慰安婦合意を圧迫してきた米国、「協力拡大の障害物除去」と歓迎
hankyoreh
2015.12.30
韓日両政府の慰安婦問題合意に対する米国政府の反応で最も注目されるのは、
今回の合意が「最終的かつ不可逆的な合意」だと強調したことだ。
東アジアの主要同盟国である韓日政府間の歴史問題の葛藤を快く思わない米国政府が、
韓国政府に対し慰安婦問題をこれ以上持ち出すなと“釘”を刺すためのものと見られる。
スーザン・ライス米国家安保補佐官//ハンギョレ新聞社
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米ホワイトハウスは28日(現地時間)、
スーザン・ライス国家安保補佐官名の声明を通じて
「韓国と日本の政府が合意を導き出したことを祝う」として
「両国は合意文で慰安婦問題を『最終的かつ不可逆的』に解決したことを明確にした」と明らかにした。
また、ライス補佐官は「相互の利益と共通の価値を基礎に、
韓米日3カ国安保協力の進展をはじめ、
幅広く地域および世界的問題に対する協力を深化させることを期待する」と明らかにした
スーザン・ライス米国家安保補佐官が声明
「両国最終的解決を明示」だめ押し
「韓米日安保協力の進展を期待する」
中国を狙った軍事協力が加速化
国務省高官「TPP同様に重要」
米国務省もジョン・ケリー国務長官名の論評を通じ
「この合意が『最終的かつ不可逆的に』慰安婦問題を解決するものだと明確にした」と強調した後、
「我々は国際社会がこれを支持することを要請する」と明らかにした。
事実、米国は韓日両政府が28日に発表した慰安婦問題合意宣言の“隠れた助役”だ。
昨年までこの問題で韓国側の肩を持つかに見えたオバマ政権は、
今年初めから雰囲気が変わった。
今年3月、当時のウェンディ・シャーマン国務省政務次官は←リンク
「過去の問題には目を瞑って前に進もう」というメッセージを公開の場で述べた。
続いてバラク・オバマ大統領は、韓日の首脳を相次いでワシントンに招請し和解を勧めた。
米国のこうした態度は韓日間の歴史問題の葛藤がオバマ政権の主要な対外政策である“アジア再均衡”に障害になったためだ。
韓日関係が首脳会談すら数年にわたりできない程悪化していることに、米国は憂慮していた。
米国政府は韓日両政府の次元では慰安婦問題がひとまず決着を見たことにより、
今後は本格的に最終目標である韓米日3国間安保協力を強化できる名分が用意されたと受け止める雰囲気だ。
韓米日の三角同盟を通じて短期的には北朝鮮に対する軍事的強圧、
長期的には中国の軍事力強化に対する対応こそ、
オバマ政権の北東アジア地域のアジア再均衡政策の核心であるためだ。
これに伴い、
米国が今後、韓米日の軍事的運用を一体化するための努力を加速することは火を見るより明らかとなった。
米国務省高官もこの日、
マスコミとの電話会議に応じ
「今回の合意が完全で拡大した協力を阻んできた重大な政治的障害物を除去した」であるとか
「今回の合意は環太平洋経済パートナー協定(TPP)と同じくらい戦略的に重要だ」として、
合意の意味を努めて強調した。
この高官は「(慰安婦問題の)責任や謝罪と関連して、
安倍晋三首相の立場や日本の態度から曖昧性が除去された重要な道標」と明らかにし
「法的責任が明示されなかった」という韓国市民社会の評価とは相当な距離感を示した。
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