切手の話 その1。今年は鉄道だけでなく、切手の話題も時々加えて行きたい。
消費税の話で持ちきりだったが、昨年12月に日本郵便は今年4月の消費税引き上げに伴う料金引き上げ(ハガキ50円→52円、封書80円→82円)に対応して、追加に貼付する2円、それぞれの引き上げ後の52円.82円などの11種類の新切手の図案を発表した。従来は2円は秋田犬の図案であったが、2002年に廃止されており、新デザインは北海道に生息するエゾユキウサギに決まった。また、52円はグリーンをバックにしたソメイヨシノ、82円はウメの図案となった。
普通切手は現在27種類、額面は23種類となっている。額面は1、3、5、10、20、30、50、70、80、90、100、110、120、130、140、160、200、270、300、350、420、500、1000各円がある。
では、今までにどんな額面の切手が発行されているのかをいわゆる円単位が主流になった1951年以降を検証するときがつけば、1円~9円までの切手は全て発行されている。
まず、1円の図案は言わずと知れた『前島密』、普通切手の額面15銭として登場したのは1946年11月のこと。今の1円の額面になったのは1947年8月、さらに今のデザイン(但し、銭単位)になったのは1951年4月だからもっとも古い。
2円は1951年5月発行の『農婦』、さらに1953年発行の『秋田犬』、2002年に一旦廃止されたが、今回新デザインで復活した。
3円は1951年11月発行の『捕鯨』、さらに1954年5月発行の『ホトトギス』、1971年7月にローマ字入りで少しデザインが変わったが、ほぼ同じ図案。
4円は1952年4月発行の『石山寺多宝塔』、さらに1963年5月発行の『オキナエビス』、これは2002年に廃止された。
5円は1951年12月発行の『尾長鶏』だったが、ハガキが5円になった頃の1955年9月発行の『オシドリ』に、変わった。さらにその後、1971年11月に現行の『コブハクチョウ』になっている。
6円は1951年6月発行の『印刷女工』だったが、1962年2月発行の『なんてん』となった。
7円は5円のハガキ料金が7円に引き上げられた際の1966年7月発行の『金魚』、お馴染みの図案である。図案に金魚を使ったのは少し古い35円切手ではあったが。
8円は1951年7月発行の『採炭夫』、次は1952年8月発行の『カモシカ』この図案もお馴染みであろう。
そして、ずっと発行の無かった9円切手が発行されたのは1994年1月発行の『シオカラトンボ』である。つまりようやくこれで1から9まて全て揃ったことになった。
因みに9の付く額面の切手は90円は1962年7月に『風神』が、発行されてはいるが、9銭、90銭は発行されたことがなく、切手収集家にとっては画期的なものである。