業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

親切詰め合わせ

2007年10月28日 | 事例検討
※ この中から1個(一匹)だけ抜き取って買うとしたら、私だったら、私だったら、たぶん自分のほうをじっと見てる子にする。


私の利用者さんの話じゃないんですが、アイリン女史が困ってるある独居の女性のケース。
ウチのヘルステを週に2回ほど利用して家事支援してます。
娘さんなんかもちょっと遠くに住んでて、ときどき来るワケです。

持ち家なんです。
庭があります。
木なんか生えてます。
で、お隣のお宅との境をちょびっと越えて、枝葉が繁ったりするんです。
まあ、そんなに高い木ではない。
植木屋さんを頼むほど大切な木でもない。
こんなとき、ご本人や娘から
「ヘルパーさんに切ってもらえないかしら」
という依頼がくることがありますよね。
ちょっとだけでいいからとか、1日サービス日を増やすからとかなんとか言ってね。

もちろん出来ませんわな。
庭の手入れや草むしりなどは生活援助の範疇外。
これはもう訪問介護事業が開始して以来変わっておりません。

このアイリンさんの利用者さんと娘は、もう何年もヘルパーを利用しているというのに、毎年この依頼を繰返す方たちです。
そしてこのお宅にもう何年も派遣されているウチの登録ヘルパーあゆゆ(48歳仮名)は、毎年この依頼を引き受けてくる困ったさんです。

今年もまた落ち葉の季節となり、去年見た光景がくりひろげられます。
あゆゆがアイリンさんとこにやってきて、このお宅のご本人と娘からの庭木の手入れの依頼を報告し、
「ケアマネさんがいいと言ったら私がやります」
と答えました、と言う。
そしてアイリンさんが区のシルバーボラセンターに電話して日程と料金を聞き、このお宅に電話して伝える。
そして必ず
「そんなに(料金が)かかるんだったら要らんわ」
と文句を言われる。
そして依頼は自然消滅。娘がほんの申し訳程度、塀からはみでた枝葉をちょん切って終了です。

タメ息です。

あゆゆはどうして毎年これをくりかえすのか。
理由は利用者との関係を悪くしたくないからですね。
現場のヘルパーにとって、利用者の頼みを断るというのはとっても辛いことですからね。
そして利用者や家族は、そんなあゆゆのキャラを充分わかっていて、
「今年はやってくれるかもしれない」
とか
「もうじきケアマネに内緒でやってくれるかもしれない」
とか思ってるワケです。

まあ、ウチのヘルステのヘルパーさんたちもお粗末ですが、私は、この問題に関してはアイリンさんにも責任があると思います。
私がそれをアイリンさんに言わないのは、アイリンさんとの関係を悪くしたくないからです。

なんで出来ないのかをきちんと説明出来ていない。
というより、そもそも「出来ない」のではなく、税金使ってヘルパーがやらなきゃならんことの範疇ではないということが双方ともよくわかっていない。
食べたり出したり眠ったりという生活行為や、死なないための支援に関係しないことはやらないのがヘルパーですからね。

もうね、やらしときゃいいじゃんって思います。
請求しなきゃ何したっていいじゃないかってね。
そうやって自分の首をしめたければしめればいいさ。