学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

山へ登れば

2015-07-31 21:34:54 | 仕事
今日の仕事は、自然を観察するイベントのため、山登りの随行をしてきました。

このイベントは、山道を歩きながら、動物や植物などを観察して楽しむというもの。

標高は1,300メートルぐらいの山で、さすがに山頂は風が涼しい。そして空気が澄んでいる。

こういうところで一年中暮らしていたら、さぞかし心身が健康になるに違いない。

けれども、スズメバチのようなアブがぶんぶん周りを飛ぶのには閉口します(笑)

解説員の説明を聞きながら、私たちは山道をずんずんと歩いてゆく。

私は参加者がはぐれないように後方にまわっていたので、その解説はあまり聞こえなかったけれども、やはり我々が普段住んでいる低地にはない動物や植物がずいぶんあるらしい。

そのなかで、私を始め、参加者がもっとも驚いたのは小鹿との遭遇。

私たちの姿に気づくと、遠くのほうへ気持ちのいいほどぴょんぴょんはねて逃げていく。

人間にはないバネのような脚力で、すぐさま遠くへ行ってしまいました。

自然のなかには余計な境界線はないから、ああして伸び伸びと動くことができて、なんだか私にはうらやましい気持ちが…(笑)

木々に囲まれたテーブルを使って昼御飯を食べ、午後もまた歩きます。

ふと、山道の脇をのぞくと、苔むした岩海を見ることができました。

まるで砕け散った流氷のように、大きな塊が土の上に浮かんだり沈んだりしている。

山の上にいながら、なんだか海を見ているような気持ちになる不思議な感覚でした。

無事、イベントは終了。誰も怪我がなく、安全に終わったことに安堵です。

いったん美術から離れて、別なほうへ目を転じてみると、なかなか面白いものがある。

慣れない仕事が多いのですが、得るべきことも多い、私の日常です。
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日本酒

2015-07-30 20:11:07 | その他
私はお酒好き。

好きだけれども、あまり量を飲むことができません。

すぐに頭が痛くなってしまい、特に赤ワインはあまり飲めないのです。

そんな私が、最近よく飲んでいるのが日本酒。

以前まで辛口が好きだったのですが、最近は甘口をよく飲みます。

今夜もしっかりいただきました(笑)

さて、特に好きなのが、宮城県の一ノ蔵酒造で出荷している「ひめぜん」。

これは極めてフルーティーなのです。

先日、地元のお店へ食事にいったときに、何かおススメのお酒はありませんか、と聞いたところ、勧めていただいたのが「ひめぜん」でした。

日本酒はがぶがぶ飲むものではなく、味わいながらじっくり飲むもの。

私のお酒を飲むペースにぴったりなのです。

しばし、日本酒を飲むことに夢中になりそうです。
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水蜜桃

2015-07-28 20:17:59 | その他
7月は桃の美味しい季節です。

私は果物のなかでは、桃と梨が大好物!

買い物へ出かけると、ついつい買ってきてしまいます。

ちなみに今夜も桃を食べました(笑)

桃というと、思い浮かべる小説が夏目漱石の『三四郎』。

熊本から上京する途中の列車で、広田さんと一緒に食べる水蜜桃です。

あの場面、なぜか熟した桃をおいしそうに食べる2人の姿が想像されて、
読むたびに桃を食べたい欲求にかられるのです(笑)

ちなみに地元のスーパーで買える桃は山梨県産のものばかり。

それはそれは美味しいのだけれど、桃といえば岡山も美味しいとか。

いつか岡山の桃も食べてみたいものです!!


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俳句を詠む

2015-07-27 20:01:59 | その他
言わずもがな「俳句」というのは、五七五の音からなり、季語を取り入れて詠まれるものです。

俳句を考えるときには、五七五の音の制約のなかで、心情や事象を詠うことになる。

3、4年前くらいからでしょうか。私もときどき俳句を詠むようになりました。


ここ数日のような夏の暑い時期を除いて、私は徒歩で出勤しています。

そうすると、色々なものが目に入ったり、聞こえたりする。

広い野を雉がゆっくり歩く。

アオサギが大きな羽を広げて空を舞う。

田んぼに水が入って、その下を無数のおたまじゃくしが泳ぐ。

ころころとかわいらしい田螺もある。

木工工場の前を通ると、ぷうんと濃厚な木の香りがする。

…こうしたものは、ただそれだけで終わってしまうのだけれど、何か俳句をでも作ってやろうと思ってみると、ふだん気がつかなかったようなことに気づいて、普段とは違うカメラで物事を見ようと意識が働く。

それがとても面白いのです。

何も立派な句を詠んでやろうという気はさらさらなく、ただ興味のおもむくままに。

ちょっと恥ずかしいのですが、6月に栃木県の黒羽へ紫陽花を観に行った時の句。


空堀を 青に染めたり 手鞠花

紫陽花に 孫よりはしゃぐ 祖母の声

薫風に ぬめりも乾く 五峰の湯


自分でも俳句を詠み出すと、芭蕉の凄さが身に染みてわかる気がする(笑)
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作家さんの個展へ

2015-07-26 20:11:06 | 展覧会感想
今日もうだるような暑い1日でした。

さて、今日は作家さんから個展のご案内をいただきましたので、少し羽を伸ばして、個展会場で絵を見てきました。

新築されたばかりのギャラリー。室内に入ると、まだ新しい木の匂いがして、心が落ち着きます。

ギャラリーとして使用している部屋は2つ。

どれも白い壁面で、そこに目当ての作家さんの絵が展示してあります。

一貫して、絵に描かれるのは夢のなかにいるような、メルヒェンの世界。

モチーフには、とりわけ女の子と猫の組み合わせが多いのが特徴です。

ギャラリーには、その作家の2000年当初から現在までのアクリルの画が並べられています。

これまではどこかぎこちなさのある絵が多かったのだけれど、年々全体のマチエールや女の子の表情が実に良くなっている。

実は、私、その作家さんの絵は10年以上前から知っているのです。

初めてお会いしたとき、作家本人はまだ美大生でした。

そのころから、すでに独り立ちして、作家になりたいという夢を語っていたのを覚えています。

それが10数年経た現在、立派に作家活動をしているのです。

私は、ギャラリーのなかで、絵に囲まれながら、昔のことをいろいろ思い出していました。

…これからも応援したいという気持ち、そして私も負けずに様々なことに頑張っていこうという気持ち。

明日から新しい週が始まります。

とても良い心持がした1日でした。
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プログラミングへの興味

2015-07-24 22:38:25 | その他
私は職業柄、日常的に歴史や美術のことを考える機会が多い。

けれど、ときどき自分が携わっている仕事とはかけ離れたことを学びたいという欲求が出てきます。

それで最近空いた時間に読んでいるのがプログラミングの本。

きっかけは…特になし(笑)

あえて言えば、昨今IT技術者が不足しているニュースを目にして、プログラミングとは何ぞや?
ちょっと知りたいな、と思ったことでしょうか。

私は、文部科学省が子供を対象に制作した「プログラミン」と呼ばれる遊びながら学べるサイトを使って、
楽しんでいます(笑)

プログラミングでは、例えば自分でプログラムを組んでゲームを創っていくこともできる。

とても創造的な仕事ですよね。

そういえば、随分前にスーパーファミコンで「マリオペイント」なるゲームがあったけれど、あれも一つの
プログラミングによる遊びだったのかもしれません。

しばらく夢中になりそうな、プログラミングの世界。

飽きっぽい私なので、いつまで続くかわかりませんが、しばし楽しみたいと思います。
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久しぶりの読書

2015-07-23 21:30:13 | 読書感想
現在、河出書房新社から池澤夏樹さんの選による日本文学全集が刊行されています。

出版業界の不況下に文学全集を出版するという河出書房新社の野心がすばらしい!

このシリーズ、月に1巻のペースで出版されています。

私は少しでも河出書房新社の野心を応援しようと(もちろん池澤さんのセレクトも興味深い)、
先月『吉田健一』を買ってきました。

英文学者で小説家の吉田健一さんが文学全集に入ったのは、今回が初めてではないでしょうか。

私は、小説を通して「生きる喜び」を語る吉田さんの文章がとても好きです。

吉田さんは、日本近代文学の私小説や虚無感、生きることへの拒否といった内容を否定しています。

また、小説の背後に何かを探そうとすることにも疑問を投げかけます。

純粋に小説を楽しめばいいのだと。

そうしたことを書いた「文学の楽しみ」は、何度も読み返すほど楽しい。

さて、吉田さんといえば、その独特の文体が特徴です。

文章がずらりと長く、まわりくどい感じ…でも、ずっと読んでいると、親しみを感じてきて、
自分の書く文章もなぜか吉田さん風になってくる、という不思議な文体です(笑)

読めば読むほど味わいのある小説家。

文体は慣れるまで大変ですが、おススメの1冊です。
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成田祇園祭

2015-07-22 21:12:41 | 仕事
一週間ほど前、ひょんなことから千葉県成田市の成田祇園祭に出かけました。

成田祇園祭は江戸時代から続く伝統的な行事だそうです。

節分で知られる成田山新勝寺の「成田山祇園会」に合わせて行われます。

10台の山車、屋台と1台の御神輿が市内を練り歩くのです。

当日の成田山新勝寺及び参道は人、人、人で大賑わい!

夏祭りの活気を思う存分、味わうことができました。

また、表参道沿いのウナギの肝焼きは絶妙に美味しくて…(笑)

さて、私が素敵だと感じたことは表参道沿いの街並みと空間。

表参道沿いには、伝統的な日本家屋の商店がずらりと並んでいます。

その2階から、バタバタと団扇を仰ぎながら山車や屋台を見る人たち。

表参道は電柱が地中に埋められていて、街灯も1メートル程度の小さなもの。

ゆえに空がとても広くて、そこを山車や屋台が練り歩く様は圧巻でした。

私は人混みが苦手なので、それほどお祭りを観に行く機会はないのですが、
こんな素敵な空間が演出されることに、大変驚きました。

成田祇園祭、また来年も行ってみたいと思いました。
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夏の似合う街

2015-07-21 21:34:16 | その他
またまた、ご無沙汰をしていました。

梅雨が明けて、連日暑い日が続いています。

日差しが刺すような暑さですね。

7月の連休は長野県へ行ってきました。

長野県は私の好きな街がたくさんあります。

上田、松代、長野、松本、高遠…。

それぞれの街に歴史があって、それが現在までうまくつながっている。

それでいて、どこか懐かしい感じがするのです。

例えば、上田市の無言館がある丘の上から市内を眺めると、なんだか
子供の頃の夏の思い出がありありと脳裏によみがえります。

こういう感覚がよみがえるのは長野県だけです。

不思議といえば不思議。

そのため、私のなかでは長野県といえば夏の印象が強いのです。

…今回の長野県旅行では上田市の別所温泉、佐久市の望月温泉でのんびり
温泉に浸かってきました。

夏の温泉というのもなかなかいいものですね。体がすっきりする感じがします。

まだまだ夏はこれから続きます。

今年の夏は新潟トリエンナーレを楽しんできたいと思っています。

暑さに負けないよう、頑張っていきましょう!
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