用事を済ませて山あいの役場を出ると満開を少し過ぎた桜が散り始め早くもつつじが蕾を膨らませて夢心地の様相だ。
よく5月にある完璧な1日のような薫る風がピンクを降らしている。
友だちと絵を描いておしゃべりしてお菓子を食べてお茶を飲んできた帰り道。
自分が変わったのはわかっているけれど、わからないのはこの全てに生きることの最上が宿るのは相が変わったからなのか、見る自分の目が変わったからなのか、相互の共同作業的な働きなのか。
私の中から湧く泉と世界が同じ旋律で歌い奇跡のようにふるえている。
これは夢かな、と少しぼんやりして。