いよいよ始まった今年のクアトロ、初日からお客さんたくさん入って熱気にあふれてました。行き辛い人もいるんだろうけど、日曜の浅い時間ということで都合つけやすい人も多かったんでしょうか。今年のこのスケジュールが吉と出るなら嬉しいです。
10分押しほどで登場したメンバー、まずコータローさんの陽に焼けた肌にびっくり。まだ6月なのにすごいこんがり焼けてます。リーダーが色白いから余計目立つよ。でもその焼けた色に真っ白のシャツがお似合いでかっこよかったです。Qちゃんはサイクリングパンツのようなショートパンツで妙にスポーティ。リーダーはピンク地の水玉シャツで、手首のところにフリルつきのかわゆいもの。久しぶりに奇怪な柄シャツでなんだか嬉しいです。小里さんは晩秋のような茶系のプリントシャツで、PATさんがきれいなブルーのポロシャツでした。
一曲目に「パワーオブラブ」！ 大好きな曲で嬉しいのですがリーダーちょっと声出しづらそう？ 最初でまだ立ち上がりが悪いのかと思いきや、公式日記によると風邪だったようですね。お大事に。しかしそれが気になるほどの調子悪さに感じないところはさすが。続いて「プリティガール」、ビークルの提供した「LAST DANCE」。これライブで聴くの初めてかな、意外に軽くてポップな感じがライブにあってるかも。かっこいいです。
「クアトロ初日から、こんなに入ってくれてありがとう」とリーダー。「日曜の5時半とは思えない盛り上がりだね。これは昼の12時とか朝6時からライブやってもみんな来るね」と困ったことを言い出すと「やだよ」とさっそく刑事からツッコミが。「俺だってやだよ」と自分で言い出したくせに勝手なことを言ってました。
「みんなキャンディーズの本当の解散理由って知ってる？」と突然聞くリーダーに困惑するフロア。刑事が知っているようなのですが教えてくれません。リーダーも結局聞き出してくれなかったのでずっと気になったままでした。若い子はどうでもいいかもしれませんが気になるよう。
刑事が曲のあと、ピックをくわえてギターを触っていたところ、それを見て「長さんみたい」と失礼なことをつぶやくリーダー。長さんはドリフの長さんのことなのですがそこから太陽にほえろの流れに。「あれ結局誰が生き残るの？ 殿下死んじゃうし、エレベーターのドアに挟まって死んだのって誰だっけ？ ラガー？」と、またしても若い子置いてきぼりな会話に。妙にMCが昭和ネタばかりのクアトロライブでした。
曲の間に水を飲みながら思い出したように加藤さんが「今の女子高生ってペットボトルをこうやって飲むの知ってる？」と、口を付けずに受け止めるように水を飲むアクションをして客席に問いかけます。「あれ、何であんなふうにして飲むんだろうね？」と不思議そう。たぶん口紅が付くからじゃないかなあ。すると「この人もそうやって飲むんだよ」と刑事を指差し、それを再現するコータローさん。この流れからか、「この間ビークルとの対バン行ったらさあ！」と、話始めました。「すごい若いファンがいっぱいいて。もちろん君たちのほうがいいお客さんだよ？ それでコレクターズファンも2％くらいはいてがんばってくれたんだよ。『コータロー！』とか言ってさ。それで前のほうにいるビークルの若いファンが、コータローくんのほうを見て『あのギター、エモいな～』って言ってるの」との報告にフロア爆笑。公式日記でも語られてましたがすごい語感ですね。「なんだよエモいって。しかも『アガるな～』とか言ってるの」と、若者言葉に興味深そうなリーダー。すると「もうあいさつからこうだったからね」とコータローさんが口を挟むと、Qちゃんに向かって右拳を突き出します。それに同じく拳を出してグータッチのQちゃん。「スタッフとかも言ってたからね。『アガってましたね～』って。勝手にアガってろっての」と、最後についにリーダーから本音のような言葉が出て一安心でした（笑）。
するとそのMCの間に、寄ってきてリーダーの耳元に口を寄せるコータローさん。「キャンディーズの解散理由って（笑）」と、まだその話を引っ張ってるようです。客に教えてくれない話で盛り上がらないでくださいよ（笑）。ものすごいお茶の間気分です。
「TOUGH」、「ミステイク」、「愛してるというより気にってる」と続き、ふたたびMCへ。「小里くんとQちゃんがメンバーになったのが91年。そのとき初めて合わせた曲をやります。もう17年前だよ？」とリーダーが言うと、「えっ？ 14年前でしょ？」と刑事。「なんでだよ、だって91年だから…」「ああそうかそうか」と、のやり取りのあと、始まったのは「1991」でした。もちろん初めて聴くのですが、CDよりも味わいある可愛くて面白い曲だったなー。と言うかさりげなくやったので今更しみじみしていますが、20周年を向かえたコレクターズが、小里さんQちゃんをメンバーにして初めて合わせてみた曲をやってみたってのがなんとも素晴らしいですね。コレクターズというバンドがリーダーと刑事が中心となっている面は否めませんが、小里さんとQちゃんというリズム隊を得られなかったらきっと今の状況はなかったのだろうなと思うと、この日の1991がまた大きな意味に感じます。
その後「TOO MUCH ROMANTIC！」で盛り上がり、そのままメドレーのように「7days a week」へ。野音でやったようなきれいな流れに嬉しくなります。そして「トークバック」。素晴らしい流れなのですがすぐにMCで空気が変わる（笑）。「最近、もういつ髪がなくなってもおかしくない歳だからさ、それに気付いたらどうやって対応しようかってよく話してるんだよね」との話題。「俺はみんなに言うよ」と堂々としているのはコータローさん。「そうなの？ どうやって？」とリーダーに聞かれると「こう、汗を拭いたりして」と、タオルで顔を拭きながらヅラを外すアクションにフロア大爆笑。そんなさりげなく！？「小里くんとQちゃんは、もうそうなったらそのままにする派らしいんだよ。で、俺はやっぱり乗せるべきだってことらしいんだよね」とリーダー。コータローさんも大きくうなずいていました。それで思い出したのか「ずっと前、ロックンロールオリンピックで雨が降ってたときにさ」と続けます。「もう、嫌だったの。雨降ってるから出てくの」。野音のようにステージには屋根があって、客席に出て行ける花道のような通路があって、そこが濡れている状態だったようです。「でも（コータローさんが）行け！ ってやるからさ。出て行ったんだけどすごい濡れちゃって、もう（頭部の）地肌とか透けて見えるんだよ～。すごいやだった」と、当時を思い出してうなだれるリーダーでした。この流れに「このあとバラードなのに全然気分が入らないよ」と苦情を言う刑事ですが、そもそもあなたが原因のような気がします。「じゃあ、Qちゃんのドラムを聴いて気分を落ち着けて」と加藤さんが言ったあと始まった曲は「10月のたそがれた海」でした。おおお、カッコイイ。初めて聴いた。そして例によってこれもライブのほうがかっこいい。Qちゃんが鈴を振っていたのが印象深いです。その後大迫力の「嘆きのロミオ」と、美しいバラードが続きました。
バラードといえばどこで言ってたか忘れましたが、何度か内緒話をしていたリーダーと刑事、思い出したように教えてくれた加藤さん。「以前さ、バラードの途中で笑い出しちゃって歌えなくなっちゃったことあるんだよね（歌えなくなりそう、だったかも）。『ロバになる前に』って曲なんだけど。その曲やる前に楽屋で、「ロバのときに兵隊ヤクザを思い出すこと」ってコータローくんと決めてたの。兵隊ヤクザって勝新がやってた役なんだけど」。面白いけど真面目にやってください。
「じゃあコータローくんに歌ってもらおうか、ハッピー＆…」と言いかけたところで急に「ちょっと待って！」と阻止する刑事に客席爆笑。「何？」と笑うリーダーに、「もっとアゲていかなきゃ」と注文。するとリーダーが前に出てきて「アガってるかー！」「盛り上がってるかー」と客とコールアンドレスポンスでひととおり盛り上がり、その後ようやく「ハッピー＆ラッキー」へ。間奏でPATさんのところへ行って顔を覗き込んだり、ごきげんそうな刑事でした。
その後リーダーがお色直しへ。PATさんも一緒にはけてインストは3人でした。ブルージーなギターが渋い曲でしたが初めて聴いたので何かは分からず。続いて「メイビートゥモロー」のイントロで盛り上がったところにリーダーが加わります。その後「恋の3Dメガネ」、本編最後は「虚っぽの世界」でした。グリッターチューンからの選曲が多くて、このアルバムからファンになって初めて見に行ったライブがそのレコ発だった私にとってはなんとも思い出深い締めでした。
アンコールで登場したメンバー、刑事とQちゃんはツアーTシャツを着ていらっしゃいます。QちゃんのポットTシャツ可愛いな。リーダーがMCを。「コレクターズも去年結成20周年で、今年デビュー20周年になります。長い長いと言われてるけど、こないだシナロケと対バンやったら、向こうはもっと長かったからね。いつも（自分たちは）こんな偉そうなのに、シナロケの前だと『あ、どうも』ってなっちゃうからね。あれも長いよね、九州のザ・モッズ。あとかまやつさん。いくつだっけ？ 63歳…？」すると刑事が「さあ」と気のない返事。「お前が一番かまやつさんとよく喋ってたじゃん！」と突っ込むリーダーでした。「まあ、コレクターズも長くやって…年金もらえるくらいまでは続けたいね」と嬉しい言葉で締めてくれたのですが、「今の年金問題で、コータローくん怒ってるんじゃないの？ 『ふざけんなよー！』って怒鳴り込んで、金の年金手帳とかもらっちゃうんじゃないの？」と、また変な方向へ向かっていきます。「そんなことしないよ。でもこんなことになるなら年金払ってなくて良かったよ」とサラッとすごいこと言っちゃった刑事。「また～。だってコンビニでいつも怒鳴ってるじゃん」とリーダーが言えば「しないって」と刑事。「だってこの人、コンビニで前の奴がもたもたしてたら『早くしろよー』（うろ覚え）ってすぐ文句言って…」「そんなの10何年も前のことじゃない！ だったら俺のバイクの後ろに乗って警察捕まったときに、俺が『スミマセン』って頭下げて許してもらえそうだったとき、『ふざけんなよー』とか文句言ってたじゃない」と、ものすごい普通のトーンでけんかを始める二人が面白すぎる。「警察だけは戦いたくなるんだよ」と、物騒な発言をしみじみしたリーダーは、「そういうのなんかない？」と刑事に質問。「俺はそれがコンビニなんだよ」との答えでした。するとリーダーが振り返って「小里くんはそういうのなんかない？ 戦いたくなる相手」と質問したのですが、いきなり「二人ほんと仲いいね」と、ものすごい客観的な意見を言われてしまいます。メンバーなのに。気を取り直してQちゃんに「Qちゃんは何と戦いたくなる？」と聞いたのに、それにも「ヅラの話に戻していい？」とまたしても望む質問の答えはもらえませんでした。ヅラの話の続きをしたかったらしいQちゃん、「もしそうなった場合、いつ本人に知らせればいいの？」との質問を。するとリーダーは「俺がこうやってロミオとか熱唱してのけぞったときに、ザビエルになってるのに気付いたら」などとのんきに話しています。「コータローくんも額がエモいじゃなくてエムいになってたりね」と、妙に楽しそうな加藤さんでした。
アンコールの「Thank U」にてコータローさんのギタートラブル。SGから音が出なくなったようで、コードを入れ直したりしてましたが戻りません。SE-335で代用するまでけっこう時間がかかってました。その後も調子が戻らなかったようで、でもエアギターしたりと楽しそうな様子も。
2度目のアンコールはすぐさま出てきてびっくり。リグレイとコレクターといういつものメニューで、非常に盛り上がったままライブは幕を閉じました。ピックを投げまくり、ペットボトルの水やQちゃんがスティックも投げたりとメンバーもとても機嫌よさそうで嬉しかったです。毎年クアトロは内容いいしお客さんもいっぱいで盛り上がるし、ほんとに楽しいですよ。次は8月でマンスリーでないのは寂しいですが、関西でもあるしそれも楽しみですね。夏はやっぱりコレクターズですよ。
