日々乃家日誌 まにまに・てい子の日々の発見

母まにまにが娘てい子と始めた、日々の発見を綴るブログです。

年末に

2022年12月31日 | 日記

遠くに地平線か水平線が見える砂混じりの畦道のような未舗装の道をゴムボートを引き摺りながら歩いている。

私は大学のキャンパスのはずれの宿舎に向かっている。

今回の仕事と個人の短期プログラムを兼ねて滞在しているところだ。

とても満足しているけれど、びょうびょうと風のふく光景の淋しさにつながるまま涙が流れるまま歩いている。

後ろから来た大学の教員か事務方が仕事について何か聞いてきたので、今の傾向について説明をしていた。


「おかあさん」と娘からかけられた声で半身が目を覚ます。


そして少し夢の話をする。


お話のあらすじのような話はできるけれど、あの風景と一体になった心地はうまく話すことはできない。






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おつかれ、みんな

2022年12月27日 | 日記

お仕事完了後数日経って、だいぶ身体も緩んできた。


だけどまだ何か落としたりした時に地団駄を踏みたくなるから疲れは残ってる。


掃除は計画じゃなくてしたい分だけする。


心が手を叩くようなことをする。


海辺でお茶とか。

(報告書書きながらだけど)


今年もみんながんばったよね。


おつかれ、良いお年を。














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トンネルの先で

2022年12月23日 | 自分の中へ

大型バスは赤坂の窪みを抜けて首都高のトンネルを進み新宿を目指している。


黄色いライトに照らされたダンジョンみたいな四角いトンネルの少し先に右手に折れる分岐があって、心の中から「あ、右に行きたい」という気持ちがふくらんだ。


なんでかわからないけどちょっと先が見えないカーブの感じがよかったからか。


だからバスが右の道を進み望みのアールを描いた時に、心の中の小さな子が手を叩いて喜ぶのを感じた。


  うれしい、ありがとう

バスが曲がりきって本線に合流した後、まっすぐ前を向いてた小さな頭がふいに振り返って私に言った、気がした。


  あのね

  わたしたくさんいろんなことできて

  ほんとにたのしかった


  あなたはたいへんだったかもしれないけど

  生きるのができてほんとよかった


  ありがとう


不意をつかれてそう言われたので動揺して胸がいっぱいになった。


そのトンネルを抜けたところで。






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忘年会/声を届ける

2022年12月22日 | 無心

忘年会があったよ。


何回目かの、お寺の忘年会。


ちょっとだけ舐めた香り高いお酒(獺祭)


プロ選手お下がりの由緒正しいテニスボールを踏んでから


カードで今年を振り返り来年を占った。


(時間切れでお勉強はなし)


みんなで声を届ける遊びをして最初は声をかける側、その後背中を向けて受け取る側になった。


背中の手前で一瞬立ち止まる声の気配がした。


上を通り越してはいない。


私かな、違うかな?

(私ならうれしいけど)

斜め後ろの人宛てかな?


「どこに声が届きましたか」の質問に、みんなそれぞれに指を指す。


私の辺り、ちょっと後ろ、左。


ギャラリーにも質問。


指はてんであちこちに向いたりはしない。

なんとなくふんわりまとまった空間を示す。


正解は?


私だった。


おおさわくんによれば、声の大小や声質は関係ない。

声を届かせようとすればするほど届かない。

声が出る、そこに自分があれば声は届く。

自分で自分を邪魔してるものに気づいてそれを修正するチャレンジ。

出す側と受け取る側の間に声はある。


美味しいお弁当を食べて一旦のお開きの前、声をかけてくれたかずはさんとちょっと話した。


「私かな?違うかな?って遠慮してるのが見えた」


「そうなの、私ならうれしいけどそうじゃないかなって思って」


ごめんごめんうれしかったって、空気で酔っ払った彼女を温まったダウンごと抱きしめた。


指示されたから声をかけただけなのに「声をかける」ということの大きさがじわじわ沁みてくる。


私たちはみんな自分の声を探している途上にあるのかも。


それまでは。


例え声が届かなくても。

隙間は言葉やハグで埋めればいいよ。






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タイス

2022年12月18日 | 出会った人たち

南の島の方々が帰っていった。

最後にお礼にと言ってその国伝統の織物の贈り物をいただいた。


行く先々でお世話になった人たちに渡していたので、これはあれかなとは思ってた。


その織物タイスの「首掛けの儀」(私が名づけました。華やかな様々な柄のその布を贈る相手の首にかけます)が執り行なわれて、ダブルでと2本かけてもらいました。


あとね、タイスあるある。


もらった人は首にかけている自分のは見えないから、他の人の柄のが素敵ですね、とうらやましくなる。



「帰りたくない」「また来るから」といいながらみなさんは搭乗口に向かって階段を降りていった。


世慣れてはいないけれど、心に余計なものをくっつけていない素晴らしい人たちだったな。


会えてうれしかったです。






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