気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

嶋台茶碗は

2018-01-11 13:53:08 | 日記
晴れ間からの日差しがあっても、寒ーい!
昨日の若草山の頂上付近や高円山の大文字の雪もほとんど
解けているようですが、右奥の大和高原では白いですね。
 

奈良を離れられた先生の後を受け、昨年の4月から任された
茶道クラブ、初釜の予定が来週に迫っており、お点前をされる
方の最後の練習と打ち合わせを兼ね、結び柳などを持って
伺うと、床柱に柳釘が・・・ありません。
日陰蔓の懸蓬莱でも持っていくしかありません。
さらに初釜のお弁当を頼むのをすっかり忘れており、
先週の3連休に先生がお使いになっている日本料理屋さんに
電話をするも、留守電のみで繋がらないのです。
仕方がなく、先生に電話をしてもらうようにお願いを・・・
昨日掛けたのよと心安く引き受けて頂きましたが、
やはり留守電だった!
やっと昨日の朝、先生から”新年会に出かけていたためで、
引き受けてもらえたよ”と電話が入りました。
有難いことに、いつまでたっても、先生は先生ですね。


初釜の濃茶で使った『嶋台茶碗』を仕舞っていると、
”茶碗なのにどうして嶋台というの”と
ぶつぶつと相方からの疑問が投げかけてきました。
そういわれても、何でなのでしょうか?。

『嶋台』とは、大辞林・第三版によると
”洲浜台の上に、蓬萊山を模した形をつくったもの。
 松・竹・梅・鶴・亀などの形で飾り、
 祝儀の際の飾り物とした。島形。島。蓬萊。”と

『嶋台茶碗』は新版・茶道大辞典(淡交社)、一部加筆
”井戸形に開き、内面に金銀の箔を置いた楽茶碗
 縁起を祝う茶事に重ね茶碗として用いられる。
 ・表千家七代如心斎好み(楽家七代長入作)
   如心斎自身の手作りを 川上不白に与えたあと、
   写しを楽長入に作らせた

 ・表千家十代吸江斎好み(十代旦入作)
   吸江斎が南紀徳川家・徳川治宝(はるとみ)公に
   出仕し島台茶碗でお茶を点てたときに、
   幼い吸江斎の手に合うように、楽旦入に焼かせた

 ・裏千家十一代玄々斎好み(十一代慶入作‣三都茶碗)など”
 ・明治・大正時代になって裏千家十二代惺斎が楽弘入に
   好みの島台を作らせた。
   如心斎好みの島台の小の方を大として下にすえ
   その上に新しく小の碗を重ねたそうで、今日使われて
   いるものの寸法は惺斎好みを基本としているそうです

 *なお _は河原書店の「茶道雑誌」2003.12月号より

 
大振りの赤楽の茶碗が二個重なった重ね茶碗で、
内側は金と銀に塗られております。
高台の形にも意味があるそうです。
レファレンス協同データベース によると
・高台が五角形(小)は、鶴を表す金色で、空を羽ばたく鶴は
 つまり五の奇数は割り切れず永遠に続いていくので陽に
・高台が六角形(大)は、亀を表す銀色で、海に潜る亀が
 つまり六の偶数は割り切れてそこで終わってしまうので陰

この嶋台茶碗にも「陰陽五行思想」反映されており、
今の様に使われるようになったのは、大正以降なので、
蓬莱山の如く、祝儀の鶴・亀が飾られたお濃茶を頂くのは
この上なく目出度いことなのです。
知らずに使わせていただきましたが、
知れば知るほど愉しみも増しますね。

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