日々乃家日誌 まにまに・てい子の日々の発見

母まにまにが娘てい子と始めた、日々の発見を綴るブログです。

そんな男はすてちゃえよ(感想文)

2021年08月30日 | 感想文/創作物

お隣の国はこことだいぶ似てるところがあって、美大のキャンパスの学生たちは先輩って呼びかけたり、誰かんちで飲んだり、くっついたり悩んだり、なんか見たことあるような青春を送ってる。


可憐な女性リードの主人公は未だ花開くに至らず、特別な誰かに特別なひととして見出されることを待っている。


そんなにおどおど鹿のような目をして、どんなに目立つかわかってないだろう。


必ず気づいてむしろうと男が来る。


そんな相手にうっかり大事なものを無駄にして無駄にして無駄にして。


もちろん、恋は人生の花だから落ちて溺れて死ぬような心地を知ればいい。


溶けた体の接点で自分の形の輪郭を知れ。


苦しい恋の果てにいつかは学べ。


流す血も涙も自分のものとし


お前の魂はお前のもの、と。






コメント

予報

2021年08月29日 | 新しい日々

すごい風が吹いている


この風に乗っていこう


倒れたら休めばいい






コメント

The Jeweled Net (感想文)

2021年08月28日 | 感想文/創作物

 なんだったっけ、網のつなぎ目に宝石がキラキラしてる、ってやつ。反射する光が次々とまた反射して。あれには名前があったはず。(華厳経の何か。インドラの網、帝網か)


 目立つのはドンフンとジアンだけど、目をこらせば二人だけの物語じゃないのがわかる。絡め取られ身動きが取れないドンフンが象徴するあらゆる意味で豊かな人の網、それは孤立無援の少女が「持たない」コミュニティだ。


 その網はまた文化という意味の体系を帯びている。母の切なる願いは子のしあわせを祈るけれど、その重みはほとんど呪いではないか。あるいは「葬式が賑やかなことがしあわせ」という測り方のばかばかしさと切なさ。オフィスに付随する全てのホモソーシャルっぷりはどうだ。妬みと欲と酒の席。ビジネスと全く関係ないところでの、余所者の入る隙のない密な人間関係。どこかでうっかり生真面目さを残してしまったドンフンが、苦しくなるのも無理はない。


 人とのつながりは、なくても苦しい、あっても苦しい。なんて人の世に生きるのは難しい。苦しみの元でしかないものが、それでも人を助け生かすものでもある。


 フゲの冴えない大人たちにジアンが包まれ救われていったように、ドンフンの妻が夫に恋する娘を当たり前のように助けたように。不幸であっても大人がきちんとその役割を果たしていく、傷ついたこどもたちを守っていく、私たちはそんな社会に、大人になれているだろうか。


 その網の中にありながらそれぞれが自分の光りを見つけること、それを手放さず放つこと。そこにいることがいいものになる、そんな網を自ら作ること。その網になること。


 私は今いる場所の恵みになれるだろうか。あるいはせめて絡めとるよりは繋ぐもの、穴を塞ぐものであれるだろうか。


 自分でもあるこの網の、この日常の中で。






コメント

2021年08月27日 | 命について

生はみんな


死へのダイブ


安心して飛んじゃえば?






コメント

引っ越し

2021年08月25日 | 日記

 みんなであれこれ協議しながらついに全ての粗大ゴミが門の前に並んだ。

 息を合わせて声をかけてドアをくぐり階段を降りて。

不可能かと思ったけど、やったらなんだか楽しいくらいだった。


 コンビニで買った高いシールを、少しでたらめに貼ったらおしまい。

シャワー、浴びよう。

明日の朝にはなくなる予定。


 数えると30年、一緒に連れて引っ越したソファは友人たちからの結婚のお祝いだった。

よく使ったけど、ちょうどいい頃合いだ。


「あの鍋持ってく?ル・クルーゼの大きいの。」


「いや、それなら小さい方がいいな。よければ」


「いいよ」


 新生活はなんとなくわくわくする。


 猫は1匹、彼と行くことになった。















コメント