
神泉苑から少し南へ大宮通を下ると、立派なかなり古そうな民家が建っている。

これが二条陣屋と呼ばれている建築物である。二条陣屋については、名前だけ聞いたことがあるのだがあまり良く知らない。今回もたまたま神泉苑に行った帰りに、ちょっと周辺をぶらぶらと散策してみようと思いながら歩いているところ見つけたものである。
陣屋と呼ばれるぐらいだから、江戸時代の大名宿か何かなんかなと漠然と思っていた。外から見ただけだが、なかなか趣のある建物である。

予約をすれば、見学ができるらしいのだが、偶然見つけたもんだから、外観を見ただけなのだが、それでも建物の歴史というかの良さげな雰囲気は伝わってくる。少し調べてみると、二条陣屋については、もと両替商・生薬商であった小川家屋敷で、町奉行所などで公事訴訟に携わる諸藩の宿舎としての役割を担っていたらしい。いわゆる公事宿と呼ばれるもので、公事宿というのは、江戸時代、訴訟のために出てきた者たちが宿泊するための施設であり、場合によっては、訴訟手続きの代行などもやっていたらしい。近くに二条城があり、京都の奉行所などがあったことから、小川家の住宅が使われることになったのであろう。
建物は、江戸時代の寛文年間のものという。江戸時代における京都統治の中枢機能がこの周辺にあった唯一の名残でもある。
また、この建物は、宿泊者の防御等のために、隠し部屋や隠し階段など忍者屋敷のような工夫がなされているという。

外から眺めるだけでも充分楽しいのですが、今度は予約して中を覗いてみたいと見たいと思わせる建築物である。
この二条陣屋から、少し西へ行くと、廃校になった教業小学校の校舎がある。

昭和7年の建築だそうで、これまた近代的な良い建物である。三角の出窓が特徴的だね。現在は、社会福祉協議会の管理となっており、地域のコミュニティ活動に使われているようだ。
そして、校庭には、昭和28年の卒業生が寄贈した日時計が置かれている。

小学校の伝統を感じさせる。
京都は、大阪とは違い小学校の成り立ちが違う。町衆たちが建てたものである。そういった意味でも建物等は残していって欲しい。
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