放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

HP消滅!(°o°;)

2012年03月19日 00時18分12秒 | Weblog
 あまりのショックに声もでない・・・。

 僕のHP「放菴」(OCNカフェ)が消滅!
 なんと2月末でサービスが終了していたらしい。
 不覚にも3月に入ってから気がついた。全ては後の祭り・・・。
 
 あそこが「放菴日記抄」の本宅だったのにー。
 いろいろ書きなぐってきたけれど、保存しておいたコラムなんてそんなにない。
 特に、最後に書いたコラムは一部しか保存していなかった。
 不覚、不覚。

 諸行無常とはこのことか・・・。自分の場合、書行無情、かな。

 ああ、またどこか書くとこさがさなくちゃ。
コメント (6)
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今日、ホワイトデーだっちゃ?

2012年03月14日 10時48分27秒 | Weblog
 昨年は震災直後で霧散してしまったホワイトデー。
 今年もなんだかニュースではホワイトデーの「ホ」の字も出ない。

 しばらくはホワイトデーの影が薄い3月ばかり訪れるかも。

 2月にNHK(Eテレ)で「極める!チョコ学」というものをやっていた。
 チョコの誕生までの歴史や、難易度高そうなデコレーションチョコの作り方なんかもやっていて、無節操な僕も夜中に偶然みつけて、一回は観た。

 まぁ、あれはバレンタインデーに引っ掛けた番組だったんだろうけど、一方でチョコはこんだけ叡智の詰まったごちそうなんだぞ、という面白い企画だったと思う。

 で、3月に入って、なんか自分なりにやってみようかとアタマの中で材料を組み立てつつ、BELAちゃんにホワイトデーの話をすると、
 「いい、うち甘いものいっぱいあるんだもん」と、やんわり拒否。 orz

 実際、なんだかお供えしてあるお菓子は山のようになっていて、食べているんだけれどなかなか減らないという有難い状況だったりする。

 で、作戦変更。
 家にあるバリバリ系のお菓子を、かたっぱしから溶かしたチョコにつけてチョコフォンデュにしちゃえ! 
 おせんべいも柿ピーもポテチもいっさいがっさいチョコまみれ! ということで今週中に決行予定。どんなもんでしょ。

 ホワイトデーだかなんだかわからない計画だけど、まあ、オトコの考えることなんざ、こんなモンです。

 結果は後日報告ということで。 
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ご支援くださった方々に。

2012年03月13日 09時58分32秒 | 東日本大震災
 多くの方々が、この震災で衝撃を受け、その気持ちを支援という形にしてくれました。
 そのいくつかは、僕らの生活にも届いています。


 あらためて、ありがとうございました。


 見捨てられていない、と感じた瞬間が、いくつかありました。
 と、同時にこの支援が、孤立した地域にも早く届いてくれればいいなと祈る日々でもありました。
 僕は仙台市で被災しました。
 ライフラインと物通が一度にダウンするという恐怖を体験しました。
 怖かったけれど、それでも比較的恵まれた状況でした。
 家も津波をかぶらず、身体も医療を頼らなくて済む状態でした。

 僕たちは、沿岸部の悲惨な状況を知り、被害程度に差が生じていることを知りました。
 雪雲のした、何時間も並んでいるときに、誰もが沿岸部のことを考えていました。自分の都合でわがまま言える状況ではないことを、犠牲者の命から教えられていました。
 そして、見捨てられていないということも僕らを冷静にさせていました。

 少しずつ、少しずつ、僕らも力をつけてきています。
 少しずつ、少しずつ、支援できることをさがしていきます。

 一方、BELAちゃんの美術館はいまだに再開にこぎつけていません。
 建物には亀裂が入り、雨水が建物内部に滲出している状態です。
 行政の支援体制から漏れてしまい(調査が入りませんでした)、お付き合いのあった上部団体は沈黙したまま。
 美術館は長いこと孤立状態が続いています。
 仙台市では、被災した私立の文化施設への応援体制が全く機能していないのです。


 美術館の支援を初めにしてくれたのは、民間と一部の研究機関でした。それからはずうっと草の根運動をつづけて再開をめざしています。おかげさまで少しづつ支援の輪が広がりつつあります。

 個人の方々のメッセージに、孤立感はどれだけ癒されたことか。
 こちらに関しても感謝の気持ちでいっぱいです。

  
 まだまだ時間のかかることだらけです。
 それでも、前にしか進めないので、がんばってゆきます。
 
 どうか、この災害を忘れないでください。
  僕たちは、明日生きれなかった人たちの命を受け継いでいるのですから。
 
 
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閖上へ・・・2(The Life Eater37)

2012年03月12日 13時28分35秒 | 東日本大震災
 2012年3月11日。

 花粉症のピークかな、涙が止まらない。
 まるで震災の日に連動するようにひどくなってゆく。
 ちょっとでも日の光がまぶしいと感じるとすぐにぼろぼろと涙がこぼれる。
 それでも、行くことに決めていた。
 

 そこはまるで霊場のようだった。
 土台だけの家のあと。
 砕いた屋根瓦を積み上げた山。
 その上にあがり、海を見る人々。

 すっかりなんにもなくなってしまった。
 街も信号もお店も港も・・・。

 それでも今日は、大勢の人々がここに集まってきていた。
 あちこちの住居跡にみんな車を突っ込み、みんなでがやがやと日和山に集まってゆく。

 あおぞらと砂ぼこり
 瓦礫と花たば
   潮かぜと読経
    ヘリコプターの騒音がまるであの日を思い出させる。

 今日はどこもこういう「霊場」がいっぱい出来ているのだろう。

 日和山にはヒゲがピンピンと跳ねたような文字の幟が立つ。お題目が書いてある。
 僧侶と信者とそして遺族が優先的に上へ上がっているのだろう。

 やがてもの悲しい鉦の音が上より聞こえてきた。2時46分だ。
 みんなで黙祷する。
 てんでばらばらに集まってきただけの人々が、この瞬間に同じ行為をしている。なんだか不思議。
 小さな子供のおしゃべりは聞こえるものの、圧倒的な静寂が生まれた。

 (日和山に向かって黙祷していたのは、きっとここだけかも。石巻も気仙沼もいわきも海に向かって祈ったに違いない)

 読経は上で延々と続いている。
 泣きはらした目をした遺族が山を下りてきた。ころあいを見て僕らも日和山にのぼる。
 日和山は石段三十段くらいの丘である。瓦礫の山の方がよっぽど高い。
 それでも上にあがると青い海が見えた。3月の海は青がひときわ鮮やかで綺麗。あの時もそうだったが、そのギャップが、僕らを戸惑わせている。
 
 あらためて合掌。

 それまで覚えていた町並みがすっかりない。
 うす茶色の荒地が広がっているだけ。だからその向こうの海が怖いくらい青く光って見えた。

 あー、まぶたがイタイ。
 多分、(初めての)花粉症なんだろうけど、なんで今日はこんな目にばっかり来るのかな。
 まるで今日に照準を合わせたかのように花粉症のピークが来た。
 もしかしてオレ泣いてるの?とか思ったけど、たぶん違う。
 というか、それは欺瞞でしょ。花粉症でないという証しがない限りは。

 帰りの道すがら、閖上中学校の前に流し灯篭(のようなもの)が並べられていた。
 ここも霊場である。生々しい悲劇がくりひろげられた場所でもあるのだから。

 このなつかしい港町がこれからどのようになってしまうのか・・・。
 残すのか、壊すのか。残るのか、去るのか・・・。
  
 朝市には時々顔を出しながら、ずうっと見守ってゆきたいと思う。

 
 
 
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アイヌのムックリ

2012年03月11日 00時08分27秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 先週の話で恐縮だが、仙台市の青年文化センターでアイヌ文化の催しがあった。

 こういう文化交流って結構すきだったりします。
 ユーカラもナマで聴いてみたいし、ムックリ(口琴)とか、謡いとか、剣舞もあるんですね。
 
 基調講演で「白老町」ときいて一つ納得。伊達藩が明治新政府に願い出て入植した地域ではないですか。これもまた震災後の文化交流だったんですね。

 アイヌ語は柔らかくて、けれど乾いたような音が特徴。東北弁とちがい湿った感じがしない。
 比較的、発音が明瞭で濁音も少ない。だから乾いた音に聞こえるのだろう。やっぱり大陸系の言語なのかも。唄を聴いていてもそう思った。女性が独りで歌う子守唄(とはいいつつ恋唄)はすごく情緒があふれていてよかった。

 さらに大陸のおもかげを感じたのはムックリという楽器。

 手のひらサイズの竹の切片に切り込みをいれ、震動するところ、共鳴するところが作ってある。
 
 これを左手でもち、そのまま左のほほに当てる。ちょうど共鳴版のさきっぽが口にとどくように。
 つぎに右手は震動版にくくりつけられた紐を引っ張る。
 これが震動版に伝わり、竹を共鳴させる。
 口内に震動が続くようならばしめたもの。唇の動きで音は変幻自在となる。
 ビューン、ビューン、ビュンビュンビュンとリズムをつけて音をだす。やがてそれは竹に共鳴し、口腔に共鳴し、深みのある別の音が生まれだす。
 それはまるで荒野を吹きすさぶ風のような、金属音にも似た切れ目のない音。この世の音ともしれない不思議な共鳴音。
 この音、どっかで聞いたことがある・・・。

 思い出すのにそれほど時間はかからなかった。
 これは「ホーミィ(オルディンド)」だ。

 モンゴルの歌でよく用いられる表現。高音と低温を同時に出して、高い緊張感のある共鳴音を作り出す。あれも確かゴビを吹き渡る風の音ではなかったか。

 アイヌとモンゴルとの接点は明らかではないが、ないはずはない。むしろ北アジアの文化を共有しているといってもよい。

 
 ふと会場入り口で手渡された袋を覗くと、なんとあのムックリがはいっている。
 司会の人に促されて各自ムックリを手に取る。

 アイヌの民族衣装を着た出演者が会場に廻り、個々に指導をしてくれた。 
 教えられたとおりに口にあてて紐を引いてみる。簡単には音が出ない。なんどか紐を引っ張るうちにブン、ブンとちいさな振動音が出るようになった。

 はあ、難しいんですね。
 子供たちはまるで音が出ず、ぼうぜんとしている(笑) 
 コツがあるんだろうけど、それなりに力も要るかもね。
 
 指導をしてくれた出演者がこのあとユーカラと舞踊を披露してくれた。
 こんなすばらしい文化が北の国にはあるんですね。
 やっぱり大陸と直結している文化に思えてならない。

 当時の和人とくらべて、はるかに視野が広い人たちだったのではないだろうか。
 
 放菴に帰ってから一人でムックリを練習してみる。
 だんだんビョーンビョンという音が出るようにはなってきたが、あの荒野を吹き渡る風のような共鳴音は、なかなか出てくれない。
 
  
 
 
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天国にぶっ放せ

2012年03月07日 12時07分02秒 | Weblog
 2012年3月11日、仙台では泉ヶ岳の山頂から、天国に向かってでっかい花火を打ち上げるらしい。
 
 こういうことを思いつく、そして実行できる人を素直にカッコイイと思う。

 そして、なんだか中途半端な我が身を思い、ため息が出る。

 震災は多くの家族の幸せを引き裂いた。
 そして、その事実に心を痛めた人々が支援にまわった。
 被災地にあって(幸い)財産や家族を失わずにすんだ人々もまた支援にまわった。
 「絆」という言葉があちこちで聞かれ、それが日本人の世界的な評価さえも変えた。

 その騒ぎの中にあって、僕はいったい何をしただろう、と考える。
 被災はしたけれど、放菴は基礎に数本ヒビが入っただけ。(自力で補修できてしまった)
 家族にも犠牲はない。
 被害といえば、圧倒的なモノ不足であえいだぐらい。それも友人の英雄的な行動力で何度も救われた。
 
 被害が少なかったのだから支援にまわったらよかったのに・・・。
 そんな囁きが耳裏で聞こえるような気がする。

 でも実際には、出来なかった。
 瓦礫の撤去とか、避難所のお手伝いとか、身を挺するような支援は、まるで出来なかった。

 震災後、子供たちも親との密着を求めてきたし(「お父さん、お母さん」と呼んでいた次男が「パパ、ママ」に退行した)
 毎日、ただひたすら食料や燃料確保のために行列に並んでばかりいた記憶がある。

 それがひと段落ついてからも、実家や知り合いのために支援物資を運んだりはしたが、やはり津波の爪あとナマナマしい地域へ足を踏み入れる勇気は、なかった。
 この目で津波の惨状を見ることができたのは、すっかり暑い季節になってからだった。

 自分を責めるのは正しくないことだとは、思う。
 なんの足しにもならないし、自分なりに出来ることは多分していたのだろう。

 それでも、ガレキ撤去や避難所で駆け回っている人々を(映像とかで)見ると、不思議と心がざわつく。ホントに自分にできることはないのか。どっかで怠けていないのか。
 
 ガレキ撤去のニーズはまだまだなくならないという。

 2012年の3月11日を、震災からの一区切りと表現する人がいる。
 ちょっとその表現は早くないスか?

 いまだに家族の見つからない人や自宅に戻れない人にとって、毎日は震災から続く悪夢の延長であり、1年たったからって悪夢は覚めてくれないのだ。

 どうか3月11日の意味を取り違えないでほしい。
 追憶の日ではあっても、あの日からの延長線上にあることに変わりはないのだ。
 この1年で何ができただろう。これから何をしなければならないのだろうか。

 中途半端な被災者なりに考えている。

 あと、どこで花火を見ようか、とも考えている。
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