ひろきち劇場NEO

ソフトウェア開発から写真、旅行、ダイビングまで寄せ鍋風にお届けするブログ。ええダシが出てる・・・かな

ちょっとうらやましいアメリカ

2008年12月31日 |  ◆アメリカ
いつも通勤電車で本を読んでいて、今はこれを読んでいます。

マイ・ドリーム―バラク・オバマ自伝
バラク・オバマ
ダイヤモンド社

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そう、次期大統領のバラク・オバマの自伝。33才の弁護士時代に書いた本なのだけど、これがおもしろい。バリー(バラクの愛称)の物語に引き込まれ、電車を乗り過ごしてしまいそうなほど。白人の母親、ケニア人の父親の間に生まれ、母の再婚で激動のインドネシアへ渡り、そして名門校へ通うため再びハワイへ戻って祖父母と暮らす。父との再会、そして1ヶ月後の再びの別れ。嘘。裏切り。差別。貧困。オバマ少年は10才頃までに本当にいろんなことを経験しているのが分かります。混血児として、またインドネシアの地では外国人として少年時代にすでに世界の陰の部分に触れているのです。

まだ少年時代のところまでしか読み進めていないのですが、それでもこのスピーチを見るとアメリカがこの時代にこの人を大統領に選んだことの意味がどれだけ大きいかを痛感します。そして初の黒人大統領が決して奇跡ではなく、長く苦しい戦いの一つの終わりを、そして新しいアメリカの始まりを告げる一つの象徴的出来事なんだと確信します。

失言を繰り返し、自国の文字もろくに読めないリーダーを選ぶ我が国はどこへ向かっているのか。

10年以上前、大きなあこがれを抱いてアメリカに渡り、そしてその現実を見て多少の失望とともに帰国したひろきちですが、今年はこの大統領選を見てアメリカが少しうらやましくなりました。

サブプライムに端を発し、とうとうビッグスリーまでもが倒産寸前という危機に面しているアメリカ。もうアメリカの時代は終わり、これからは中国が世界を牛耳るといわれています。しかしこのスピーチからはまだアメリカの可能性が伝わってきます。まだまだ死なない、そんな気がしてきます。

リンク先にはスピーチの全文も載っています。日本語訳はこちら



読書2008 その2

2008年12月31日 | ◆書籍の紹介
記事を保存しようとしたら「本文は1000文字以内です」と警告が出て保存できなかった。むかつく。

仕方ないので記事を分割します。ではつづきを。

知覚はおわらない―アフォーダンスへの招待
佐々木 正人
青土社

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本書も認知心理学について強く興味をそそられる1冊です。視力を失った人がどうやって杖一本で外を自由に歩けるようになるか、その時何を頼りに周りの環境を理解しているのか、驚くべき知覚の世界が明らかにされています。各分野の専門家との対談もあり、割と値段の張る本ですが満足しました。


エモーショナル・デザイン―微笑を誘うモノたちのために
ドナルド・A. ノーマン
新曜社

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パソコンを隠せ、アナログ発想でいこう!―複雑さに別れを告げ、“情報アプライアンス”へ
ドナルド・A. ノーマン,安村 通晃,岡本 明,伊賀 聡一郎,Donald A. Norman
新曜社

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この2冊は「誰のためのデザイン」のD.A.ノーマンの続編です。「エモーショナルデザイン」は「誰のためのデザイン」では言及されなかった"情動に訴える=エモーショナル"デザインがテーマです。使い勝手の善し悪しを越えた「楽しい」デザインの必要性について書かれています。また、「パソコンを隠せ~」は何でもかんでも一つの機器で実現させようとしてまったく使いにくいもの(例えばパソコン)が氾濫しているとして、特定の機能に特化した"情報アプライアンス"を提唱しています。「誰のためのデザイン」が好きな人はこの2冊もきっと気に入るはず。


プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
P・F. ドラッカー,Peter F. Drucker,上田 惇生
ダイヤモンド社

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ユーザインタフェースの本ばかり立て続けに読んだのでちょっと気分転換として読んだのが「プロフェッショナルの条件」。現代経営学の第一人者として有名なピーター・ドラッカーの著作を1冊は読んでおきたいと思い、"ピーター・ドラッカー総論"的な本書を選びました。これまでの著作のエッセンスを集めたような内容になっていて、ドラッカー入門のような1冊。一つ残念なのは専門用語(というかちょっと難しい言葉)が多いこと。ひろきちは産業界にいるので難なく読みこなせるのだが、ひろきちの弟は建設業なのでなかなか先に進まないと言っていた。弟はこの秋にこれまで自営業だったのを法人化(株式会社)して従業員も増やしていこうとしているところなので、ぜひ読んだ方がいいと思って渡したのですが苦労しているようです。


非属の才能 (光文社新書)
山田 玲司
光文社

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これも息抜きに読んだ1冊。表紙を開くと次の文が現れます。

・「空気が読めない奴」といわれたことのあるあなた。
・まわりから浮いているあなた。
・「こんな世の中おかしい」と感じているあなた。
・本当は行列なんかに並びたくないと思っているあなた。
・のけ者になったことのあるあなた。
おめでとうございます。

一つでも当てはまった人、一体何がおめでたいのか気になる人はぜひ読んでみてください。激しく空気が読めないひろきちはなるべく空気を読むようにがんばってきたのですが、なんかその必要無いような気がしてきます。


ビューティフルコード
Brian Kernighan,Jon Bentley,まつもとゆきひろ
オライリージャパン

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そしてこの正月に読もうと思っているのがこれ。プログラマ向けの中でも特にマニアックな1冊だと思います。ハッカーと呼ばれる一流のプログラマたちによるエッセイ集で、Ruby(プログラミング言語)開発者のまつもとゆきひろ氏も書いています。日本語における美しい文章も同じなのかもしれませんが、プログラミングにおける美しいコードというのは人それぞれでまさに個性の表れる部分。絵画や小説などと同じなのです。慌ただしい日々の合間のちょっと長めの休暇にじっくり読んでみたいと思います。




読書2008

2008年12月31日 | ◆書籍の紹介
大晦日です。今年もいよいよ終わりです。
ヨメと子供はすでにヨメの実家に帰省していて、ひろきちも今日参戦します。義父が早く酒飲みたくてうずうずしてるそうなので夕方頃には行こうと思います(車で30分の距離)。

しかしヨメが先に実家に帰ってると言うと必ず「実家に帰らせていただきます!」とドラマの台詞調に返してくれるのは関西人だからですか?

そんな話はさておき、ひろきちが今年読んだ本を紹介したいと思います。

ヨーロッパを見る視角 (岩波現代文庫)
阿部 謹也
岩波書店

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日本という国を客観的に見るために、まずヨーロッパを別の視角から見てみようということで読んでみた本。歴史学者の著者がヨーロッパと日本を比較しながら2つの社会を考察していきます。ヨーロッパがなぜ今のようなヨーロッパなのか、日本がなぜ今のような日本なのかということが少しだけ分かります。そして欧米コンプレックスの強い日本ですが、欧米社会もあれはあれで問題あるよねということと、日本社会も日本社会でそんなに悪くはないよねということを感じました。世界を見るためには日本を、そして日本を見るために外国を見る必要があると思っています。その手がかりの一つとしておすすめする1冊です。


誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
ドナルド・A. ノーマン,D.A. ノーマン
新曜社

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認知科学とユーザビリティでも紹介しましたが、認知科学者でありユーザインタフェースの権威である著者がデザイナーを強烈に批判しつつモノのデザインはどうあるべきかを論じる良著。実は読むのは2回目。1回目は図書館で借りて読んだのですが、やっぱり手元に置いておきたくなって購入。20年以上前の本ですが内容がまったく色あせないのがすごいです。デザイナーだけでなく製品開発に携わる人は読んでおくべき1冊。

認知インタフェース (IT Text)
加藤 隆
オーム社

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今年はデジタル家電のユーザインタフェースの設計に関わったのでこの手の本を読み漁っていたのですが、特に気に入ったのが本書。この本のいいところは、ユーザビリティ改善のための実践ガイドライン的な本と違って、議論の重点をヒューマンインタフェースの認知的要因に置き、ヒューマンインタフェースにおける様々な問題の根本を探ろうとしている点です。内容は3部構成で「第1部 認知インタフェースの基礎概念」「第2部 人間情報処理の認知特性」「第3部 認知インタフェースのデザイン」となっています。まず認知インタフェース全体を概観し、次に認知特性について理解を深め、そして最後にヒューマンインタフェースのデザインについて考察する、という流れ。

特に「第2部 人間情報処理の認知特性」では、認知心理学における研究成果から認知情報処理に関わるものがピックアップされていておもしろい。その序文を読んだだけでも興味をそそられてしまうのですが、例えば、「認知インタフェースのデザインではこのようにデザインした場合、人はどのように対応するかという行動レベルの予測が求められる」として、その行動レベルの知見が実験を中心とした実証的アプローチによって蓄積されている認知心理学から関連するトピックについて学ぼうということが書かれている。そして各章において、人間の意外な認知特性について文献などを引用しながら詳しく解説されています。普段自分がやるような「うっかりミス」のメカニズムが分かったりもして結構おもしろい。

もちろん実践ガイドライン的な本も役に立つのでそれはそれで手元に置いておきたいのですが、こういったヒューマンインタフェースにおける課題の原因と深く関わる人間の認知特性について理解を深めるということも重要。著者も言うように、今後ますます機能が複雑になりニーズが多様化していく中で、すべてのデザイン事例に対応するガイドラインなどはありえない。それよりも求められるのは様々な要求に対応しうる、深く強固な基礎なのです。

ユーザビリティエンジニアリング―ユーザ調査とユーザビリティ評価実践テクニック
樽本 徹也
オーム社

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ユーザビリティエンジニアリング原論―ユーザーのためのインタフェースデザイン (情報デザインシリーズ)
ヤコブ ニールセン
東京電機大学出版局

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ユーザ工学入門―使い勝手を考える・ISO13407への具体的アプローチ
黒須 正明,時津 倫子,伊東 昌子
共立出版

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この3冊はまさに実戦ガイドライン的な本です。おすすめの順番に並べています。ユーザインタフェースに関わる人はどれか1冊は読んでおいた方がいいと思います。








目標以外の成果

2008年12月30日 | ◆エンターテイメント
今年の目標が散々だったので、ちょっと自己フォローとして目標以外の成果も挙げておきます。

まずはピアノ。去年ピアノの調律を機会に再び弾き始めたのですが、なかなか時間が取れないのと、ピアノを弾き始めるとすぐに娘が邪魔しにくるのでなかなかまとまって練習できなかったのですが、ひとまず1曲格好がつく程度になったので動画を載せておきます。



まだ一部ガクガクしているところがあるのですが、今年のうちに載せておきたかったので。

これからレパートリーを増やして行こうと思います。


一年の総括(反省)

2008年12月30日 | ◆日記とか
あまりに忙しくて気がつけば一ヶ月近くも更新しておりませんでした。
今の部署に移って来てからというもの、一年の半分は仕事が忙しくてわけが分からない状態が続き、年末年始もたくさん仕事を残したままの嫌~な気持ちで過ごさなくてはならないという非常に精神衛生上よろしくない生活を余儀なくされているわけですが、せめて一年の総括くらいしておかないと本当に社畜(会社の家畜)と化してしまうという危機感で冬休みの初日の今日、年賀状を書き終えてやっと新たな記事をしたためようとしているひろきちですこんにちは。

この一ヶ月はほんと仕事しかしてなく、休みの日は家の用事と歯の治療で潰れてしまっていたので何も書くことがないのですが、とりあえず今年の目標に対する達成度を発表して、そして反省したいと思います。

今年の目標は3つありました。

一つ、TOEICで900点に近づくこと。
一つ、新たなプログラミング言語を2つ覚えること。
一つ、体重を65kg台に維持すること。

結果は散々でございます。

TOEICは810点から伸びず、LISTENINGとREADINGのそれぞれの最高点を足しても(つまり今の実力でベストが出せたと仮定して)835点が限界だということが分かりました。ここから先はボキャプラリーを増やすしかなく、地道な努力が求められます。

プログラミング言語の方はC++の本を1冊読んだくらいで、実際にプログラムを書いたわけではないのでだいぶ甘くつけて達成度20%というところでしょうか?

体重は・・・一時は改善したのですが、現在は目標設定時と同じような感じです。つまり達成度ゼロ・・・。2回も旅行に行っておいしいものを食べまくったのと、残業中に腹が減ってお菓子を食べたりしたのがよくなかったです。

口先だけで終わってしまい反省しておるのですが、3つの目標以外にがんばったこともあるのでそれはそれで評価したいと思います。実際の仕事や生活に関係した目標を設定すればもう少し達成度が上がるはずなので来年からはそうしよう。