学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

まだまだ知識が足りない!

2007-05-30 21:17:58 | Weblog
今日は、美術に大変お詳しいお客様がいらっしゃいました。
私が勤務する美術館で展示している作家の作品を大変よく御存知。
ずいぶん詳しい部分まで知っており、まだまだ自分は勉強不足だと
思い知らされました。

館長が曰く。
学芸員は勤務中に勉強ばかりしているわけにはいかないから、
お客さんに知識の面で抜かれることもある。
ただ私たちが特殊なのは、本物を扱うことができること。
本物の作品を扱うことで得られる知識こそ尊い。

どの仕事もそうですが、向上心はいつまでも持ち続けなくては
ならないですよね。
今日の出来事は、もっと勉強をしなさい!と神様が言って
くれているのだな、そう思って明日からまた精進します。

美術館図録の売り上げを伸ばす!

2007-05-29 21:15:54 | Weblog
今日は上司と目標設定の面接を行いました。
まず美術館の現状と課題を私なりの考えとして述べた後、
具体的な目標として「美術館図録の売り上げを伸ばす」ことを
提案しました。

美術館図録は、展覧会の記録であるとともに、
美術館と学芸員の業績がつまったものです。
これまで美術館という性格上、あまり図録の宣伝に
積極的ではなかったのですが、HPの大幅更新に伴って、
図録もどんどんPRして売り出すべきだと思いました。
また・・・実はあまり大きな声ではいえませんが、
当館で刊行した図録は在庫を抱えておりまして、
早くそれを消化したいという裏事情もあります。
(他館でも在庫を解消するべく、半額で図録を売り出している
ところもありますよね)

図録を作っても、色々な方に見てもらわなければ、
ただの自己満足で終わってしまうような・・・。
山積みになった本がどうにも不憫でしかたがなく。

目標は年間100万円の売り上げ。
さあ、明日から早速PR作戦です!

さようなら、坂井泉水さん

2007-05-28 21:47:10 | Weblog
今、ZARDの曲を聴きながら、ブログを書いています。

今朝のニュースでZARDの坂井泉水さんが
亡くなられたことを知り、大変ショックです。

私は滅多に音楽を聴かないのですが、
ZARDはとても好きでした。
音楽と共に、過去の思い出が次々によみがえります。

代表曲の「負けないで」に何度励まされたことでしょう。

遺してくれた数多くの名曲は、永遠に奏でられるはず。

心より御冥福をお祈り申し上げます。

嗚呼、新潟よ

2007-05-27 21:56:45 | Weblog
今日は天気が良かったので、久し振りにドライブへ
出かけました。行き先は新潟県です。

まずは小千谷市(おじやし)へ。
小千谷といえば、ちぢみですね。
私は民芸に興味があるので、ちぢみを実際に
見るべく、物産館へ行ってみました。
手触りがとてもよくて、すっかりとりこになりました(笑)
テーブルクロスが欲しかったのですが、ちょっと値段が
高めでしたので(手づくりですからしょうがないですよね)、
ブックカバーを買ってきました!
早速使って見たいと思います。

次は柏崎へ。
初めて日本海を見てきました。
日本海の荒波、なんて言われ方をしますが、
私が見たときはとてもおだやかな波でした。
海のある街に生まれたせいか、海を見るととても落ち着きます。
太平洋側と違って、まったく潮の香りがしなかったのが、
不思議でした。気のせいだったのでしょうか。

初の新潟県は、あいにくの曇り空でしたけれども、
とても楽しい(疲れたけど)一日でした。


本の装丁

2007-05-23 22:35:00 | Weblog
昨日、NHK総合「プロフェッショナル仕事の流儀」で、
装丁家の鈴木成一さんが登場していました。
本を熟読して、イメージを膨らませる。
決して妥協しない信念。
装丁家は、創造力の豊かさが求められる仕事で
あることがよくわかりました。

学芸員も本の装丁を担当するときがあります。
そう、展覧会カタログです。
私はどうも装丁は苦手なたちで、できあがった表紙は
なんだかどことなく淋しいものが多くなってしまいます。
(故意にやっているのではないので、心のどこかに淋しいところがある?)
ですから、鈴木さんの仕事を見ていると、とても
参考になるところがありました。
次回の展覧会カタログ作成の際には、充分に役立てたいと思いました。

京都デビュー?

2007-05-22 21:54:24 | Weblog
私は、大学のゼミで伊藤若冲の動植サイ絵について勉強をしていました。
対象となったモチーフを飽きるほどみて、絵筆を取った若冲。
特に《雪中錦鶏図》の静寂な世界に魅了されたものでした。

今日、職場の先輩から京都で伊藤若冲の展覧会が行われているとの
ことを聞きました。調べてみると、なんと《雪中・・・》も展示されている
とのこと!これは行かねばなるまい!
しかし、連休を取ることはすでにできず、さてどうしたものかと
考えあぐねていたとき、日帰りで京都へ行こうと思ったしだいで・・・。

もしかしたら、今週、初の京都へ行くかも・・・。

10年ぶりで時代を感じる

2007-05-21 20:38:37 | Weblog
御無沙汰していました。
実家でネットが使えなくなっていたので、
しばらくお休みしていました。

さて、10年ぶりに高校の仲間たちと会ってきました。
久し振りの再会で、結婚している人もあれば、
仕事を頑張っている人、仕事で疲れて体を壊している人、
いろいろ居ました。
そして案の定、女性のみなさんはすっかり変わっていました。
落ち着いているというか、なんというのか。
とても10年前、ミニスカートをはいて、ルーズソックスを
だらりとさせて、騒いでいた女子高生とは思えませんでした。

さて、私はといいますと、生徒会長と飲み比べを勝負したり、
元彼女にあって、ちょっと気まずい感じもあったりと、
楽しくもあり、微妙な感覚ではありましたが、総合的に言えば、
自分が高校生に戻った(かなり無理がありますが)ような
懐かしいものでした。

また同窓会をやって、みんなと会いたいですね。
帰り道は、別れがつらくって、なんだか泣きそうに
なりながら(情けないことです)帰ってきました。

明日から、また仕事です。
気持ちを切り替えて頑張ります!

明日は大忙し

2007-05-18 21:30:13 | Weblog
明日、高校の同窓会のため帰省します。

午前中は、母校の大学へ行って、久し振りに先生へ
御挨拶。その後、民藝を扱うお店を行き、また御挨拶。

午後は、しばらく家で昼寝をして、同窓会へ向かいます。

10年ぶりの再会。
おそらくみんな変わっているのでしょうね。
特に女性はとても変わりますからね。
出席者の名前を見て、卒業アルバムを自然と
見てしまうわけですが、おそらく過去のアルバムは
名前を確認すること以外、何の役にも立たないことでしょう。

明日は飲み過ぎない程度に楽しんできます。


運動しましょう!

2007-05-16 22:04:37 | Weblog
私はなぜかどんなに食べようが、食べまいが、
ある一定の体重からまるで変化しない体質でした。
私の体質は親の悪いところばかり似たように思うのですが、
体重が変化しないというのは父の遺伝らしく、
それはそれは大変ありがたいものでした。
ところが、今年の正月に5キロ増加すると、
歯止めが利かなくなったようで、先週計ったら
なんと昨年から10キロも増えてしまっていたのです・・・。

さすがにこれではいけないと思い立ち、
このところ、仕事から帰ると、腕立て伏せ、腹筋、
そしてジョギングをしています。
辛いですね・・・。
でも簡単にはやせられないし、これを習慣づけて、
健康に慣れればよいかな、と思って頑張っています。

10キロダウンと行かなくとも、少しでも
落ちてくれれば嬉しい・・・そう願う私なのでした。
(展示作業のとき、きっと体が重くなるさね・・・)



井上靖の世界

2007-05-14 22:11:17 | Weblog
書店へ出かけたら、雑誌のコーナーで
別冊太陽「井上靖の世界」を見かけました。
生誕100年を記念しての刊行とのこと。
パラパラと本をめくってみると、井上靖が
美術についても述べている項目を見つけたので、
面白そうに思い、早速購入しました。

私は読書を趣味としていますが、井上作品はあまり
読んだことがなく、随分前に角川から出版されている
「真田軍記」にさらりと目を通したくらいです。
ちなみに現在のNHK大河ドラマ「風林火山」の原作を
書いたのは井上靖です。機会があれば読んでみたいと
思っています。

さて、井上靖は昭和50年、日本経済新聞に
「明治の洋画十選」を綴ったそうで、雑誌には
その文章がかいつまんで紹介されています。
登場する作家は高橋由一、原田直次郎、黒田清輝、
藤島武二など。明治を代表する作家ですね。
作品に対する評は、自分の感覚を深く掘り下げたもの、
と私は感じました。
例えば浅井忠の《織物》では、女性は織物をしているが、
心の中では、おそらくまるで別なことを考えているものだ。
といったもの。
論理ではなくて、人間観察に優れた作家らしい、
文章で綴られています。

絵の見方。
私の場合、どうしても絵を見る視線が、技法や絵の背景にあるものを
探そうとしてしまいます。職業柄しょうがないのかもしれませんが・・・。
けれども、井上靖の視点は、自分の心の感じたことを大事にして、
発想を膨らませてゆく見方です。
自分の忘れていたことを、井上靖に教えてもらえたような気がしました。