学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

映画「めがね」を見る

2017-05-16 19:41:24 | その他
このあいだ、忙しい日常から少しでも距離を置きたくて、DVDを借りて見ました。小林聡美さん主演の映画「めがね」(2007年)です。

小林さん演じる主人公が、私と同じように(おそらく)日常から離れたくて、とある島を訪れます。そこは携帯電話もほとんど通じないところ。ある宿に滞在し、都会の生活とは異なる時間の経過にとまどいながらも、主人公はしだいに「たそがれ」を味わうようになるのでした。

山という山もなく、谷という谷もなく、ただただ淡々と進んでいくストーリー。主人公は映像の中で「たそがれ」どきを味わいましたが、映画を見る私たちもそうした映像の経過に「たそがれ」を感じます。

かつて、私は南の島に旅行へ行ったことがありました。そこでは、いつまで泳いでいてもいいし、日差しをあびて昼寝をしていてもいいし、小腹が空いたら軽食を食べてもいい。とにかく自由で、時間という縛りから解放され、しだいに活力が体にみなぎるのを感じました。映画の主人公も、そんな気持ちになったのかもしれません。

映画が終わった後、久しぶりに小林聡美さんの「かもめ食堂」(2016年)も見たくなりました。今度、借りてきて見てみよう!
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ふたたび活字の海へ

2017-05-15 20:24:19 | 読書感想
ここしばらく、私は仕事に関係する本以外を読んでいませんでした。なぜなら、忙しかったせいもあるのだけれど、活字を読んで物語の世界へ入る、ということがどうもまどろこしくなっていたのです。おそらく、パソコンやスマホの使い過ぎで、文字を打てば瞬時に情報が表示されるのに慣れ過ぎていたのが原因。小説の背表紙を見るだけで、ああ面倒くさい、と。本が大好きだった以前の私はどこへやら…。

けれど、ひょんなことから、また小説を読みたくなってきました。あれはゴールデンウイーク中だったのでしょうか。たまたま早起きしたときに、NHKの番組で北海道のとある町の本屋さんのドキュメンタリーを放送していたのです。かつてはその町に何件もあった本屋さんですが、しだいに過疎化が進んだことで、本屋のすべてが閉店。けれど、町の人たちのなかで本屋を求める声が大きくなり、大型書店を誘致したという話でした。その書店で働く人たち、本屋で将来の夢や希望を探す人たち、過去の思い出を探す人たち。本屋さんを巡って心温まる素敵な番組でした。

私は朝ごはんを食べながらその番組を見ていて、ああやっぱり本っていいもんだなあ、とふと思ったのです。すると…なんだか急に活字に飢え始めたのです(笑)人間なんて何がきっかけになるかわかりません。

仕事帰り、さっそく書店へ出かけて何冊か本を買ってきました。読んだ本の感想は追々と。しかし、やはり本を読むということは楽しいことです。
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ゴールデンウィークも終わり

2017-05-08 18:45:15 | その他
昨日でゴールデンウイークが終わりました。美術館は連日お客様で大賑わい。とても館内が華やかでした。期間中、私はずっと仕事で旅行に行くことはできませんでしたが、お昼休みに外へ出ると、ゆったりとした時間が街のなかを流れていました。子供たちの遊ぶこえ、散歩をする恋人たち、孫と一緒で楽しそうなおじいさん、おばあさん。こういう和やかで余裕のあるゆるい街の雰囲気がとても好きです。

昨夜は連日の仕事でクタクタだったので、夕ご飯はそうめん。胃にやさしい食べものにしました。食後に室生犀星の小説を読んでいたら、気持ち良くなってきて、うつらうつらと。いつの間にか寝てしまいました。そういえば、講談社文芸文庫のマーク。私は長らく鳥が羽ばたいているシルエットでカッコいいな、と思っていたのですが、あれはクジラの尾だったんですね(笑)

休日の今日は朝から草むしり。ギラギラと照り付ける夏のような陽気のもと、お庭がとてもきれいになりました。私はごろごろして疲れを取るより、適度に動いて気分をリフレッシュさせたいタイプ。そのあとも雑用をかたずけて、もう日が暮れていきます。また、明日からいつもの仕事。頑張ります!
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無題

2017-05-06 20:41:43 | その他
館長と論文の話をしていたら、とつぜん大きな地震がきた。私は展示室へ出て行って、お客様を誘導するが、美術館の天井はしだいに崩壊してくる。お客様を無事に避難させたあと、館外の状況を確認しようと外へ出たら、目の前のコンビニで人々が食料を奪い合っていた。私は冷静にそれを見つめ、館内に戻ったあと、対策本部に今後の美術館の対応策を相談していた。これは夢の話。

E・T・A・ホフマンの短編集を読む。現実から幻想へ。『砂男』は好きな小説だが、今の私には刺激が強すぎるのかもしれない。『ファルーン鉱山』のはかないロマンチックな話にしんみりする。

今朝の朝食はご飯、しじみの味噌汁、サンマ、エシャレット、納豆。夕ご飯も似たようなもの。暖かくなってきて食慾は増す。少しずつ、きちんとした食生活に戻していこう!生きていくうえで、健康に代えがたいものはなし。
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体が疲れ始めた…かな

2017-05-05 20:48:56 | 仕事
仕事中、久しぶりに軽くパニック障害がやってきた。突然めまいがしてきて、息を吸うのが苦しくなり、血の気が引いていくような感覚、このまま死んでしまったら…という何の根拠にも基づかない思考がぐるぐると頭の中を回る。

ああ、もうだめ。とかつての私なら思ったのだけれど、パニック障害らしい症状と付き合いだして大分なるから、いくらか対処方法はわかっている。それは何もしないということ。横になって休ませてもらったり、外に出て新鮮な空気を吸うとか、私にはあまり効果がない。それよりも、症状はほったらかしておくのが一番いい、というのが私のベスト対処法。症状がおさまるまで確かにつらいのだけれど、別に死にもしないので、そのままにしておく。

そういえば、最近、新しい環境での仕事は忙しいし、論文のプレッシャーもあるし、不規則な食生活を送っていたっけ。体が少し休めと反応したのかもしれない。まあ、体が反応する本当の理由などわからないし、いくらでも挙げられるので、あまり気にしないことに…したい。

ゴールデンウイークも早くも終盤。美術館は連日たくさんのお客様に来ていただいている。ありがたいことです。ゴールデンウイークが終わったら、ようやく少し休めそう。それまでは用心しながらの生活になりそうです。
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論文にとまどう

2017-05-04 20:55:32 | 仕事
論文を書かなければならないのだけれど、日常の業務のなかで書いている時間がない。

ああ、まとまった時間が欲しいなあ、と思っては見るけれど、そんな時間はありそうにない。

展覧会の企画、対外交渉、美術品運送の手配、印刷物の作成、保険加入手続…まさに仕事づくし。

私が新人のとき、とある美術館で研修させていただいたことがあった。

その際にお世話になった学芸員の方も、やはり私と同じように論文を書く時間がないと嘆いていらした。

美術館学芸員が論文を書く条件はみな同じのよう。

であれば、隙間時間にコツコツとやっていくしかありません。

今は論文の前段階である資料調査を進めています。

「粘土なくして、煉瓦は作れんのだ。」

と、シャーロック・ホームズが何かの事件でそう言っていたのを思い出します。

恥ずかしながら、論文を書くのがあまりに久しぶりすぎて、ちょっととまどいつつある今日なのでした。
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