現在発売中のサンデー毎日(7月12日号)にて
「『幸福』が衆院選のキーワード」
「幸福実現党を甘く見てはいけない!」
と、2ページを割いて報道されました。
コラムを執筆した牧太郎氏は、元サンデー毎日編集長。
現在は毎日新聞専門編集委員です。
幸福実現党の政策についても誌面を割いて採り上げてくれていますので、一部をご紹介します。
<以下、「サンデー毎日」7/12号より転載>
幸福実現党に一票!という「やけっぱち気分」
最近、埼玉県内のJR線路沿いの道路に、妙に明るいイメージの選挙用ポスターがズラッと並んでいるのを見た。候補者はなかなかのイケメンである。誰だろう? 目撃したこともないツラである。
よく見ると「幸福実現党」。はは~ん、これが噂の、大川隆法総裁の宗教法人・幸福の科学を支持母体とする新党なのか?(中略)
大川総裁は「安倍晋三さんや麻生太郎さんを応援してきたが、この体たらくでは無駄であると考えて結党」。きょう子さんは「麻生さんは、首相としてはC級」と言いたい放題だが、メディアは彼らを「泡沫」扱いである。
◇ ◇ ◇
「幸福の科学」に関しては、18年ほど前、『サンデー毎日』編集長の頃、批判記事を掲載した記憶があるが、最近の動きには知識がない(そうそう、僕が脳卒中で倒れた時、某新聞社の記者を辞め教団の広報部長になった人物が突然、病室に現れ「悔い改めて?幸福の科学に入ったら」と誘ってくれたことがある。僕は「神の存在」は信じるが、宗教団体という組織を信じないタチなので、ご辞退した)。
だから、宗教の政党には興味がないのだが……幸福実現党を甘く見てはいけない!と思う。
何しろ、大川総裁の著作が発売と同時に確実にランキング上位に顔を出す。これから計算すると「信者1000万人」もあながちウソでもないだろう。各地に立派な教会。資金も豊富?
で、肝心のマニフェストは? なかなかユニークである。
- 消費税・相続税・贈与税を全廃する(景気回復のため)
- 隣国からの脅威に対する安全保障(憲法9条をなくす)
- 日本の3億人国家樹立とGDP世界一(日本語学習を充実して、移民促進)
……分かりやすい。
目的は「幸福」の具現化。憲法を自分たちの幸福にとってふさわしいものに変えていく。天皇制その他の文化的伝統は尊重すると言いながら「元首を大統領とする」。今一つ、理解できないことも多いのだが、「幸福実現」のネーミングは受けている。
最大多数の最大幸福……が今、貧乏大国ニッポンに求められているのかもしれない。大阪府の橋下徹知事と連携する「首長グループ」の横浜市の中田宏市長は
「幸福を勝ち取るために霞が関をぶっ壊す! 幸福のために地方分権を勝ち取る!」と話す。
彼も「幸福」が衆院選のキーワードと心得ている。◇ ◇ ◇
二大政党は失点ばかりだ。 某週刊誌にこんな記事が載った。
次期総理の椅子に最も近い「民主党代表」は清廉な「白い鳩」か? まさかの「故人献金」は氷山の一角。政治資金収支報告書から「献金者捏造」「架空住所記載」という悪質な嘘八百が浮かび上がった……。
鳩山由紀夫・民主党代表のスキャンダルである。また、自民党は「敵失」で支持率を取り戻そうとする。ともかく、二大政党のトップは脇が甘い。そんな政党に「明日」を頼んで良いものか。
このスキャンダルが大きくなると、首長グループは「支持する政党」を決めづらくなる。
そうなれば、「東国原知事を新党の顔にして、地方分権党を作ったら」という意見も出るだろう。
ボーナスが満足に出ない2009年夏。“やけっぱち”で、無党派層が幸福実現党に一票!なんてことも?自民党に不満、民主党に不安。「オレを総裁に!」と国政に乗り換える知事には「不信」 ……ああ、我らの「幸福」は遠くへ行ってしまう。
(転載終わり)