ひろきち劇場NEO

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「一票の格差」に対する判決と国民審査

2009年09月05日 | ◆日記とか
民主党圧勝でしたね。予想通りですが。
民主党のマニフェストを改めて読み直してみていろいろ思うところはあるのですが、今日はそれはおいといて国民審査の話。

選挙の前の日に実家で飯を食ってる時にオヤジが「これを見ろ」と新聞を持って来た。そこには国民審査で最高裁判官に×をつけようという広告が載っていました。新聞を取っていないひろきちは何のことやらとその広告をさっと読んでみると、どうやら地域によって一票の重みが違う、いわゆる「一票の格差」をめぐる裁判で「合憲」という判決を下した最高裁判官に×をつけようものでした。

一票の格差を合憲とする、という判決を下すような裁判官は下ろせというのだ。

ふむ。

つまり、一票の重みが地域によって違うのは憲法違反だ、それを「違反してない」なんてとんでもないことを言う裁判官を放っておいてはいけません、×をつけてクビにしましょう、ということか。

で、票の格差が憲法のどの部分に抵触しているのかとその理由を探してみるが、それらしい説明は見当たらない。見たことのないおじさんやおばさんの写真と、その人たちのコメントと思われる文章が並び、そしてその下の方にはこの運動を支持していると思われる人たちの名前が掲載されていました。もう酔っぱらっていたのでその辺りはちゃんと読んでないのですが、票の格差はいけないことです、それを放置する悪い裁判官は辞めさせましょうというようなことが書かれているだけだった。

う~む。

これでどうやってこの槍玉に挙がっている裁判官たちが「不適切」だと判断できるというのか。われわれ一般ピープルは憲法について素人であって、司法のことも分からないのが普通でしょ?その人たちにどうやって裁判官が適切かそうでないか判断しろというのか。この程度の情報で無理でしょ。

でもね、投票の結果、この二人の裁判官に対する罷免要求票数が他の裁判官と比べて高くなっているのですよ。

分かってる人たちによる投票の結果だったらいいんですけど、憲法のことも司法のこともよく知らない人たちが新聞の広告に乗せられて、「格差を容認するなんて悪い奴だ」的感情論で×をつけたとしたら怖いなあと。

でですね、改めて票の格差について調べてみたところ、Wikipediaによれば票の格差は「法の下の平等」に反するとして日本各地で訴訟が起こっているそうで、「法の下の平等」は憲法第14条に規定があるのだそうな。

で、憲法第14条というのを読んでみた。


第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。


う~ん、分かりません。

格差があることについての善し悪しは分かりますが、それが「合憲」なのか「違憲」なのかという話になると難しいですよね。微妙な解釈の差なのかもしれないし。それを「良いことか、悪いことか」で括ったらだめじゃないすか?





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2 コメント

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一俵の角さん問題について (How)
2009-09-06 22:18:09
私もこの意見広告(産経新聞でしたが同じものでしょう)読みました。
一票の格差問題はなくすべく努力は必要という原則は理解します。しかし、その是正は都市圏に議員が集中し地方に議員が少なくなることを意味するようにも思えます。それはそれで平等とはいえないだろうし、実際現状で困ってる感覚がないんですよね。
とうわけで私はこの意見についてはスルーしました。
マニフェスト読むのに手一杯で手がまわらなかったのもありますが(読むだけで何時間もかかった)。

ただ、司法権に対する主権者の権利行使手段ですから国民審査は大事にしないといけません。その意味でこういった意見提起というのは評価したいと思っています。
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Howさんへ (ひろきち)
2009-09-06 22:53:18
マニフェスト選挙前に全部読んだんですか?すごいですね。
ひろきちは「まあとにかく交代しとけ」だったので、昨日ようやく一通り目を通した感じです。

しかし民主党のマニフェストもいろいろツッコミたくなります。
また一つずつ記事に書いていくかもしれないのでその時はまたコメントお願いします。
(マジ記事にコメントがつかないほどサブイものはございません)

例の新聞広告についてはHowさんの意見同様、通常スルーされている国民審査に国民の注意を向けたという点で大いに評価できる行動だったと思います。
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