世界のどこにぽんと落とされても多分それなりに生きていける気がする。
だけど自然に馴染む場所は一か所もないような気がする。
どこにいても一時訪れた旅人のような。
引っ越しが多かったからかもしれないし
多数派タイプじゃないからかもしれない。
何百年も生きている
自分のこと、鬼みたいに感じることがある。
えーと、いい意味で。
あ、珍しく自分のこと話してた。
これが情動の効能か。
どうやってアクセスしようかと思っていた情動の脈路にポンと栓を抜いたようにルートが開いた。
あー
久しぶりに酒を飲んだ、みたいな。
回路を形成し
ストーリーを紡ぎ
それを絞って飲み干す。
フィクションだけど仕組みは同じ。
酔いながら酔いを見ている。
自分を愛せるといいね、と友だちたちが話していた。
私はどうかな？
自分を愛してるかは考えてなかったけど、自分が愛されているのはわかってる。
完璧に、完全に、余すところなく、爪の先まで。
だから一人でいる時も、何も持たなくても、寂しくないんだ。
誰にかって？
さあ。
神さまかな？
だってほら、みてごらんよあの空。
