学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

秋の気配

2015-09-26 18:10:47 | その他
日中は日差しが強いけれども、夕方になると肌寒いほど涼んでくるようになりました。

いよいよ秋ですね!

私の家は野原や田んぼがたくさんあるので、夕方になると虫たちが一斉に鳴き始めます。

また、裏には金木犀があるので、窓を開けた部屋は甘い香りに満たされます。

秋といえば、食欲の秋。果物でも桃、梨、林檎、ブドウと美味しいものばかりですね!

先日、群馬県の中之条町で開催されている中之条ビエンナーレへ出かけてきました。

アートを通して、街を知り、楽しむ。

「大地の芸術祭」もそうですが、アートのイベントは日常の生活で凝り固まった頭の中を上手い具合にほぐしてくれる。

中之条の秋の風を楽しみながら、イベントを楽しんできました。

ついでに四万温泉も楽しんで…(笑)

今年の秋も存分に楽しみたいものです!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

怖いような不思議な夢

2015-09-20 22:30:42 | その他
私と仲間たち(中学校や高校時代の友人たちの混合)は、真っ暗な田んぼ道を自転車で駆けていく。

いつしか私が先頭になっていて、仲間たちが後ろからついてくるようになった。

すると、近くの川の堤防が決壊して、田んぼ道に沢山の水があふれてくる。

私たちは濁流に飲まれまいと、必死に自転車をこぐが、水の勢いが強すぎて自転車が進まなくなる。

すると、目の前に赤い屋根の2階建ての家が現れた。

私が玄関前に自転車をつけて戸を叩く。

すると、人の好さそうなおばあさんが出てきたので、私は濁流が来て飲まれそうだから2階に避難させてくれないかとお願いする。

おばあさんは優しくうなずいて、私たちの仲間はみんな2階に避難することができた。

どれくらい時間が経ったろうか、窓から外を眺めると、いつの間にか水は引いていた。

私はおばあさんにお礼を言いたくて、階下に降りたが、どこを探しても姿は見当たらなかった。

ただ仏壇の前に、おばあさんの遺影がかけてあって、実はおばあさんはすでに亡くなっていた人だったことを知ったのだった。


夢というのは不思議なものだな、と改めて思います。

怖いような怖くないような、そんな夢を見たので、思わず書いてみました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

笑顔をなくしたわけ

2015-09-16 20:44:20 | 読書感想
大正、昭和期の詩人に堀口大學という人がいて、彼の父は九萬一(くまいち)といって外交官をしていました。先日、古本屋へ出かけた時に、彼の随筆集『游心録』(1930年、第一書房)を見かけたので買ってきた次第。

そのなかで、九萬一が最近読んだ本としてルイ・バレンなる人物が書いた『日本紀行』を挙げていました。九萬一によれば、ルイ・バレンは日露戦争前後の5年間にドイツの公使として日本に長らく滞在した人物であるそう。そんな彼が書いた日本人の印象に、九萬一はハッとさせられたようです。

ルイ・バレンによれば、彼が日本に来たばかりのころ、日本人はとても貧しい暮らしをしていたものの、みんな陽気で元気が良かったそうです。表情にはいつも笑顔が満ちていて素晴らしかったと。

それが日露戦争後、まったく変わってしまった。「顔に元気がなく気に張りがなく総体に愉快な表情がなくなつた」ように見えたのだとか。ルイ・バレンの言葉を借りれば、「神経衰弱的憂鬱病状態」であると…。最後に、政治家ははやく国民の元気を回復させるための手を打たなければならないと述べています。

私はこれを読んで考えたことが2つありました。

1つ目として、私は日露戦争後の日本人が変わってしまったことについて、司馬遼太郎さん、丸谷才一さん、山崎正和さんらの著作を読んで、なんとなくあの戦争は日本人の気質が変わったターニングポイントだったのかなと思っていました。それが、ルイ・バレンという外国人から見ても、日本人は変わってしまった、と示されていることで、その説が私のなかで肉付けされたなあと。

2つ目は、日露戦争後の日本人と、平成の世を生きる私たちの気質がほとんど変わっていないこと。自殺者が年間3万人に達し、数多くのうつ病患者をかかえる抱える現在は、まさに「神経衰弱的憂鬱病状態」ではないだろうか。

昭和初期のこの古本に、どうにも悩まされるここ数日です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする