ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

ストリートエデュケーターのノト

2010年01月15日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

今回は、アイキャンの路上スタッフ、ストリートエデュケーターのノトの紹介をします。

ストリートエデュケーターというのは、路上で生活する子どもたちが、学校や社会に戻っていくために、まずゲームを通して子どもたちと仲良くなり、ワークショップ等を通じて子どもたちが自分たちの生活を振り返り、人生の目的を見つけ、子どもたちの生活意識を変え、行動変化を引き出す仕事です。日本ではあまりなじみがない仕事ですが、「夜回り先生」を体系化したようなイメージかもしれません。



ノトは言います。

自分も子どもの時に、タバコや新聞を売り、学費を稼いでいました。だから、それがどれだけ大変なことかを身をもって分っています。商品を大人に全て奪われたこともあります。路上の商売には、自分たちのテリトリーがあるので、隣の地域に入ってしまい、殺されかけてバスから飛び降りたこともありました。

働く子どもには、日々たくさんの危険が降りかかります。路上には、少しでもつらい現実から逃れたいと思う子ども達を誘惑するラグビー(シンナー)やドラッグ、犯罪の誘惑があります。また、子どもたちを搾取しようとするたくさんの大人がいます。

子どもたちは、このような環境で生き延びるために必死で、自分のことを一番に考えてしまいがちです。

私は子ども達に、路上にいても、自分を成長させることができ、家族や友達を大切にすることが、重要であると教えています。今は、路上に居ざるを得なかったとしても、「路上から出よう」と子ども達が自分達で気が付いたとき、子どもたちの人生は大きく変わります。子どもが気付き、学校や家族の元へと戻って行った時が、本当に嬉しいのです。



ノトのセッションは、魔法のように集中力の切れがちな子ども達の心を掴み、惹きつけて止みません。10年以上、子どもに関わる活動を続けるノト。路上の子ども達のこと、セッションのノウハウ、どのようにNGOが子ども達に関わっていくかという距離感、たくさんの経験の中で培ってきたものを活かし、現在アイキャンの路上事業のリーダー的存在にまでなりました。

マニラ中の路上の子どもたちが、いつの日か学校や愛情あふれる家庭に戻れる日を夢見て、今日も夜遅くまでノトや私たちは、路上の子どもたちとの対話を続けます。

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