ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

台風による被害 ICANの対応②

2009年10月03日 | 路上の子どもたち


炊き出しを行うため、できるだけ多くの野菜やお肉などの材料を買い揃え、キッチン器具は、オフィスのものをかき集めて被災地に向かいます。

ICANのスタッフはマニラだけで7ヶ所で活動しているので、スタッフだけで大量の炊き出しをできるわけではありません。常日頃から人間関係ができているお母さんたちが自然と集まり、一緒に作り始めます。

コンロもここで使えるのでは、オフィスから持って行った電気コンロ1つだけ。これでは、時間も掛かりすぎてしまいます。キッチン器具だって、すべて洪水で流されてしまいました。でも、大丈夫です。なければ持っている人がどこからともなく現われ、貸してくれます。今までもずっとそうやって、人々は助けあいながら生きてきました。

災害の緊急支援と言うと、外から来た人が「被災者」に「与える」といったイメージがあるかもしれませんが、そのような活動はその瞬間で必ず終わります。既存の文化とか助け合いの習慣とか、そういうそこにあるものの上に活動することが、復興、そしてそのあと人々が自身の力で生活を良くしていくことにつながります。

結局1つだったコンロは、4つにまで増え、いつの間にか、その他の調理道具も整っていきます。


 
洪水後、道の端っこで石や薪を燃やして調理をしているお母さん達。みんなでたくさんの料理を作ることさえも、楽しんでくれているようでした。

もちろん子どもや家を失い悲しくないわけはありません。でも、このようにどんな状況でも希望を見失うことなく、たくましく生きていく力を人々は持っています。私たちの食料や衣服の提供、教育や保健医療の活動、収入を向上させる活動、そのすべてはこの「人々の力」の上にあり、「人々の力」を引き出すためにあるのだと、改めて実感します。「緊急支援」は、そのような力を考慮しない免罪符とはなりません。

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