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日々乃家日誌 まにまに・てい子の日々の発見

母まにまにが娘てい子と始めた、日々の発見を綴るブログです。

悟りを描くを見に行く

2025年06月09日 | 無心

そのポスターの絵があまりにも好きだったので、Peatixで予約して三田キャンパス東館G-Labを訪れた。


チケットを提示しようと探していたら受付にいた天女が顔パスでと入れてくれた。


ここは以前さえずり姫の会があったところ。


今回は靴を脱ぎ座布団で座るしつらえになっていた。会場は二面を占めるスクリーンにぼんやりと照らされ、静謐な落ち着いた空間になっている。


岩崎恒夫の絵はどれも素晴らしく、ポーラ博士のうつくしい響きの日本語を音楽のように聞きながらぼんやりとそこに浸かっていた。


蓮の葉から細く滴り落ちる般若心経は確かに情緒の海を無心に誘っている。


天女以外にも無心研の仲間がいてうれしかったけれど、不思議なことにドアを開け入ってくる参加者も手伝っている学生らしい人もなんとなくどこかで会ったことのある知ってる人のような気がした。


少しぼおっとしながら会場を後にしたら傘を忘れたので取りに戻った。

トウキョウはその日しっとりとした雨模様。











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第八期

2025年06月08日 | 無心


今回も盛りだくさんな無心研。

時間が足りなくなりそうなので、私はタイムキーピングに勤めた。


一照さんの気功指南で身体が暖かくなったところで、長らく番組を作ってきたディレクターさんの指示に従いペアになってインタビュー。7分で相手の人生を撮る。


明るい座敷や暗い境内のあちこちで組になった二人の親密なシャボン玉が邂逅を紡ぐ。時間ですよーと声をかけてもなかなか帰ってこない、こられない人たちもいた。


その後は数十年間臨床に教育に携わりつつ参禅を続けてきた精神科医による「精神疾患と悟り」

はたして統合失調症の人が言う「悟った」は、悟っているのか。ナカムラ先生は私にはわかりません、と言う。そういうところがすごいなあと思う。


お勝手でお茶碗を洗いながら、和尚さんならちょっと話したらわかりますか、(そんなの話さなくたってすぐわかる)そりゃそうか、などどおしゃべりする。

近くにいないと聞こえないけれど和尚さんのコメントはいつも面白い。要所要所で振り返って耳をそばたてている。


いよいよ虫が生き生きする季節になって今年初の蚊取り線香が焚き込められていた。


すっかり暗くなった帰り道、石段を降りる頃髪から香った。





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第七期

2024年07月25日 | 無心

暑くて暑くて全ての輪郭が溶けていった去年を思い覚悟して石段を登ったら、お寺の中にはそよそよと高原のような風が流れていた。


6年前には石段に灯りもなく、インターネットもなく、それが少しずつ近代化されてついにクーラーが新設された。


固いなあと思っていた人の配置は変わらないものの少しずつ出入りを繰り返し、いい感じに馴染んできている。


この場所で、リアル参加が基本、それが発心の時からの条件。


だってかなりの人が赤野さんの言うところの「聞いてない」聞き方をしてるから。






それにしても竹箒で土に波紋様、どうしたらそんなことができるんだろう

(写真は上手く撮れませんでした)

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師匠に頭を冷やせと言われた話

2023年08月25日 | 無心

さっき降った雨のおかげで幾分ましになったとはいえ、山の斜面の階段を登ってきたら暑くてくらりとするようだった。


先に来ていた何人かが中に入らず塔頭の前に座っているのは、中に入ってわかった、外の方がまだ少し涼しいから。


この前買った首を冷やすやつ持ってくればよかったと言ったら、首を冷やすのは良くないと思うよ、冷やすなら頭頂部、と師が言う。


帰り道濡らしたタオルを頭に乗せていたら、それはなんなんですかと聞かれたので説明した。


つまり「禅の師匠にお前は頭を冷やせって言われた」ってことですね。


私たちは暗い境内で笑いながら斜面を降りておやすみなさいと別れた。






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夏の夜

2023年07月26日 | 無心

扇風機と団扇と蚊取り線香


山に響く遠い花火


私たちはお寺で勉強していたはずが


暑くて暑くて


気がつくと輪郭が溶けていた


ハセガワさんが MBSRの話をしているのか


MBSRがハセガワさんを話っているのか


にゅるっと出会っている感触が確かに汗と流れていく


耐えている感じとハイな感じが場に満ち満ちる


迷い込む虫を捕まえては逃し


熱いお茶と阿闍梨餅をいただき


私たちは幻のような命を寿いだ






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