放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

コロナに罹った3

2024年01月13日 13時56分25秒 | 肝苦りぃさ
新型コロナ罹患5日。

お風呂に入ることができた。
それまでは、朝夕に熱いタオルを持ってきてくれて、背中など拭いてもらっていた。
(ホントに病院並みの待遇です)
人間50歳の坂を越えると新陳代謝も衰え大して垢も出なくなる。
髪の毛もやや脂付いたがフケ・カユミ・脂臭などは無し。
といっても体臭などはよくわからない状態だが。
手指などは却って乾燥期の手荒れから開放されてよかったくらいである。
4日位ならお風呂に入らなくても大丈夫らしい。
とはいえ、お風呂。
温かい湯に身を沈めたくない筈がない。
そういう時には災害で何日も入浴できない人々のことを想う。

入浴順序は当然ながら家族が全員入った最後。
ちなみに脱いだ衣類も家族とは別に洗濯する。罹患初日からそうだった。
洗濯機を二回廻すことになるのだから、その負担にはやはり頭が下がる。

少し寒かったが、まず全身を洗い、それから浴槽に身を入れた。
温かい。
つま先、指の先の毛細血管まで温まってゆくのがわかる。
鼻腔もしかり。
奥の方までゆっくり開いてゆくような気がした。

浴槽に浮かんでいる柚子をすくい、鼻先にもってゆく。
何も香ってこなかった。
だめか。

もう一度ふかく吸い込んでみる。
お、左の鼻腔に何か懐かしい香り。

遅れて右の鼻腔からも遠く懐かしい香りがした。
柚子だ。
柚子の香りが・・・。

それにしても香りが遠い。柚子は目の前にあるのに、こんなにも遠い。
くそコロナ。

風呂から上がり、寝室へ。
ふと柚子に似た香りを嗅いだ気がした。
あれ、と思い、BELAちゃんが置いてくれたアロマストーンを手に取る。
今度は右の鼻から香りが届いた。
柚子とも少し違う。柑橘系だろうか。野生種のような香り。橙?橘?
筑波山のふくれみかん?

BELAちゃんに言うと、驚き、喜んでくれた。
でも柑橘系はハズレ。
「レモングラスだよ。武雄の。」
ハズレはくやしい。でもいい香り。

佐賀県武雄の陶土で作った小石のような素焼きに、同じく武雄産のレモングラスのエッセンスを滴下したものだという。
陶土は素焼きだが、下半分には空色の釉薬を塗ってある。こうすればエッセンスを滴下しても下から染み出すことはない。
上半分の素焼き部分からはエッセンスが少しずつ蒸発して香るという仕掛け。かなり長持ちしそうな仕掛け。
本当は寝室いっぱいにレモングラスが香っているのだろう。でも僕は素焼きを鼻先に持ってきてやっと検知できるくらい。

仕方がない、ゆっくり行こう。
仕事も再開しなければ。
多くの人に迷惑をかけた。

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