ハーゲンダッツ

娘と一緒に実家の父を訪ねた。

帰り道に娘が言う。

「あのね、じーじが、ハーゲンダッツあるぞって言ったでしょ？」

「うん」

「あれね、レディーボーデンだった」

口にはできない、その時には。

リアルタイムで伝えることができない。

とても、精妙なバランスのものだから。

誰に何を言うこともしないでいる。

どんな風になっても不思議はない。

うまくいくと思うけれども、そうではない可能性ももちろんある。

私は一番近くで、多分うまくいくだろう、でもそうではない可能性の強弱と幅をすべて胸に広げて、普通の顔をして控えているのが役割なんだと知っている。

それがおそらく最上を引き出す。

だから書いても記事にはしない。

その時には。


（2019.4.14）

sacrifice

夢の中で私は小さな子どもを胸に抱えている。

懸命にあらゆるものから守ろうとしている。

でも途中から薄々と、だんだんはっきりと気がついてしまう。

このあと行き着く先に待っているのはココナッツの硬い皮を剥くために地面に刺さった槍のような道具、私はその子をそこに突き刺すために向かっているのだ。

何より大切に自分にも替えて守ろうとしているこの赤ん坊を、硬いココナッツのようにそこに突き刺すために進んでいるのだ。

どうせならくるしまずすぐに死ぬようにしないといけないと思いながら呆然と進む。

そこでまた気がついた。

その子もまた私だということを。

必ずその子を失うということ、そしてその先にしか希望はないということを。

最近の会話はこんな感じ

「あのね」

笑っている娘に声をかけられたので

ん？と聞き返したら

「今送る」

とリンクが送られてきた

最近の会話はこんな感じ

https://mobile.twitter.com/hebiken_jsc/status/1160385779211726848?s=12

halo サングラス

「すごい」の輝きから疲れ目を守るサングラスを着用してみたら割と具合がいい。

そうするとワクワクやドキドキは少ないんだけど。

（あの輝き）

（自分には決して手に入らないきらめき）

（圧倒されて、憧れて、近づきたくて、興奮して）

輝きはそこにそのままあるけれど、目が眩まないで見ることができる。

静かにいいなあと見られるのは、悪くない。

あ、違うのか。

サングラス、かけたのではなく外したのかも。