学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

今年最後の日

2007-12-31 16:14:21 | その他
もうすぐ今年も終わりです。
一年が経つのは早いものです。

さて、今年を振り返るといろんなことがありました。
良いことも悪いことも。
悪いことのほうが多かったかな(苦笑)
今年は「生と死」について考えさせられたというか。
永遠の別れが多すぎました。

来年の今頃は、良いことが多かった!!と振り返ることができるようなそんな一年になると良いかなと思います。というよりも、なって欲しい!!

それでは、また来年(明日ですけどね)お会いしましょう!!

いざ、山形へ

2007-12-29 22:07:19 | その他
今、山形県にいます。
寒い!と思いきや、今日は思ったほど寒くないようです。

電車で山形県へ向かったわけですが、道中ショーペンハウエルの《読書について》を軽く読み直しました。読書は他人が作った道を歩くのと同じこと、多読をショーペンハウエルはお勧めしていません。

でも多読をすることも大事だと思いますけれども。私は社会人一年目の時分、職場のとなりに図書館があるのを幸いに、ドイツ文学を乱読しようと心に決め、ずいぶん読み漁りました。そのなかでホフマン、シュニッツラー、シュティフター、カフカらと出会い、その後の私の読書に強い影響を与えてくれることとなったのです。多読もまたよしとせねばね。

ちなみにジェイムズ・ジョイスの《若き芸術家の肖像》はちょっとストップ。書かれた当時のアイルランド政治情勢がわからないとちょっと理解しにくいところがあり。少し勉強してから読むことにします。

今日はたくさんのご馳走をいただいて、おなかがいっぱい。
では、また明日お会いしましょう!!
(相当私、酔っています:苦笑)

帰省の途中に長編小説

2007-12-28 20:10:33 | その他
今年の仕事は昨日で終わり、今日はお休みをいただきました。

朝から帰省の準備。
電車で読むための本を持っていこうと読み応えのある本を探しましたが、自宅の本棚にはあまりなく。≪カラマーゾフの兄弟≫、≪ジャン・クリストフ≫などの長編は全く読む気がせず、駅前で何か探そうと、とりあえず村上春樹さんの≪短編小説案内≫をたずさえて、出陣です。

駅前の本屋でぶらりとして、悩んだ末に購入したものはジェイムズ・ジョイスの≪若き芸術家の肖像≫。閉塞感を脱するというテーマらしく、今の自分にはいいかな、と思って買ってみました。さっそく電車の中で読んでみましたが、これは…だめだ(苦笑)まだ第一章の途中ですから、総合的な評価は出せませんが、なかなかつかみが悪くて。でも、考えてみると、長編小説ではじめからつかみのいいものはほとんどないですよね。読み進めていくと、徐々に味わいが出てくるものが多いような気がします。

無事、帰省いたしました。明日は山形県へ行く予定です。雪が降らないといいんですけれどね。



自分が折れる

2007-12-26 22:26:31 | 仕事
今日は、400字程度の簡単な作品解説を書きました。

私の勤める美術館がとても恵まれていると思うことの一つに、
毎月市の広報誌に作品解説を掲載する枠を持っていることが挙げられます。
市民のみなさんに美術館や作品の紹介ができる大切な枠なのです。

その原稿が完成して、スタッフにチェックしてもらうと、
どうもいただけないとのお返事。
作品の印象について、とてもこうは思えないというのです。

誤字脱字に関する指摘ならまだいいのですが、
作品の印象について意見がぶつかると正直きりがない話になります。
印象は人それぞれ感じ方が違うものなのだから。

自分の書いた原稿をもう一度読み直してみるけれど、
別段おかしい気がしない。ここで、主張を曲げてしまうと、
自分が折られてしまう気がして、なんだか非常に面白くない…。
(もちろん他人の意見を全く受け入れないわけではなく、
 明らかにおかしいときは書き直します)

結局、私が折れて、文章を書き直しましたが、
これ・・・自分で文章を書いたけれど、内容は自分じゃないという
非常に解せないことになってしまいました。

論文、というよりも人間関係にほとほと疲れる年末の一日でした。

モネの《ラ・ジャポネーズ》

2007-12-25 21:03:43 | 仕事
まだ画集でしか見たことがありませんが、今日は私の好きな絵をご紹介します。

モネの《ラ・ジャポネーズ》。

モネと言えば睡蓮(すいれん)をイメージされる方が多いと思いますが、
同作品はジャポニスムの影響を強く受けている一点です。

図版が掲載できませんので、私のつたない文章で画面をご紹介します。

画面中央に着物をまとった笑顔のフランス人女性(モネの妻か?)が描かれています。後ろを見返したポーズで、首をやや斜めに傾けて、右手でキレイな扇子を広げています。着物は真っ赤で、上部に植物紋、下部に鍾馗(しょうき)がデザインされています。(鍾馗のように見えますが、異なっていたら訂正させていただきます)美人のフランス人の女性と邪気を追い払う鍾馗の関係が、非常に面白い組み合わせです。背景の壁面には、浮世絵調の女性や日本の風景が描かれた数々の団扇が、左右に傾けられながらバランスよく配置されています。おそらく主題(女性、着物)を目立たせるためでしょう。背景をやや暗いグリーンで描いています。床に目を凝らすと、団扇が2点落ちています。この女性はさっきまで、この団扇で遊んでいたのかも…。そうして、ちょっとおしゃれをして見たくなって、着物をふいにまとって格好を付けてみた…そんな想像が出来そうです。

さて、私はこの絵のどこが好きなのかと申しますと、感覚的な部分が強いのですが、しいていうならフランス人女性が日本の着物を着こなしている違和感が好きです。とかく違和感というと、マイナスなイメージが付きまといますが、なぜかこの絵に関してはそれが面白い。違和感を面白く取り入れてしまう、それがモネの意図したところかどうかは別ですが、少なくとも私には面白く感じられるのです。ぜひ、いつか実物を見てみたいですね。

今宵はそんなイヴ

2007-12-24 20:21:38 | その他
無事、伊豆から戻って参りました。
温泉に浸かって、心身ともに回復(ある程度)しました。

さて、今日はクリスマスイヴ。
朝起きると外は夢のような銀世界が…来るはずもなく、
カーテンを開けるとすさまじい濃霧が発生していました。
ムードも何もあったものじゃないですね(苦笑)

世の中はクリスマス一色だというのに、私は仕事。
おまけに、冷たい北風が吹きつける野外での仕事に終始。
野外展示の搬出作業です。
手が冷たくてしょうがなく、まるでマッチ売りの少女?
雪が降っていないだけ、ましといえるのでしょうか。

去年はクリスマスカードを版画で作りましたが、
今年はそんな気力もなく、鮭の粕漬をごちそうに晩御飯を食べる私。
ちょっとわびしすぎますね。
せめてケーキくらい食べれば良いのに、と自分に言いたくなります(笑)

明日も仕事。
今年もあと少しなので、気力で頑張ります!!

伊豆旅行へ

2007-12-21 21:58:54 | その他
すみません。
久しぶりに読書感想を書いていたところですが、
色々と忙しくて更新できませんでした。

その忙しさも今日で何とかひと段落。
読書感想を…といいたいところですが、
文章を考える力はすでになし。
全て仕事に注ぎ込んでしまいました・・・。

この疲れを癒すため、急遽ではありますが、
明日から伊豆へ旅行することにしました。
今度の旅は自分探しではありません(笑)
温泉で疲れを取るためです。

旅館の予約を取ったのが今日ですから、本当に急遽でした。
気まぐれな私らしいといえば、私らしいのですが・・・。
(旅館の方に大変申し訳ないです)

そんなわけで、明日は温泉!
ゆっくり休養して参ります!


ホフマン『黄金の壺』を読む 第一の夜話

2007-12-18 20:35:58 | 読書感想
『黄金の壺』、物語は主人公のアンゼルムスが、りんごのかごへ突撃するという突拍子もない出来事からスタートします。この大学生アンゼルムスは、昇天祭へ出かける途中だったわけですが、かごへ突っ込んでいくなんて只事ではない。突撃するからには走っていなくてはならないわけですが、彼がどうして走っていたのかは触れられていません。昇天祭へ遅刻しそうだった?あるいは犬にでも追いかけられた?どんな理由であれ、このオープニングで、アンゼルムスが運のない男であることは読者に強く印象づけられます。

りんごを売っていた老婆から悪態をつかれ、(ただの悪態ではなし。呪いの言葉です)弁償のため昇天祭で遊ぶ金もなくし、にわとこの木陰で運のなさをひたすら嘆くアンゼルムス。彼の口から、今までどれだけ不運だったのかが語られますが、それはもう大変な運のなさであり、加えてとてもドジな人。自己嫌悪に陥っていると、クリスタルの鈴の音が聞こえたような気がして、そちらを見ると、にわとこにエメラルドグリーンの蛇が三匹いるではありませんか。その瞳に魅了され、体に電気を浴びたようにショックを受けるアンゼルムス。しばらくすると、その蛇は川へ消えてゆきました。これで第一の夜話は終わりです。

運のない男を虜にした、エメラルドグリーンの蛇の正体は…。それはまた次のお楽しみですが、第一の夜話で、すぐに非現実的な世界(エメラルドグリーンの蛇)がやってきます。無駄な説明がだらだらと続かず、てきぱきと物語が進んでいく印象です。小説のなかで非現実的な世界というと、じわじわといつの間にか現実へ入り込んでくるというイメージがありますが、それとは一味違うようで、とてもすっきりしています。それがホフマン初期作品の魅力でもあるのでしょうか。

ホフマン『黄金の壺』を読む ~その前に~

2007-12-17 18:53:58 | 読書感想
恥ずかしながら、ようやく読書が出来るようになりましたので、ホフマン『黄金の壺』を読み始めました。『黄金の壺』はさして長いストーリーではありませんが、一章ずつ、丁寧に読んでいきたいと思います。

私は「ドイツ文学で好きな作家を挙げて下さい」と問われたなら、ホフマンとカフカの名を躊躇なく挙げるでしょう。カフカは一般的に知られた作家ですが、ホフマンをご存知の方は少ないかもしれません。

ホフマン(1776~1822)は、ドイツ・ロマン派後期の作家です。代表作として『黄金の壺』、『くるみ割り人形』、『砂男』、『スキュデリー嬢』などが挙げられます。作風を一言で申し上げるのは難しいのですが、摩訶不思議な世界観、しいて言うなら「何気ないことが実はとんでもない事件へとつながってゆく」ことでしょうか。個人的にではありますが、あの「シャーロック・ホームズ」と物語の進み方が似ているような感覚を抱きます。

なかでも『黄金の壺』は、ホフマンの初期代表作で知られます。1814年の作です。計算すると、ホフマンはすでに38歳。亡くなるまで10年もありません。(ちょっと意外な発見でした)『黄金の壺』が書かれた頃、ホフマンはナポレオン戦争で職を失い、憧れた年下の女性には振られ(すでにホフマンは既婚者でした!)、精神的に追い詰められた状態であったそうです。そんな彼が執筆した作品。さて、どんなものでしょう!明日から一章ごとにご紹介していきます。

疲れたときに飲みたくなるもの

2007-12-16 22:06:44 | その他
今日はへとへとです。

午後にワークショップ、その後に休む間もなくコンサートの準備。
こんなに体力を消耗したのは久しぶりでした。

こんな疲れたときに異様に飲みたくなるのが…

ビール!ではありません。

なぜか炭酸飲料です。

帰りにコンビニへ寄って買ってきました。
そうして、今、それを飲んでいるわけです。

結局疲れていると甘いものが欲しくなるのかしらん。

今日はぐっすり眠れそう。

それではおやすみなさい。