。


さて、十字路からは直接山ノ鼻方面に向かわずに、北上して東電小屋方面を目指します。4時過ぎに山ノ鼻に着けばテント登録は問題ないはずだし、できるだけ湿原歩きを楽しみたいので。まあ、結果的には結構疲れましたけど。平たんな道とは言ってもテント泊装備背負っていると。
道中目立ったのはオゼミズギク。たくさん咲いていました。






ワレモコウ。つぼみのものも含め、横田代からいくつか見ていました。が、形のよい株で絵になるものには尾瀬ヶ原に下りてきてから遭遇。


タカネアオヤギソウだと思いますが、自信なし。個体数は多くなかったと思いますが、背が高くて目立つ。


サワギキョウ。もっとたくさん咲いているかと思いましたが、私はそれほど多く見つけられず。紫の花がこれだけ大きいと迫力ありますね。栄養が少ないはずの湿原で、アケボノソウもサワギキョウも迫力十分だ。


そして、尾瀬ヶ原の中田代で圧倒的に群生してたこの植物。怖いくらいの群生。シダっぽいけど。正解は、どうやらヤマドリゼンマイという植物。確かに、6月に来た時に山菜のような植物がたくさん生えていました。ゼンマイの一種だとは思いましたが、結構大きくて、食べるにはどうかと思った記憶があります。それが真夏にはこんなに葉っぱを茂らすんですね。




こういう季節ごとの植物の変化を目の当たりにするのは楽しい。アルプスだと、年に何回も同じ山域には行かないですからね。
さて、花に戻ると、ノアザミが綺麗でした。アザミは下向きに咲くものが多いと思っていましたが、上向きに咲いて色もピンクと紫の中間くらいでとても輝かしい。




ニッコウキスゲも、群生の時期は外しましたが、少し残っていました。やはり絵になる花。


そして、池塘に咲くヒツジグサ。夕方になると花を閉じてしまい、翌日日が高くなるまで開きません。お寝坊さんで可愛い。


ヨッピ吊り橋まで来ました。


吊り橋の近くに咲いていたトモエソウ。明らかに終盤。


これはアブラガヤという植物です。かなり多く見られました。花ではないのかな。何となく秋っぽいかんじ。


時々燧ケ岳方面を眺める。


おっ、イワショウブ。昨年は北アルプスの北ノ俣岳から太郎平小屋に至る間の湿原でたくさん見ました。これも秋のイメージが強い花です。




特定しにくい白い花。ミズチドリかなあ。


キツリフネ。奥多摩でも見るので自分にとって珍しくはない。


そしてネジバナ再び。ねじのようにくるっと巻いているからネジバナ。白とピンクでとても可愛いのですが、色が薄いせいかカメラのオートフォーカスがなかなか決まらずにとても撮りにくかった記憶があります。


只見川にかかる橋のところまで来ました。時間の問題もあってこれ以上は進まず、山ノ鼻方面に引き返します。




サワギキョウがこの辺りには多く見られました。一方で6月に多く見られたオゼヌマタイゲキは完全に終わっていて、まったく識別できませんでした。


山ノ鼻方面に歩きながら至仏山を見る。至仏山登山と花々がメインのエントリになると思ったのに、1日目の湿原歩きでの写真を相当載せているという事実。それだけ花が多くて景色がよいのが尾瀬だということ。


オニシモツケかな。結構たくさん咲いているけれど、あまり特徴がないので無視しがちな花。


タカネアオヤギソウと思われる花。時々出てくる。大きいので迫力あるけど、色が地味。よく見ると1つ1つの花は綺麗です。


アブラガヤにとまる野鳥。稲穂にとまるスズメではない。この写真、今から見返すとよく撮ったな。野鳥はすぐ逃げちゃうから撮りにくいので。


そして、ノアザミ。


これは、池塘の近くにたくさん咲いている花。特定しにくい。ミカヅキグサか、ミヤマホタルイだと思う。拡大してみると結構繊細で綺麗です。




この時間になると歩いている人が減り、尾瀬ヶ原を独占できるというメリットがあります。テント泊装備で11時半から4時ごろまで歩くので疲れてきますけど。




尾瀬ヶ原でもキンコウカは咲いています。まあ、アヤメ平で感動した後なので、ここでの感動は抑制気味。


そして、牛首分岐の辺りで池塘が増え始めると、ヒツジグサ。




こんな感じで、すでに閉じている花が多いです。




大きなクガイソウが時々現れる。あまり珍しくないものでも種類が違うものはすべての花を1枚は写真に収めようとしているので、どうしても枚数が増えます。


コバギボウシ。


ここで、セグロセキレイが1羽、木道に下りてきて鳴きながら私の右前方を逃げるようにしながら並走します。話しかけても当然反応しませんが、逃げもしません。で、せっかくなのでポートレイトを撮影。これまではあまり野鳥の写真は撮れなかったですが、さすがは尾瀬。人気のなくなった夕方ならこういう邂逅もきたいできるのです。


牛首分岐を越えると池塘が増え、ヒツジグサ君もたくさん。






やや曇りがちな天気も雰囲気があってよろしい。


そして、モウセンゴケの中でもちょっと種類の違うナガバノモウセンゴケを発見。確かに葉が長い。


クルマユリなど、高山でおなじみの花も出てきます。ホント、花だらけの尾瀬。


時刻は4時半頃となり、かなり疲労感を覚えていたところ、ついに山ノ鼻の山小屋が見えてきました。


受け付けを済ませてテントを設営。おそらく、この日最後にテント場に到着したのは私です。いつもは比較的早めにテント場に入って無難な位置を確保するのに努めるのですが、この日はどうせスペースに余裕があるだろうと踏んでいました。まあ、想定通り問題なかった。


日が落ちるころから(午後7時)、ビジターセンターで職員の方がスライドショーを上映してくださいました。尾瀬の自然の成り立ちや今見られる花や動物の解説などで、なかなか面白かったです。こういうのも尾瀬ならでは。流石に自然保護に真剣な国立公園です。環境が厳しいアルプスでこの手の催しをずっとやるのは難しいでしょう。
そして、8時過ぎからは蛍の鑑賞会。尾瀬の清らかな水には蛍も当然住んでいるわけで。久しぶりにたくさんの蛍が飛ぶ光景を見ました。

さて、よく寝て翌日は夜明けとともに行動開始です。花の名山である至仏山に登るのがこの日の目的ですが、その前に朝方の霧立ち上る尾瀬ヶ原を少し散策します。気温が下がる夜間は水蒸気が霧になり、尾瀬ヶ原に滞留するのですね。










花も少々。ドクセリとキンミズヒキかな。




さて、いよいよ至仏山に向かいます。序盤は針葉樹の樹林帯。クロベの巨木がたくさん。そして、かなりの急登です。花の名山ということで優しいイメージもありますが、意外と侮れないタフな山でした。


オオバギボウシ。それにしても大きな株だ。


私はテントをたたまずにアタックザックだったので身軽ですが、多くの人はテントをたたんで荷物をすべて担ぎ上げていました。それらの人たちは大変そうでしたね。


至仏山に山ノ鼻から登り、鳩待峠に下山すると、テントを回収するために往復1時間半から2時間ほどの道を登り下りする必要があります。これを避けてテント泊装備を担ぎ上げるか、アタックザックで至仏山に登頂してその後に体力と時間をかけてテントを回収するか、判断の分かれるところですね。私は、6月に来た時の感覚から、鳩待峠と山ノ鼻の間を後から往復する方が楽だと考えていました。結果的にそれでよかったと思っています。

ある程度登ると、尾瀬ヶ原にかかった朝霧の上に出ます。そうすると、尾瀬ヶ原の雲海を臨む形に。至仏山、花だけでなく景色でも一流です。




そして、このくらいまで登ってくると高山植物もちらほら。まずはミネウスユキソウ。




そしてここでもキンコウカ。


徐々に高度を上げるにつれ、尾瀬ヶ原ではだんだん霧が晴れていきます。




シブツアサツキ。至仏山一帯にしか咲かない固有種です。至仏山は、2014年に固有種の花を求めて遠征した岩手県の早池峰と同じで、蛇紋岩という特殊な岩で形成された山です。この岩は養分の関係で珍しい植物が生き残っているらしく、蛇紋岩の山は固有種の宝庫なのです。




この手の白い花は特定困難。




見上げる先の雰囲気も早池峰に似ている。ちなみに、両方とも百名山ブランドを冠しています。


このくらいまで登る頃にはすっかり霧は晴れ、尾瀬ヶ原の池塘や木道もくっきり見えます。


ツリガネニンジン。たくさん咲いています。




これもたくさん。ホソバコゴメグサ。


至仏山のものが世界標準ということになっているらしい、ムラサキタカネアオヤギソウ。




これも時期がピッタリだったのか多く咲いていました。タカネナデシコ。とても複雑な花びらです。


ちなみに、一帯はお花畑状態。




こうなると登山には時間がかかります。アタックザックで身軽だったせいもあり、序盤では他の登山者をどんどん追い抜いていました。しかし、この辺りでは花を見たり撮影するのに忙しくて全然進まない。至仏山、花好きにとってはコースタイムはまったく当てになりません。特に、高天原と呼ばれるお花畑一帯では全然進みません。

イブキジャコウソウ。


タカネナデシコ群生。




登山道を外れて高山植物を傷つけることがないように木道が出てきますが、その木道の下にも花が多いです。


ここで、至仏山一帯と谷川岳にしか見られない固有種のホソバヒナウスユキソウが登場です。今年は雪が少なくて花の時期が例年より早かったため、時期的にもう見られないと思っていました。ラッキーです。早池峰でも、固有種のハヤチネウスユキソウをたくさん見ました。ウスユキソウとの相性はいいようです。




これが普通のミネウスユキソウ。花の感じも葉も違います。


タカネトウチソウ。




ミヤマシオガマとヒメシャジン。


ホソバツメクサ。早池峰でもよく見た花です。やはり蛇紋岩に咲く花は似てくるのでしょうか。




イブキジャコウソウとホソバヒナウスユキソウ。


イワシモツケ。


どんどん出てくるタカネナデシコやイブキジャコウソウ。そしてツリガネニンジン。






そして、至仏山でもタテヤマリンドウの大家族。


チングルマの花穂も。


エゾウサギギクはあまり多く見かけませんでした。形の良いものは少なかった印象。


そして、花を見ながらゆっくりしたペースでの登山もついに終わり、至仏山2,228メートルの山頂に到着です。


一応自撮り。


山頂からは360度見渡すことができます。冬は雪深い新潟、群馬の県境の辺りの山々です。








南方には小至仏山も。


東方は尾瀬ヶ原。


山頂にウメバチソウが。秋の花のイメージですが。


さて、山頂からの景色を堪能しておにぎりなど簡単なエネルギー補給をしたら、小至仏山方面に向かいます。至仏山は、下山ルートは鳩待峠に向かう一本道しか許されていません。登りは山ノ鼻からでもいいんですけど。高山植物を守るためにある程度人の流れをコントロールするのと、蛇紋岩は滑りやすいので急な坂を下る危険を避けるためだと思われます。
下山ルートも、やはりお花が多いです。ムラサキタカネアオヤギソウ。


ホソバヒナウスユキソウ。


ミネウスユキソウ。


ヒメシャジン。




イブキジャコウソウ。


ホソバツメクサ。


そしてタカネナデシコ。


ミヤマダイモンジソウは終盤で、あまり形のいいものは残っていませんでした。ジョウシュウアズマギクやタカネバラも。アズマギクはピンクが綺麗なはずだから盛りの頃に見たかったなあ。










ウメバチソウがちらほら。まとまり感のある花だと思う。


そして名前を特定できない花々。以前どこかで見かけた覚えがあるけれど、年のせいかなかなか思い出せず。






晴れて気持ちのいい稜線歩きです。やはり、蛇紋岩の山の風景は何となくどれも似ているように思う。


で、小至仏山に到着。ここからの眺望もいいです。






自撮り。


この先にもお花はずっと咲いていて、ジョウエツキバナノコマノツメなど普通のキバナノコマノツメとどこが違うのか分からないけれどどうやら初めて見るスミレの仲間にも無事に巡り合いながら、徐々に下山していきます。










しかし、実は私は小至仏山を過ぎた辺りから神経を張り詰めてある花を探していました。それは至仏山の固有種。世界でこの山の一帯にしか咲かない花を探していたのです。
事前のリサーチで分かっていたこと。それは、どうやらお花畑のスケールは山ノ鼻からの登りのルートにある高天原周辺が最高。しかし、この固有種は鳩待峠方面のルートの中で、小至仏山と湿原の間に咲いているのを見つけるのが一番見つけやすいらしい。ということで注意していました。
そして、出会いは突然に。逆方向から登ってくる団体を先導しているガイドさんが、「はい、これがオゼソウですね。オゾソウです。オゼソウです。」と連呼していたので、全然注意していなくてもすぐ分かりました。と言うか、注意していてもこのガイドさんの連呼がなかったら見逃したかも。事前リサーチでも分かっていましたが、地味な花です。






オゼソウ。希少価値からありがたがって眺めて写真に収めたものの、正直言ってタカネナデシコやヒメシャジンの方が可愛い。。。
まあ、いいでしょう。今年はキタダケソウを狙ってうまくいかったりしていましたから、日本の希少な高山植物を追いかける私の山歩きとしては、元気なオゼソウに巡り合えたのはとても意義深いことです。

と、ここでGooのリミットに引っかかってしまいました。調子に乗って写真をアップしすぎていました。取りあえずここで一回記事をアップします。