「世直し太郎」の政局斜め読みより転載
さあ、いったい2011年3月12日の午後7時25分からの55分間に何があったのか。
斑目原子力安全委員長が名誉棄損と声を荒げ出した、まさに話題騒然の疑惑の55分間ではあるが、自分なりに大胆に時系列で検証したい。きっと政府説明の矛盾が浮き彫りになるはずだ。
まずその前に、事は、2011年3月12日(土曜日)午後6時から始まる・・・
この時間から政府内協議が始まる。と報道されているが、どのような構成メンバーによるどのような会議体だったのだろうか・・・構成メンバーには渦中の斑目原子力安全委員長が同席していたのは確かなようだ。「記憶があいまいな」枝野官房長官もいる・・・
過去に公表された政府資料では「午後6時の海水注入は首相支持」だったのが、細野首相補佐官によって、「『海江田万里経済産業相が東電に海水注水準備を進めるよう指示した』と記述する事が正確だったと訂正(これは「語るに落ちている」ので後で解説)・・・
午後6時からのこの会議体で斑目原子力安全委員長が、「海水注水で再臨界になる可能性はないか」との問いに「危険性がある」と指摘したためホウ酸投入を含む方法を検討したということだ。
どうやらこの会議体には当然海江田万里経済産業相がいたことがわかる・・・
2011年3月12日午後7時4分
ところが、東電によるホウ酸を入れない「試験注入」が始まる。これは前述の会議体で斑目委員長の発言を聞いているなら注入などするわけはないが、これは午後6時に海江田万里経済産業相の意向を受けて、東電の判断?で注入が始まったという事になる。
そして、
2011年3月12日午後7時25分
官邸の指示を待つために注入を停止したとのこと・・・
これがよくわからない。あくまで午後6時に海江田万里経済産業相の意向を受けて、東電の判断でホウ酸をいれない「試験注入」を始めたなら、21分後に「やはりこの行為は官邸の指示を仰いでからやろう」となって自主的に止めるというのは意思決定の時系列上で筋が通らない・・・おかしくはないか?
やはり、おかしいですよね?この緊急事態に1回海水注入し始めた行為を止めるのはあまりにも不自然ではないだろうか?
むしろ最終決定権を持つ人物から「止めろ!」と指示を受けて止める方が道理に合っている。というか自然な成り行きに見えるのではないだろうか?
(つまり、菅首相が「そんな話は聞いていない。止めろ!」と言ったという事の信ぴょう性がここで出てくる。)
さらに、
2011年3月12日午後8時20分
海水注入が再び行われるが、この指示は菅首相自らの指示と言う事になっている。これもおかしい。
だって午後6時に海水注水の準備を指示して、午後7時4分に始めた注水をいったん止めて、午後8時20分に再び首相の指示で海水注水の指示とはおかしくないか?
この間、やたらと長い55分間と言う時間に何があったのだろうか・・・
55分間首相の指示を仰ぐために時間がかかったという事になるが、一刻を争う中で、首相官邸内で55分間も菅首相の決断を仰げなかったという事か・・・
海江田万里経済産業相や斑目原子力安全委員長はこの間何をやっていたの
だろうか?
いや!事の真相はそうではなく、この55分間に「止めろ!」と言った菅首相を廻りが説得して、再度海水注入を承諾させるために、説得にかかった55分間ではなかったのか!
どうだろうか。時系列を追えばこの流れがすんなりとはいかないだろうか・・・
最後にこの問題を鋭く指摘した自民党の安倍晋三議員のブログをご紹介しする。皆様の御判断を仰ぎたい!
『真実は一つです。』 安倍晋三
3月12日20時20分の海水注入は菅首相の英断ではなかった。
この点については既に官邸はウソをついていたことを事実上認めています。
しかし19時25分の海水注入中断については、班目原子力安全委員長が再臨界の危険性を指摘し、その意見に従い東電が勝手に中断したと昨日政府は発表しました。
皆さん! 嘘は長持ちしません。
その日の夕刻、班目委員長は報道機関の取材に対して、
「専門家としてそんな発言するわけがない」と官邸の発表を全否定しました。
班目委員長は「水を入れる事による再臨界の可能性は無いわけではないが、すでに淡水を入れているなかで淡水を海水に切り替えたからといって再臨界を心配するようなことなどありえない。原子力のイロハのイだ!」と言い切りました。
官邸はイロハのイも解らずに嘘ついた事になります。私はその事も怖いとおもいます。
怒鳴りまくり致命的に間違った判断をする総理。
嘘の上塗りに汲々とする官邸。その姿は醜く悲しい。
菅総理、あなたは、3月11日、原子力災害対策特別措置法にのっとり原子力緊急事態宣言の発令をした。
その結果あなたは大きな権限をもった。東電もあなたの指揮に入った。
全ての責任は総理にある。
海水注入を一時間近く止めてしまった責任はだれにあるのか?
菅総理、あなた以外にないじゃありませんか。
真実は明らかです。
それを私達は知っています。