学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

83年ぶりの伊藤若冲

2016-01-14 20:30:19 | その他
本日付の日経新聞に、江戸時代の絵師伊藤若冲の《孔雀鳳凰図》(双幅)が83年ぶりに発見されたとの記事がありました。嬉しいことに作品のカラー写真も掲載されていて、図版でその姿を見ることができました。

図版を見る限りでは「動植綵絵」を思わせる緻密な筆遣いによって描かれているように見えるのですが、このたび調査した辻惟雄、小林忠両先生の見立てでは「動植綵絵」よりも前の時代の作品と推定されるとのこと。ただ、それぞれの構図は「動植綵絵」の《老松白鳳図》、《老松孔雀図》にそっくり。ということは、これら作品の元となるのが、今回83年ぶりに発見された作品なのかもしれません。

くしくも、今年は伊藤若冲の生誕300年!この作品は、今年4月から東京都美術館で開催される「若冲展」に展示されるとのことで、ぜひ見てみたいものです。


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