学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

意外な出会い

2016-01-24 16:04:20 | その他
私は山口晃さんの作品がとても好きです。山口さんの作品に惹かれたのは、近年に群馬県立館林美術館で開催されていた展覧会を観に行ってから。それまで名前を伺ったことはあっても、なかなか本物の作品を目にすることがなかったのです。私は一目で好きになりました。

山口さんの作品は、伝統的な日本美術の画題のうえに、現代的なセンスが立脚しています。過去のものを取り入れて、アレンジをしていく。そうして描かれた作品はユーモアにあふれ、思わず、クスッと笑みをこぼしそうになります。

このあいだ、意外な出会いがありました。それは東京の科学技術館を訪れたときのこと。この施設は、様々な企業の協力を得ながら、自動車、自転車、エネルギー、鉄鋼などの科学技術を体験しながら学ぶことのできるところです。1階から展示を見て、最後の5階にさしかかったとき、なんと山口晃さんの作品が展示されていたのです。まさか科学技術館で山口さんの作品に出会えるとは思ってもみなかったので、驚きでした(笑)

作品は、『すずしろ日記』のような戯画調のタッチで描かれたもので、DNAの仕組みをわかりやすく漫画で解説した内容です。中年夫婦?に子供が訪れ、DNAについてご主人と話を進めていくという展開です。ご主人の言葉には、なかなか含蓄もあって、うならせられました。どういう経緯で、山口さんの作品が展示されていたのかはわからなかったのですが、嬉しくなりました!

今日は、そんな意外な出会いの話でした。
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