かわたれどきの頁繰り

読書の時間はたいてい明け方の3時から6時頃。読んだ本の印象メモ、展覧会の記憶、など。

原発を詠む(88)――朝日歌壇・俳壇から(2024年5月26日~2024年7月21日)

2024年07月30日 | 鑑賞

朝日新聞への投稿短歌・俳句で「原発」、「原爆」に関連して詠まれたものを抜き書きした。

 

原爆の惨状描写なきことが何より怖い「オッペンハイマー」
(東京都)八巻陽子  (5/26 高野公彦、永田和宏選)

原爆は「そりゃもう」と絶句して後を続けず逝きしヒバクシャ
     (アメリカ)大竹幾久子  (6/9永田和宏選)

はつなつの「風通し」さるる三十三万予の哀しき原爆死没者名簿
     (鹿嶋市)大熊佳世子  (6/16 馬場あき子選)

戦争を知らない世代という我ら核兵器なき世界も知らず
     (さいたま市)鈴木俊恵  (7/14 馬場あき子選)

被曝牛を飼い続ける人の五千日、野太き声が今日も地を這う
     (福島市)美原凍子  (7/21永田和宏選)


福島のいまはむかしの春惜しむ

     (福島県伊達市)佐藤茂  (6/2 長谷川櫂選)

出漁のできぬ被災地蝉(せみ)の殻
     (福島県伊達市)佐藤茂  (7/14 長谷川櫂選)

 

「原発を詠む」は、これをもって終了します。26歳で家庭を構えてから52年間読みつづけた朝日新聞は、明日7月31日をもって購読を終えることにしました。


(写真と記事は関係ありません)

 

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