人形町に正統派博多ラーメンの店があると聞き、早速伺った。豚骨ラーメンの店に行ってもあの膠を煮るような匂いがする店は東京には少ない。しかし、水天宮前駅から近い『しばらく』さんは店は和モダンのシックな造りだが、店が近づくとちゃんとあの懐かしい匂いがするのである。
店に入り券売機で食券を買う方式だが、しばらくには高菜が置いていないので高菜好きが頼むなら『高菜ラーメン』(750円)の方がいいと聞き、忠告に従う。食券を置くと『麺の固さは?』と聞かれ、私はいつも普通でと答える。あんまり硬いのは苦手である。
すぐに麺を湯の中に、すぐ茹だるのが博多ラーメン。これを器に入れ、スープを注ぎ、チャーシューなどを並べて、胡椒を振って供される。
東京の人が見ると丼の小ささに驚くかもしれないが、博多はこんなもの。しかし、大きな十八番というサイズもあるようだ。ちゃんと木耳、青ネギ、チャーシューが揃っている。これに山盛りに置いてある白ゴマ、白胡椒を掛けてスープを一口。ねっとりはしているがあっさり、懐かしい味である。麺は細麺ストレート、喉越しがいい。
辛子高菜は別盛りで半分ほどまず入れる。高菜とあっさり系のチャーシューもバランスがいい。途中から紅生姜をたっぷり足して食べるが、味が加わって美味い。
普通なら替え玉をお願いするのだが、コロナ太りを気にしてこれでおしまい。少し量は少ないかもしれないがここでご馳走様。
やはり本物は美味しかった。食べ終わると歌舞伎の隈取り『しばらく』が登場する。
しばらく
中央区日本橋蛎殻町2ー14ー4
0336650088
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