冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

山種美術館は結構好き

2011-11-24 23:13:03 | 息抜き
1年数ヶ月ぶり(だと思う)に山種美術館に行ってきた。昨日の話ですが。
恵比寿の駅から結構歩く今の場所に移ってから、ある意味で商業的に上手な美術館になったと思う。
展覧会の内容が結構いい。
今回は「ザ・ベスト・オブ・山種コレクション」という展覧会で、二期に分かれた展覧会のうち前期の展示。
既に他の展覧会のときに鑑賞したことのある作品もかなり出ているのだが、実はそれらの作品こそ私のお目当て。
大好きなものが幾つかあるのだ。

例えば、浮世絵では、
鳥居清長の「社頭の見合」
歌麿の「青楼七小町 鶴屋内 篠原」
写楽の「三代目坂田半五郎の藤川右衛門」
北斎の「凱風快晴」
広重の「庄野 白雨」

琳派からは
酒井抱一の「飛雪白鷺図」(重要文化財の「秋草鶉図」も出展されているけど、こっちの方が好き)
宗達の「槙楓図」

近代日本画では、
なんと言っても大好きな、竹内栖鳳の「班描」。まさに匂い立つ。猫、すばらしい。
川合玉堂の「鵜飼」
菱田春草の「月四題」のうち、秋の図の葡萄のやつ
上村松園の「牡丹雪」
小林古径の「清姫」

などなど、既に何度か鑑賞していて、絶対に飽きないものが多い。

そして、今回の発見の中から幾つかメモしておくと、
宗達と光悦の「四季草花下絵和歌短冊帖」はとても面白い。変色していて宗達の絵の楽しみは薄れるけれど、光悦の字と装飾、選ばれている歌の面白みが「あはれ」の世界。秋の夕暮れシリーズは、定家も西行もある。万葉の歌も、その素朴さだけでなく色彩感がよい。
西郷孤月の「台湾風景」は繊細かつ主題の大胆さ、緑を基調にしたある種の透明感のある画風などが印象的。私的には大観よりも孤月の方が好き。
速水御舟の「名樹散椿」。これは実は、御舟ほどの有名人の絵なのに、私の知らない絵だった。でも、展示室で異様な迫力を感じたので解説版を読んでみたら御舟。やはり天才は香ってくる。宗達の「槙楓図」と比べると面白いと思う。

日本画はよいと思います。
純粋に綺麗です。

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冷たい風のような火を燃やすものたち