ばばの日記

団塊世代 仲良し夫婦の暮らし
HPは http://www.ibuchan.com/

「この人、誰?」「わん」って・・・・

2015年01月13日 14時53分51秒 | 日常生活
1月13日(火)曇時々晴れ

昨日、昼過ぎ電話が鳴ったので出ると

母がお世話になっている介護施設から。

一瞬、悪い予感がしてドキッとした。

又、母の体調が悪くなって、病院へ行く?・・・・と。

電話の内容は、「巷でインフルエンザが流行っているので

14日以後は、面会謝絶にさせていただきますので・・・・」

ホッと、全身の力が抜けた。

ついでに母の様子を尋ねると

「今日は、元気で起きモードですよ」と・・・・・良かった!



今日までしか、面会が出来ないので午前中に

じじとふたりで、母に会ってきた 。

(食堂にいるかなぁ)と思って、じじが覗いたら

母の姿は見えず(まだ部屋にいるということは・・・・・

今日は眠りモードかな?)と思いつつ、母の部屋へ。

母は横になっていたが目は覚めていたので

「母ちゃん~」とじじが呼び「お母さん~」とばばが呼んだ。

最初、なかなか反応が無かったが、助聴器を耳に当ててあげると

「はい!」と返事をしてくれた。

その後、じじが「僕、誰?」と聞くと「わん・・・」と母。

じじがばばを指さして「この人誰?」と聞くと、又「わん」と・・・・

「わん」と言っても犬とかいう意味では無いよ。

島の方言で、自分のことを「わん」とか「わぁ~」とか言うの。

えっ?じじ=母。

ばば=母?????

最初は、じじもばばも意味が分からなくて笑ったら

母も一緒になって嬉しそうに笑った。

去年末頃から、言葉が出にくくなっている母。

きっと、「僕、誰?」の答の「わん」は

「わんが  くゎ ○○(私の子、じじの名前)」と言っていて

じじがばばを指さして「この人誰?」と聞いた質問に対する「わん」は、

「わんが  ゆむぃ(うちの嫁)」と言いたかったのだと思う。



数年前から、奄美市に住むじじ妹夫婦が帰省したおり

母を訪ねて、じじ妹が「私、誰?」と聞くと

母は黙ってニコニコ笑っていたという。

たまに「可愛い私の娘よ・・・」と方言で言ってくれたらしいけど

名前はなかなか出なかったという。

それでも、何回かに1回は名前を言ってくれたと義妹は喜んでいたけれど

母の記憶力が落ち始めていた時期で、

数ヶ月に1回しか帰省出来ない娘の名前がスムーズに出てこなかったのだろうね。

去年初め頃までは、ばばと、ばば姉の名前をよく呼んでいたそうだが

秋頃からは、じじの名前を夜なども呼ぶようになったと

施設の方が話して下さったことがあった。

母の中から、色々な記憶が消えていっている・・・・・

母の記憶の最後に残るのは何なんだろう?



満91才になった母。



色々な事が出来なくなっていく。

色々な事を忘れていく。

でも、良いよ、お母さん。

ばば達が会いに行った時、お母さんがニコニコッと

無邪気な笑顔を見せてくれるだけで。

お母さんが「そこに存在する」というだけで、ばば達は幸せだよ。

じじやばばが、「お母さん」と呼べるのは、もう、お母さんだけ。

ばばの両親よりも、自分の旦那さんよりも

長生きしてくれているお母さん、ありがとう!

もっともっと長生きして、白寿のお祝いしようね!