最初は仕方がない
ありもので作るしかない
ブロックで支えてつぎはぎでもつなげて
いつか大人に自分になったら
そこを生ものの生身で置き換えて
やはらかい生きものとしてひとつにする
完成はね
たぶん
ありません
今すごく近くて小さい層をやってるところ

最初は仕方がない
ありもので作るしかない
ブロックで支えてつぎはぎでもつなげて
いつか大人に自分になったら
そこを生ものの生身で置き換えて
やはらかい生きものとしてひとつにする
完成はね
たぶん
ありません
今すごく近くて小さい層をやってるところ
穏やかな海に面した板の間と屋根は、今日は主役も使い手もなく静謐な舞台のように風に吹かれていた。
沖から引かれた体は一晩海水につけられたまま、身が柔らかくなるように置かれるらしい。
その身を解体するのは薙刀ほどの道具で使いこなすには数年の年月がいる。
暑い季節に作業するのは夜明け前、それでもきっとみんな汗だくになるのだろう。
そこに横たわり私の体が切り刻まれる気持ちを想像してみた。
食べて食べて食べて生きている私も、最後は食べてもらえるなら良いのに。