ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

路上の子どもたちの衛生環境

2009年07月03日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

 この日は、アイキャン路上教育の6つの路上事業地の1つで、路上で働く子どもたちの家庭や住む地域の環境を把握するための面談を行いました。

 ここの路上の子どもたちの多くは、近くの橋の下に家を作って生活している家庭から来ています。ベニヤ板や鉄板を組み合わせ、道路から川に至る斜面と橋の間に家があるため、床は不安定に傾き、ベニヤ板が何枚も組み合わされているためデコボコになっています。さらに、その斜めの床の上に何段ものベッドが上に向かって作られ、そこで家族は寝ています。

 1つの家族に5人から10人の子どもたちがおり、どうやってこの狭いスペースに寝ているのだろうと、いつも不思議に思います。




(生活の様子をちょっと失礼して。。)

(路上での授業を担当しているアイキャンスタッフの一人、リチャードと子どもの会話)
リチャード:「今の生活の中で大変なことはなに?」
子ども:「雨になると、川の水が高いところまで上がってくること。」
リチャード「そうだよね。溺れてしまう子どもとかはいない?」
子ども:「みんな泳ぎが上手だから大丈夫!」



 子ども達は、墨よりも濃い色で、ひどい臭いの川を泳いでいます。

 この事業地のもっとも大きな問題は、「衛生環境の悪さ」です。衛生環境の悪さゆえに、子どもたちが体調を崩しています。仕事がない、お金がない、橋の下の衛生環境が悪い中で生活せざるをえない、病気になるリスクが高い、そして病気になっても医者に見てもらうお金がない。

 この悪循環の輪を断ち切るには、そこに暮す人々や政府、私たちみんなの少しずつの気持ちと努力、時間が必要です。アイキャンは、一人一人の子どもたちの声に耳を傾けながら、子どもたちのニーズに沿った活動を続け、この悪循環を少しでも解消する努力を続けています。



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