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ギリシャ非難できない韓国家計の懐事情

2013年09月15日 21時02分52秒 | Weblog

ギリシャ非難できない韓国家計の懐事情
家計負債の増加率はOECD加盟国中で3位
毎経エコノミー
2012年7月12日(木)
(By ミョン・スンヨン記者 「毎経エコノミー」2012年6月20日~6月26日号)原文のまま

スペイン、ギリシャなど南欧の国々が、欧州財政危機の主犯として非難されている。しかし家計が抱える負債の統計を見ると、韓国はこれらの国を非難できる立場にない。

GDPに対する家計負債の割合はOECD平均をかなり上回っている。家計負債が増加する速度もますます速くなっている。

大韓商工会議所によると、GDPに対する家計負債の割合は81%(2010年)。金額にして911兆ウォン(約67兆7400億円)である。
この割合はOECD平均(73%)より高い。

財政危機に陥っているスペイン(85%)と同じ水準で、ギリシャ(61%)よりも20ポイントほど高い。

負債の割合よりも深刻なのは負債が増加する速度である。

急ピッチで上昇している。2006年以降減っていた増加率は2010年に再び高くなった。2010年の増加率は、2009年に比べ2.4ポイント上昇して9.8%を記録した。

この値は2010年のGDP成長率(6.3%)より高い。国際的にみると、ギリシャ(12.1%)とトルコ(10.8%)に続いて3番目に高い増加率である。

教育費や物価の高騰が家計負債を押し上げ

家計負債が増加している原因は色々ある。低金利*1、住宅景気悪化による住宅担保ローンの償還遅延、高騰する教育費と物価に伴う生活資金の増加などがある。

専門家らは、銀行が健全性を維持しているので、家計負債の増加が今すぐ国家経済を脅かす要因にはならないとみている。

しかし家計負債が韓国経済の長期的な成長を妨げる要因になるという点には異論がない。

大韓商工会議所のチョン・スボン調査1本部長は、「欧州の財政危機が再浮上するなど、グローバル経済が不安定な状態にある。

このような状況において、家計負債の増加は韓国経済の危険要素でしかない」と指摘した。

格差が拡大している可能性

家計負債の増加に対する警告が続く中、これに反する統計もある。

家計部門の余裕資金が増加している、というものだ。韓国銀行は、2012年1~3月の家計と非営利団体の資金余剰額が32兆7000億ウォン(約2兆4200億円)だと発表した。

資金余剰とは、運用資金(預金、保険、株など)から調達資金(貸出)*1を差し引いた数値で、余裕資金という意味に解釈できる。
32兆ウォンを超える値は、2009年1~3月(33兆3000億ウォン=約2兆4640億円)以来の高さである。

しかし、この統計を見て、家計の懐事情が良くなったと解釈するのは難しい。住宅景気不振による貸出*1需要減少、金融当局が貸し出しを規制した影響が大きかったせいだ。

つまり、家計所得が増えたからではなく、金融機関から借りるお金が減った結果、余裕資金が増えているのだ。

実際に、金融機関は家計向けの貸し出しを渋っている。

2012年1~3月の貸し出しは、2011年10~12月より2兆5000億ウォン(約1850億円)減っている。同じ期間に、家計が持つ預金も23兆9000億ウォン(約1兆7686億円)から16兆ウォン(1兆1840億円)以上減少している。

家計負債と余裕資金が同時に増加する矛盾した統計を見て、一部の専門家は家計部門の所得格差が深刻な状態になっていると解釈している。

ある信用評価会社の研究員は、「全般的に家計負債が増えているという統計の解釈には異論がない。

余裕資金が増えているのは、財務的に安定した家計で現金が増えているから。

つまり、金融資産が多い人はますます資産を増やし、資産を持たない人はますます減らしている。格差が広がっていると解釈できる」と説明する。



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