放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

ポニョ戦紀6

2008年11月27日 01時17分27秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 11月に入ってからは、ひたすらCDの音源に合わせて弾く練習をしていた。
 その速さに慣れるには苦労したが、却って楽曲のイメージがよりよく身体に浸透したようだ。
 前にも書いたが、発表会当日(12月5日)には楽譜を持たずに弾くつもりだ。あんまり曲が速くて演奏中に楽譜を見る余裕はなさそうだから。それよりも曲全体を丸憶えして、一気に弾くほうがいいだろう。
 その「曲を丸憶え」するのに、CD音源にあわせてノンストップでひく練習方法は効果があったようだ。音楽がはじまってしまえば途中でやりなおせない。だから目まぐるしく展開する中で効率よく順に指の形を思い出し、よどみなく指先に伝達をしてゆかなければならない。この練習を反復して行えば、「パブロフの犬」状態(つまりトランスに近い状態)で弾くようになってくる。次に演奏する指の形がつぎつぎと頭に提示されてゆく。いわば「ユビキタス」のような奏法である。人間の脳は、まだまだ便利な使い方があるものだ(笑)。

 冗談コイてる場合じゃない。
 それでも「前奏」と「後奏」に難がある。どちらもオクターヴのトラップだらけ。このあたりになると、脳も上手に指示を出してくれない。指もなかなかリズムに乗れない。

 11月7日に再度あつまった。
 この日は保育園のキーボードを借りた。さてポニョを弾こうとしてびっくり。
 鍵盤が足りない!

 キーボードにはせいぜい3オクターヴ半くらいしかない。ポニョを弾くには上下ともに1オクターヴほど足りない。本番には生ピアノを希望していてよかった。

 この日はトランペットさんと音を合わせることができた。
 こんなテンポの速い曲なのに、余裕で合わせてくる。ちょっとスゴいんでない?トランペットさん。ソロパートもカンペキ。その他のパートもいろいろ吹いてくれて曲調がぐんとにぎやかになった。いいねーいいねー。鍵盤ハーモニカさんも楽しみ!

 次に集まるのは11月28日に決定。
 その翌週はもう本番だ!

 
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ポニョ戦紀5

2008年11月20日 00時51分43秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 保育園でみんなで集まる日がきた。でもまだ「ポニョ」は通して弾けない。
 仕事の関係でちょっと遅れて保育園へ伺うと、ウチの息子がいない。
 「M-クン、お熱でたの。」
 「おでこにペッタンしてたの。」 
 すかさず教えてくれる年長さんの女の子たち。
 こういう情報って、たいてい女の子からもたらされる。男の子は遊ぶのに忙しくて、つかまえて訊かなきゃ教えてくれない。
 とりあえず家に連絡。すると「寝込んでいるわけではない」とのこと。
 さしあたって緊急事態ではなさそうだ。
 けれども終始おちつかない気分での打ち合わせだった。

 この日、ありがたいことに一緒に演奏してくれるヒトがみつかった。
 一人はなんとトランペット!、もう一人は鍵盤ハーモニカ。
 これでピアノには出来ないような盛り上げ方ができる。以前からソロパートとかピアノ一本で盛り上げるのはキツいと思っていた。これでいい。一人じゃないと思うだけでどれだけ気持ちが楽になることか。
 この日、ピアノは弾かなかった(弾けなかった)が、「ポニョ」を口唱和(笑)で伴奏をして、歌のリハーサルを終えた。当日のことを訊かれたので、折角だから生ピアノで臨みたい旨を申し出た。

  やっとなんとか「ポニョ」を通して弾けるようになったのは、もう11月に入ってから。
 そうだ、ヨコで誰かに歌ってもらってピアノを弾いたほうがより本番らしい練習になるんじゃないだろうか。
 と思い立ち、BELAちゃんに協力をお願いした。彼女も歌詞を覚える必要があるのだ。

 「・・・・・・・んん。」
 歌い終わってからBELAちゃんが少しムズカシイ顔をした。
 「これだとテンポ遅くない? 間延びしすぎて歌いにくいよ。」 
 え、そう?
 「ポニョ」のCDを持ってきてピアノのそばでかけてみる。
 「・・・・・・・。」
 速い。確かに速い。
 今度はCDにあわせて弾いてみた。速っ!ダメだっ、全然追いつけない!
 
 いまさらながら「崖の上のポニョ」のテンポの速さに愕然とする。
 自分が全然弾きこなせていないことにもショックだった。
 「どうしてもこのテンポで弾いてくれなきゃ。みんなが困るよ。」

 ズーン。
 まだまだ修行が足りぬようじゃ・・・。
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ポニョ戦紀4

2008年11月17日 00時39分57秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 さて、前奏で四苦八苦している一方で、それ以降のパートはどんどん弾けるようになってきた。
 ・・・あんまり有難い展開じゃないんだな、これって。

 なるべく流して一気に弾けるようにしたいのに、どうしても弾きやすい部分からおぼえちゃっているということだ。そうなると、弾けるようになったパートから順にパズルのように結合しながら全体をおぼえてゆく作業になってしまう。
 これやるとつまづきやすくなるんだよなぁ・・・。どうしても一つのパートを弾ききった瞬間にほっとしてしまう。気が抜けるその瞬間、うっかり次のパートへつなぐのを忘れているのだ。頭の中にほんのコンマ1くらいの空白がポカっとできて指がとまってしまう。つまり演奏に不自然な継ぎめが出来てしまうのだ。
 だから順に流しながら弾くように練習したかったのに・・・。
 
 それもこれもクセのつよい前奏(しかもはやい!)がネックになっている。これを意地でもなんとかしなきゃ。
 しょっぱなからのオクターヴ奏法でダイナミックなんだけど、逆にここでコケると悲惨だ。
 一緒に歌うパパさんママさんにもメーワクかけちゃう。
 とにかく暗譜だ、暗譜。
 アタマでなく指でおぼえるようにしなきゃ。

 まるで舞台に上がる役者のようだ。演目を身体にとりこもうとして必死になる。保育園の出しモノごときで大げさなんだけどなぁ・・・、いやいや、ここは正直にカミングアウトしとこう。
 自分は「保育園の出しモノ」とは別の次元でこの曲に挑んでいる。多分ホンキでこの曲を攻略しようとしてる。理由?なんだかわからない。何かに挑みたかったんでしょ!?

 おそるべし「崖の上のポニョ」! 
 おそるべし久石マジック!
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ポニョ戦記3

2008年11月12日 00時00分42秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 BELAちゃんは、発表会当日にはナレーションに決まっていた。彼女はしゃべるのは得意というが、それでもタイミングの取り方とか、ずいぶん気を使うことになるはずである。が、それを気遣う余裕が僕にはない。(ごめんよ・・・)
 自分は人前でピアノを弾いた経験がほとんどない。もちろん聴かせられるほどの技術もない。
 そういう願望がなかったわけではないが、まあ、今まで真剣に練習してこなかった。もしくは、真剣だったんだけれども長続きしなかった。だから保育園の発表会とはいえ「人前で弾くことになった」状況に、不気味な緊張感があとからあとから沸いてくる。このイヤな緊張感はとにかく練習でどうにかするしかない。

 ぱらりと楽譜を開いてまず目に飛び込んできたのは、なんともアクロバティーック!な音符の羅列。羅列の中にはオクターヴも惜しげもなくふんだんに配置されている。
 なぁんてゼータクな楽譜なんでしょ? 目の前がすっかり真っ暗になっちゃいましたわ。

 特に前奏のところなんてオクターブ連続技! リ、リズムが読めない。
 これをあの速いテンポで弾けってか? 肩に力入りすぎて指がもつれそう。
 
 練習初日、とりあえず指を鍵盤に乗せてみる。はじめはぎこちなく、ポーン、ポーンとONEフィンガープレイ。楽譜を見てすぐに指が鍵盤を走るような実力があるわけもなく、ただひたすら一音の音程を五線紙の上で確かめては鍵盤に指を乗せ、また次の一音を確かめてから鍵盤へと・・・、このくりかえし。
 原曲も毎日聴いた。
 頭痛がしても胃痛がしても。通勤時の車中で、何度も何度も。
 そうやって曲を覚えて、リズムやら展開の過程やら曲を形づくるいろいろな要素を毎日発見し続けた。まるでイメージを身体の中に取り込もうとしているように。
 別な見方をすれば、イメージ=音の羅列だったものをグルーヴにまとめて頭に格納する作業とも言える。次の日、これを取り出してばらばらにして、(原曲を聴きながら)またグルーヴに組み立てる。すると前日よりも音が増え、単音が和音になったり、先日おぼえた音の間違いが修正されたりする。数日こういったことを繰り返すとAパートからBパートへの流れとか、右手と左手との役割分担とかがなんとなく頭の中で決められるようになってくる。そうなると、早く鍵盤を弾きこなせるようになりたい願望ばっかりふくれあがってゆく。まるで海の中で息を詰めて機会を待っているような気分。

 一方で実際ピアノに向かうと、相変わらずのONEフィンガー。特に前奏の部分。なんなんだこのクセの強いリズムは?
 前奏はたった二小節。短いんだけど、これが弾けない。
 スタッカートだかダートだか知らないが、とにかくダダダーっと一気になだれ込むような勢いが要る。これ、生ピアノの重い鍵盤で叩けるかな?
 できないイラだち。できない不安。 
 10月中旬のガマンくらべ。
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ポニョ戦紀2

2008年11月08日 01時11分47秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 さあ、ピアノで「崖の上のポニョ」を弾きましょう!

 ・・・ところで原曲マトモに聴いたことないんだけど。
 それに楽譜も買わなきゃ。

 ポピュラー楽曲の場合、(これまでの経験上、)ピアノ譜は複数出版されているはず。それも「誰誰編曲」とか「誰誰監修」とか書かれているだろう。つまりは楽譜も書くヒトのクセのようなものが知らず知らずのうちに織り込まれたものになってしまう。
 それはそれで仕方がない。本来バンド譜であったものをピアノ一本で雰囲気出せるようにアレンジされているんだから。それにプロが書いているんだから、さすがに「ありえねぇだろその音」という楽譜もない。
 けど「面白い」「面白くない」はある。
 きっと原曲を聴けば聴くほど楽譜と乖離する音が気になって仕方がなくなるはず。その時は、耳で聴いて音符を起していくしかない。こういうことは安い楽譜を買った場合によく直面する。

 さて、インターネットで値段を検索・・・ん、んん?

 「調が違う」? どういうこっちゃ?

 なんと「原曲」と呼べるものが二つあって、一つは「へ長調」、もう一つはそれよりも半音高くて「嬰へ長調」(なんか「ソロ」の方が半音高いキーで歌っているとか)。
 嬰へ長調って、もしかして「ねこ踏んじゃった」のキー? 黒鍵盤ばっかりじゃん。

 ちなみに出回っている楽譜は圧倒的に「へ長調」。
 一部に「ハ長調」。さらに「ト長調」も。
 こりゃ困ったね。
 でもピアノ弾くには白い鍵盤が多いほうが弾き易い(ってオレだけ?)。でも原曲とイメージ遠いキーも困るし・・・、だから「へ長調」かな?   

 そのうち原曲が配られた。
 あらためて聴いてみると、やっぱりテンポ速い。
 調は「へ長調」かな?

 BELAちゃんに頼んで楽譜を買ってもらった。ちゃんと「へ長調」。

 さて・・・と、久しぶりにクラビノーバを開けよう。もう子供たちもピアノの鍵盤をさわりたがる様子でもない。二人とも成長したね。
 いよいよ練習開始だ。 I gonna be チャレンジャー!
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ポニョ戦紀

2008年11月07日 23時55分54秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 笑わないで、結構ホンキなんだから・・・ぷぷ。
 
 来る保育園の発表会では、年長さんのパパ・ママもなにか出し物をするのが恒例。
 人前に出るのが苦手なヒトには「なんてメーワクな」と思う企画だ。
 で、10月の上旬に「発表会で何をやろうか」と言う話し会いをして、結局いま流行っている曲をメドレースタイルでやろうという話になったらしい。
 「らしい」と書いたのは、保育園での話し合いにはBELAちゃんがでたため。(その日COZYは長男のお迎えに行ってました。)
 で、あとで話を聞いたら、メドレーのラストに「崖の上のポニョ」を全員で歌うことになったとのこと。
 へえ、「ポニョ」ですか。
 「COクンはピアノ伴奏ね。」
 ふうん・・・・・・・え"っ?

 「被り物とか顔に何か塗ったりするのヤでしょ。だから比較的トクイそうな所を選んできたんだよ。」
 確かに・・・、カツラ被ったり化粧したりはたまた脱いだりするのはトクイじゃないです(経験はあるけど・・・)。それにしても、「ポニョ」かよ。

 ピアノ自体がご無沙汰すぎて自信ないけど、よりによって「ポニョ」は難度高いぞ!

 CMでちらっと聴いただけだけど、かなりテンポが速かったような。それにオクターヴで速弾きするところもある。エンディングなんてかなりのパワープレイ。胸筋ツリそう。

 こうして、本番までの2ヶ月間、「崖の上のポニョ」と格闘することになった。
 題して「ポニョ戦紀」。本番までの自分をレポートします。   
 
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