気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

薄器は「雲錦」で(訂正あり)

2018-04-09 15:58:22 | しつらえ
今朝の奈良は最低気温は3℃と昨日よりも冷え込み雲の多い朝、
春日奥山の山桜も散り、薄若葉色が増え、山笑うに。
 4/9⇐4/5  

今朝のBSプレミアムカフェ「京都御所 至高の美の守り人」(再放送)で
左官さんの技が紹介されており、「パラリ壁」という漆喰の中に
石灰の固まりの粒を入れ込んで塗ると、乾燥するとその粒子が
陰影として浮き上がる仕組みなんですが・・・
その粒子の大きさを見極めるのが難しく、簡単なようで難しい
職人「左官の技」、今日4月9日、4(し)9(く)で「しっくい」
「左官の日」になっているそうです。また今週の土曜日にある
「京都人の密かな愉しみ ブルー修業中」、若き職人をfeature
されており、たのしみな番組に。

楽しみといえば、お稽古に来て下さる方々も、継続は力なりで
上のお稽古をしていただけるようになり、朝と昼では変えないと
嬉しい悲鳴ではなく”楽しみ”になります。

先日の土曜日も台目棚を隅炉のお稽古で移動させております。
この日は午後3時からでしたので、十分すぎる時間が・・・
朝⇒昼
でも朝の稽古も私の方が熱くなりお昼を過ぎることが多々あり、
お昼もヨーグルトだけで、昼一時から稽古場に入ることも。
といってもお腹には、菓子を頂いているので持つのでしょうね。

最近しつらえている薄器は『雲錦』で、
 
満開の桜と紅葉とを配した色絵模様の棗、桜を雲、紅葉を錦に
みたてて雲錦と呼ぶ琳派の画風を写したものを雲錦模様からに。
最初に自分で買った棗で、初心に戻ることが出来ますね。

その頃に教えて頂いた先生、でも奈良を去られもう一年、
早いもので、この先生を招いての茶事で今は頭がいっぱいに。

*薄器が間違っており、書き直し再投稿しております。4/10

初めて咲いた紅錦魚葉椿を

2018-04-01 17:05:50 | しつらえ
8℃台と暖かな晴れた朝、今日から卯月が始まり値上げの嵐に。
原油価格上昇や人手不足が主因?・・・デフレ脱却の一助に?
庶民の懐は痛い!
さて今朝八時から車で一休寺の月釜へ伺うと三席目、ゆっくり
させて頂けました。でも戻ったのが十一時、午後1時から自宅
稽古の準備に大慌て。

今日は、昨日の自宅稽古のお話を・・・
昨日31日は弥生の晦日で年度内最後、玄関は遅咲きの黄色の
香り水仙「糸葉ズイセン」と吉野の桜の色紙を


朝の稽古は前回から新たに始められ今回で二回目の方、4畳半
の釣り釜を6畳間へ移し、風炉で略盆を二回させて頂きました。
 
 
花は「貝母」、桃色の「春風椿」と葉の先端が金魚のしっぽの
ように3つに分かれた『紅錦(金)魚葉(きんぎょば)椿』、
突然変異によるもので、2つから4つに分かれるものも。実は
この金魚葉椿、5年前に植えて初めての開花に。
3/30

軸は『和敬清寂』前大徳寺 細合喝堂師筆
 
利休居士の定めた「」「」「」「」を「四規」として
千家では重要視されていることや個々の漢字の意味をお話して
始まり、こんなお話も聞けました。
”東京へ出張した際、花見に上野公園へ出かけると、高校生に
 よる呈茶席の案内があり、今までは目にも留まらなかったの
 が、興味が湧き体験されたそうです。でも席につかれていた
 のは、外国からの方々ばかりだった。”と

海外への普及や、東京オリンピックを控え、外国語に慣れると
いう意味では非常に良いことですが、少し考えさせられます。
ここ日本でも裾野を広げる意味で日本の若い方々にもお茶に
触れて頂きたいものですが・・・
特に中学生は何かと「お茶」をしていると特別視されがちと
感じております。
関西で茶道部が設置された国公立・私立中学校77校のなか
公立は中高一貫校の3校だけとの記事が。カナシイ
違う検索で茶道部のある奈良県の公立中学校は、5校ヒット
生駒市立緑ヶ丘中学校,桜井市立桜井西中学校、
大和郡山市立片桐中学校,奈良市立登美ヶ丘中学校,富雄中学校
もう少しあるかもしれませんが、それでも・・・。
裏千家さんの『学校茶道エッセイ』への取り組みも、今年で40回に
例年通りだと九月十日頃が締切に。今後の運営次第では
大きな渦に育つかもしれませんね。
またこの秋公開予定の映画「日日是好日 」にも期待を。

釣り釜に色紙釜を

2018-03-16 11:42:30 | しつらえ
日めくりが変わるころの気温は16℃、雨と共に気温が下がり、
9時には一桁台にまで。吹く風は冷たく今晩は寒くなる中での
お出かけの予定、お目当ての小澤征爾さんが病気入院され、
残念なことに代役に。早く元気になられて指揮されるお姿を
心待ちしております。

朝の庭で咲いた草木も雨に濡れて、満開の山茱萸も大きな水滴
に、そして頭をたれたラッパスイセン
 
数日前からの春の暖かさに誘われて咲きだした匂い椿の一種
『春風』、小輪一重の筒様の花びらにも水滴が
 

自宅稽古の釣り釜に、当初は雲龍釜を掛けておりましたが、
やはり搔立鐶(かきたてかん)の扱いに困られるよう・・・
昨年は「筒釜」、今年は『色紙釜』に替えました。

新版・茶道大辞典によれば(一部改変)
”胴に色紙形の地紋を現した釜で、松平定信著「花月草紙」
 巻一に、小堀遠州好みの釜として挙げられている。定信
 によると、この釜の胴回りには山の麓にかけての景色が
 現され、これに西行法師の「苔清水」の歌
とくとくとおつる岩まのこけしみづ
    くみほすまでもなきすまいかな

 付けており、茶人の嗜みとしては下の句を
 「くみてもわたる人もこそあれ」とすべきだという。
 『釜之図』には「色紙、遠州好、筒形笛鐶付、浄久、
 西行苔清水歌あり」とある。”と

 
もう一つの歌が、それは
寂連法師の「三夕の名歌」新古今集・巻4・秋歌上・361
さびしさは その色としもなかりけり 槙立つ山の 秋の夕暮


西行さんは夏の歌で、寂連さんは秋の歌になりますから
やはり春には少し不向きなようですが・・・
自宅稽古ですので。

弥生は釣り釜、軸は「華」

2018-03-06 15:52:05 | しつらえ
春の光に彩られた5℃台の暖かな朝を迎えましたが、寒気が降り
吹く風は冷たいものの、二月のそれとは別物に。
今朝の自宅稽古は南側の4畳半で釣り釜、「色紙釜」を
チョイス、障子を通す柔らかな陽射しを浴びながら、
炭だけで十分暖かくなりました。


床の軸は薄墨で大きな『』と
野に山に春夏秋冬うるわしくせかいをかざる唯心のはな
       東大寺別当第206世(1972-1975)上司海雲

今年で1267回目の修二会、祈りの中心の大導師は過去24回の
参籠経験者で新しく任命された持宝院住職・上司永照さんで、
この書の海雲さんのお孫さん?、飾ってみました。
  

花は、ウグイスカグラ(鶯神楽)に有楽椿
 
鶯神楽の名の由来には、古名のウグイスガクレ
(鶯隠れ)が転訛したもので鶯が鳴きだす頃に咲くからと、
鶯が繁みの陰で岩戸神楽を舞っている姿を見立てたものと
諸説あるようですが・・・。

この鶯神楽、昨年に続き同じところでの会食、帰り際女将
さんが覚えておられ、枝を切って持たせて下さいました。
ところが、帰り道相方に持ってもらうと
鰭酒のみウグイスカグラ持ちて舞う
               愚句
蕾が壊れやしないかと心配に、慌てて私の手に取戻し、
お酒はほどほどにね。

自宅稽古は釣り釜の準備に

2018-03-03 22:04:31 | しつらえ
雛祭りの日の奈良、朝は0℃近くまで冷え込むなか奈良市内へ
お稽古に伺いますと、東大寺大仏殿も若草山も春霞に覆われて
ぼっと、この後15℃以上にもなり桜が咲く季節の気候だとか
油断大敵、スギ花粉が多く飛び出し頭までぼっとなりますが。
13時半
準備を済ませ、早々に自分の稽古、前回客になった「盆点
を一番にさせてもらいました。というのも
先生は急用で出かけておられ、11時に戻られ始まったお稽古
釣り釜」は先生のテンションに合わせた
かのように12時半まで内容の濃い稽古になりました。

午後からは自宅稽古の予定が入っており、12時までには帰る
つもりが、もうこんな時間に・・・。
自宅稽古の準備が殆ど出来ておりませんので、大慌てで帰宅し、
一時間で外回りの掃除、そして釣り釜を吊り、床のしつらえ

炭を熾し湯を沸し、最後に菓子作りと大急ぎでした。
  
ところが、時間になってもみえられません。
また、思い違いをして書き込んでしまったみたい。

夕方から会食があり、それまでの時間を使って・・・。

造った菓子は相方にも食べてもらうと”美味しい”と
お世辞かしら、
先日の百合根がよかったのでしょう。

アップし忘れ! 
ふぐとお友達になり帰ってまいりました。満腹!

玄関の雛飾りに「糸巻き」を添えて

2018-02-28 16:50:00 | しつらえ
春霞の空で17℃台のポカポカ陽気でも昼頃から雲に覆われ始め
12時
夕方からは大雨かも。日本海の低気圧が爆弾低気圧へ発達する
ため春一番の大嵐との予報で、暖かな日が続くそうです。
如月から弥生へのバトンタッチは激変する天候からに。

玄関のしつらえですが、「雛飾り」に
2/20 2/26
 
東大寺お水取りにちなみ「糊こぼし」を置いておりましたが、


さらににもう一つお雛様のお道具として『糸巻きケース』、
横に穴が3つ開かれており、中に三つの糸巻き(ボビン)が
 
裁縫が上手になることをお願いしながら、こんな子供向けの
遊び歌「糸巻き唄」、作詞:香山美子、作曲:小森昭宏
”いーとーまきまき いーとーまきまき
 ひいてひいて トントントン
 ・・・
 できたこびとさんの おくつきれいに ・・・”
でも「いとまき」が出てくるのは一番だけなのです。
原曲はデンマーク民謡『靴屋のポルカ』に。

この『糸巻き』新版・茶道大辞典では、
”糸巻卓、糸巻棚の他、香合、蓋置などにもある。”と

明日からは弥生月、棚も『糸巻棚』でも、
”棚物の一種。二重棚の中棚を各辺がくぼんだ糸巻き型に意匠
 した棚。小堀遠州好みは朱塗の三枚板で柱に反りがあり、
 表千家十一代碌々斎好みは一閑張青漆、十二代惺斎好みは
 桐木地で、この二つはともに地板がなく、水指は運びで
 畳置きとなる。”       (新版・茶道大辞典より)
このように流派に違いがあり、
『糸巻卓(いとまきじょく)』があれば良いのですが・・・
”棚物の一種。裏千家十三代圓能斎好み。天地に入角菱の二枚の
 板を用い、二本の柱で支えている卓。用材は杉で、黒塗に朱の
 縁がとられている。十四代無限斎は(淡々斎)の再好みもある”
                       (同上)

去年の自宅稽古ではお雛様をイメージして「誰ケ袖棚」、
しかし見つからず、糸巻棚を使ったこともありました。

でも『卓(しょく)』と『棚(たな)』の違いはと問われれば・・・・
卓は”棚物の一種。本来は床の間に置かれた香炉や花瓶などが
飾られたが、のち茶湯の小棚として用いられるようになった。
好みの形も多い。小棚は語呂により棚とも卓とも称される。”
                     (同上)
知識の整理ができました。

蕗の薹香合を

2018-02-27 17:18:48 | しつらえ
奈良の朝は霜も降り、氷点下近くの0.5℃まで冷え込むも、
日の出の6時半過ぎからぐんぐん寒暖計も上りました。

相方との手違いからお寺様の月参りがあり、四畳半のお稽古場
での台子の薄茶をさせて頂くことに。
  
床には、朝早くからメジロに吸蜜されている薄紅色の有楽椿と
山茱萸の黄色い蕾を活け、
  
 
この陽気で故郷富山の雪も融け出し、顔を出す『ふきのとう』
に思いを寄せて、『蕗の薹香合』を飾りました。
(つぼみ)とは汝(なれ)も知らずよ蕗の薹』 
                与謝蕪村
何とも言えぬ苦味が好きだった母、一緒に雪解けのあぜ道へと
採りに出かけた事が・・・。
天上の声を聴かむと蕗の薹
          鷹羽狩行


待ち遠しかった春の陽、障子から射し込む光を浴びながらの
お稽古、嬉しいものですね。

まだ片付けていない大炉・・・、
明後日からは弥生月、二月堂お水取り本行が始まりますから
釣り釜の準備もしなくては。
      

玄関に「糊こぼし」と「飾り雛」を

2018-02-20 12:30:30 | しつらえ
今朝の奈良、最低気温も氷点下にならず良いお天気で、気温も
11℃まで上がるそうで、昼からボランティアでの茶道サークル
如月のお稽古もありますので、嬉しいことです。

今日二十日から東大寺修二会(お水取り)の試別火が戒壇院別火坊
にて始まりました。
先週の土曜日から玄関に飾った赤膚焼の飾り雛のそばにも
 
 ⇓    ⇓    ⇓
私が造った「糊こぼし」を飾りつけました。
  
飾り雛脇に控えし糊こぼし
            愚句

本物の造花の「糊こぼし」は二月堂の御本尊の十一面観音に
捧げられますが、今日から始まる試別火で連行衆にて作られ
ることになります。
この糊こぼし、赤色は紅花から月ヶ瀬のウバイを使い、
黄色は支子の実で染められており、白色を含む賛色の楮和紙は
染色家・吉岡幸雄さんの工房が提供されております。

さあ、茶道サークルの稽古に行ってまいります。

お雛様のお出まし

2018-02-18 14:10:47 | しつらえ
昨年は一人で上段だけ飾り付けたお雛様、今年もと思いつつ、
良い日とされる雨水は19日(月)大安は20日・・・昨日は友引で
自宅稽古終わりにメールを入れると、夕暮れに孫娘も揃って
四人でお雛様を飾ることに。説明書を見ながら、ああでもない
こうでもないと言いつつ進めていくと、

母親のお雛様はアラ?フォー、傷みも出てきて
接着剤などを使っての作業になりました。
今年も飾ることが出来、すくすくと成長してくださいね。
(お蔭様で2歳の差がある兄と身長はほぼ同じに!)
笑み含む雛に微笑み返しけり
            山口広子
 

軸は水仙を


今朝からの自宅稽古は、お雛様が見て下さっており、
気を引き締めなくては。

有楽椿に贈り物はススキの綿毛

2018-01-30 16:50:07 | しつらえ
今朝も良いお天気ということは、日本海側は雪なのでしょう。
奈良は少し冷え込み最低気温は-2.9℃、寒中ですから最高も
5.9℃と身に染みる寒さ、若草山には雪雲が流れてきました。
 
今冬も雀さんのダンスをと、昨晩に糠を不出来な大根の畝に。
毎日玄米を精米するのですが、副産物の糠、いつもは溜めて
コーンポストへ土と一緒に入れ込んでいますが、真冬になれば、
鳥さんへの贈り物として小畑に直接混ぜ込むのです。
次の朝には、糠の中にある割れ米や小米などを土の中から探し、
啄(ついば)むために雀等はやってきます。数日後には結構下の
方まで掘り出し、窪みが出来、周りには土が散らばるのです。
でも朝から喧しいのですよ。
かたまりて小米啄む寒雀
           愚句

窓ガラスに近づくと、隣の梅の木へ飛び去り、こちらの様子を
ほほえましいでしょう。

こんな事でも楽しませてくれますが・・・

開花が遅れていた「有楽椿」鳥さんが開花を教えてくれました。
先の土曜日の日の出前、多分メジロ、やって来たかと思うと、
鵯に追われることを数度繰り返しておりました。もしやと思って
自宅稽古用の花を採りに庭に、選択肢は椿か水仙だけに。
有楽椿が咲いてくれていたのは良いのですが・・・
咲いた筒の中に首を突っ込んだ吸蜜の跡、茶色く変色しています
 
二三日前には既に咲いていたのです。
でも一輪の椿に綿毛が、多分ススキの綿毛
こんなにも寒いのに、面白いひとコマが贈り物になりました。


土曜日も寒く、4畳半のお稽古場に移動
床のしつらえになり、花活けに有楽椿と初嵐椿に
  
来れるときにと二週連続で高校生がお出でに嬉しいこと、
でも四月からは最終学年、クラブも5月頃に卒業、
同時にお稽古も一年ほどお休みを下さいという話に・・・では、
”お休み前にお茶事をしましょう。そして薄茶点前をしてね”
成長された姿を皆様にご披露、それが立派な贈り物に。
5月には炉を仕舞い、風炉になりますが、
名残でさせていただきましょう。その前に、茶飯釜のお約束が。