さえ@まにら
今回の土砂崩れで亡くなった子どもの1人、マイケル(仮名)は11歳の男の子でした。2つ年上のお兄ちゃんと今2才になる妹と、お母さん、そしてジープニーなどへの乗り物にお客さんを呼び込む仕事をするお父さんの5人で橋の下に暮していました。
いつもICANのセッションに積極的に参加し、時にはイタズラもするけど、やさしい子でした。印象に残っているのは、路上教育のセッションの中で「100万ペソ(約200万円)あったら、何が欲しい?」と質問した時の答えです。
マイケルは、「家族に家と車を買いたい。それから、もうお腹がすいたって思わなくていいように、たくさんの食べ物も家族のために買いたい」と答えていました。
洪水のあった27日、マイケルは川のすぐ横にある、ジープニーやバスなどの乗り物を待つ場所、屋根がついており、コンクリートで固められた停留所で寝ていました。そこで寝ていたのは、亡くなった子ども2人を含めて、9人です。夜中の12時半ごろ、停留所横の木が倒れ、その停留所を巻き込み、川へと土砂崩れを起こしました。9人のうち、7人が一緒に川へと落ちましたが、5人は自力で上がることができました。しかし、亡くなったもう1人の子ジュンジュン(12歳)は川の中で、さらに体に岩と土砂が被さってしまいました。みんなで、助け出しますが、岩の下から助け出した時には、残念ながらすでに亡くなっていました。手を上げている格好で見つかり、「自分はここにいる!」と助けを呼んでいるようだったと言います。
マイケルは、岩と砂、木材などが被さり、その時点では、発見されませんでした。28日の朝8時ごろ、マイケルのお父さんが彼を探していました。土砂が崩れているところを手で撫でるように少し土を払うと、そこに彼の手が見えました。お父さんは胸が裂けるような思いで、マイケルを直視することが出来ず、助けを求めに橋に上がったとのことです。
【解説:洪水前、ICANが実施しているTULAY PROJECT(トゥライプロジェクト)の一環で、子どもたちが自分の住んでいる地域を絵にし、紹介するというセッションをした時のものです。橋の下には、今はもうなくなってしまった多くの家、そして、橋を渡ったところ(右)には、マイケルがその日寝ていた停留所が描かれています。停留所は、大雨の中、橋の下にいるという選択肢がなくなった子どもたちにとって、限られた雨を避ける場所の一つでした。ここが崩壊しました。】
子どもたちの最後を伝えることは、子どもたちの成長や嬉しかった事を伝えるのとは反対で、とても苦しい作業です。ですが、日本のみなさんにマイケルとジュンジュンのことを伝えることは、彼らの死を無駄にしないために、今私が出来ること、私がしなければならないことなのだと思っています。
******************************
路上の子どもが幸せに成長できるように、会員を募集中です。
http://www.ican.or.jp/street.html
ご寄附の受付はこちらとなります。
(認定NPOのため、5,000円以上の寄付は税制優遇の対象となります。)
http://www.ican.or.jp/members.html
子どもたちの教育環境を向上させる「書き損じはがき」も募集中です。
http://www.ican.or.jp/kakisonji.html
その他、アイキャンに関する情報はアイキャンのHPへ
http://www.ican.or.jp/
今回の土砂崩れで亡くなった子どもの1人、マイケル(仮名)は11歳の男の子でした。2つ年上のお兄ちゃんと今2才になる妹と、お母さん、そしてジープニーなどへの乗り物にお客さんを呼び込む仕事をするお父さんの5人で橋の下に暮していました。
いつもICANのセッションに積極的に参加し、時にはイタズラもするけど、やさしい子でした。印象に残っているのは、路上教育のセッションの中で「100万ペソ(約200万円)あったら、何が欲しい?」と質問した時の答えです。
マイケルは、「家族に家と車を買いたい。それから、もうお腹がすいたって思わなくていいように、たくさんの食べ物も家族のために買いたい」と答えていました。
洪水のあった27日、マイケルは川のすぐ横にある、ジープニーやバスなどの乗り物を待つ場所、屋根がついており、コンクリートで固められた停留所で寝ていました。そこで寝ていたのは、亡くなった子ども2人を含めて、9人です。夜中の12時半ごろ、停留所横の木が倒れ、その停留所を巻き込み、川へと土砂崩れを起こしました。9人のうち、7人が一緒に川へと落ちましたが、5人は自力で上がることができました。しかし、亡くなったもう1人の子ジュンジュン(12歳)は川の中で、さらに体に岩と土砂が被さってしまいました。みんなで、助け出しますが、岩の下から助け出した時には、残念ながらすでに亡くなっていました。手を上げている格好で見つかり、「自分はここにいる!」と助けを呼んでいるようだったと言います。
マイケルは、岩と砂、木材などが被さり、その時点では、発見されませんでした。28日の朝8時ごろ、マイケルのお父さんが彼を探していました。土砂が崩れているところを手で撫でるように少し土を払うと、そこに彼の手が見えました。お父さんは胸が裂けるような思いで、マイケルを直視することが出来ず、助けを求めに橋に上がったとのことです。
【解説:洪水前、ICANが実施しているTULAY PROJECT(トゥライプロジェクト)の一環で、子どもたちが自分の住んでいる地域を絵にし、紹介するというセッションをした時のものです。橋の下には、今はもうなくなってしまった多くの家、そして、橋を渡ったところ(右)には、マイケルがその日寝ていた停留所が描かれています。停留所は、大雨の中、橋の下にいるという選択肢がなくなった子どもたちにとって、限られた雨を避ける場所の一つでした。ここが崩壊しました。】
子どもたちの最後を伝えることは、子どもたちの成長や嬉しかった事を伝えるのとは反対で、とても苦しい作業です。ですが、日本のみなさんにマイケルとジュンジュンのことを伝えることは、彼らの死を無駄にしないために、今私が出来ること、私がしなければならないことなのだと思っています。
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