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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【京都幕間旅情】下鴨神社(賀茂御祖神社),丑年から寅年へ干支引き継がれる拝殿は初詣の季節

2022-01-12 20:20:04 | 写真
■賀茂御祖神社に安寧祈る
 下鴨神社として親しまれる賀茂御祖神社では拝殿に二つの大きな絵馬が並び参拝者を迎えてくれます。

 丑年から寅年へ。遊びタイガーというような言葉が恰も2020年から続くコロナ禍下の緊縮生活とともに響いてきそうな最中ではありますが、ここ下鴨神社では干支の絵馬が引き継ぎ式を行っているようでした。さてさて2022年はどのような一年となるのでしょうかね。

 京都市左京区下鴨泉川町。京阪電鉄の本線終点は出町柳駅から鴨川をわたり広がる山道は高い木々に包まれていまして、一線の先に楼門、ここを糺の森という、ここは京都に鎮座します数多寺社仏閣の中でも歴代最長の歴史と信仰を湛える下鴨神社が鎮座しています。

 崇神天皇年間七年。西暦にしますと紀元前90年となりますが、社伝によれば下鴨神社の創建は紀元前90年にまで遡るとのことでして、もちろん社伝というものは正確な歴史、科学的な検証とは限らないと思ってはいたのですが、縄文時代には当地に営みが在ったとも。

 縄文時代、実際に当地からは縄文時代の土器さえ発掘されているといいますので、縄文土器を愛用する頃には人々の営みが、そうした場には祈りの場がありますので、社伝も案外科学的裏付けがあるといえ、鴨川のせせらぎとともに歴史につつまれた信仰を湛えている。

 糺の森は寒いのです。寒いのは人が少ない故に風が通る為なのですね。人が少ないのはCOVID-19による自粛機運が再び、という訳ではなく単に参拝の時機を思い切って動かした為でして。一年の無病息災をここまで真剣に祈るというのが、いまの日本と世界という。

 山城国一宮であり二十二社は上七社の一社、もともとは上賀茂神社こと賀茂別雷神社とともに賀茂氏の氏神を祀る神社でしたが、奈良時代の頃より朝廷の崇敬を集め、参拝者の集いと共に氏神の社殿から国の安寧と大衆民衆町衆の祈り長いの社殿へ移ろってゆきました。

 賀茂氏の氏神、京都の平安京としての始まりは今の二条城掘割の水源、神泉苑から首府が造営されましたが、平安遷都前には鴨川の流れこそが当地に人の営みを広める事となりました、そして賀茂氏こそが鴨川の名その由来となりまして、賀茂御祖神社由来となります。

 神武天皇が当地を僥倖した際、洛北は御蔭山の地に祭神が降臨したことが当地に創建されました所縁となっていまして、このあたりは社伝と氏神の祠としての歴史との不思議な二つの歴史が並ぶようにも見えます。そしてその本殿は東西に二つの本殿が並ぶのですね。

 東殿と西殿と。東殿には玉依姫命と上賀茂神社の祭神賀茂別雷命の母神。西殿には賀茂建角身命と玉依姫命の父神で賀茂別雷命祖父は祀られる向かい合う独特の社殿様式で、そして干支の方位神が東西のその本殿前に並ぶという厳かながら不思議な安心がひろがります。

 二十二社は上七社の一社といいますが、この二十二社といいますのは国家存亡の危機に際し、朝廷の勅使を受けて国家安寧の祈祷を行う社殿といいます、現代日本ではこうした政治的な祈祷は政教分離により隔てられていますが、その分個人毎に厚く深くいのりたい。

 祈るのはCOVID-19感染拡大の沈静化で、2021年9月の急激な鎮静化から平和とさえおもえる緊張下の蠢動が2022年1月から突如牙を剥きはじめたような感染拡大を続けており、見知らぬ明日といいますか、先行きの見えない時代の流れがまたしても始まっています。

 初詣。菅総理大臣が政権と相討ちで抑え込んだCOVID-19が日本国内にて再拡大が際限なく広がる最中となっていまして、ちょっとこれは大変な事になったものだと考えさせられるところです。こうした中ですが当面は安寧を写真の社に祈っていただければと思います。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】錦天満宮,新京極の錦天満宮ー学問の神様である菅原道真公に祈る学問の危機

2022-01-12 20:00:05 | 写真
■菅原道真公に祈る受験生の平穏
 COVID-19第六波による大学受験生への影響は最早個人の対策を超えている段階で残るは祈るのみという。

 錦天満宮。ここは京都市中京区新京極通四条上ル中之町、北大路機関としては戦略物資でもある“お茶”を調達する際に参拝する事も多い社殿です。ここは学問の神様である菅原道真公を祀るとともに錦市場が参道に広がる事から商売繁盛のご利益もあるという社だ。

 菅原道真の父親である菅原是善の旧邸菅原院跡地、錦天満宮の始まりは菅原道真公所縁の地に創建された歓喜寺というもので、しかし豊臣秀吉の京都大改造に際して少し離れた現在位置に遷座しまして、明治時代の神仏分離により神社となりました歴史を有しています。

 錦市場は正月の御節料理の二重目を此処で買い揃えて一つの風情とする、とは何年前の話でしょうか、遠い昔のようにも思えてきます。それはCOVID-19の感染拡大とともに油断して人の多い場所には歩み進め難い為なのですが、感覚としては非常に長く感じました。

 新京極の錦天満宮、2021年にはわずかではありますが修学旅行生が京都に戻り始めまして、また外国人観光客の方も、このご時世によくぞ入国したものだとやや感心しつつ、若干火器は戻り始めていたのですけれども、しかしシャッターが名店さえも塞ぐ厳しい時代です。

 学問の神様である菅原道真公を祀る社殿なのですが、沈静化を祈りたい。オミクロン株というCOVID-19の新しい展開がありましてから、これは危惧している方も多かったでしょうし警鐘も響いてはいた筈なのですが、大学入学共通テスト前の感染爆発が響いています。

 WHO世界保健機関が12日に鳴らした新しい警鐘は、今後六週間から八週間の間に西欧から中央アジアにかけての地域では人口の半分がオミクロン株に感染する恐れがある、とのこと。日本の大学入試の期間がまさに世界規模での最悪の感染拡大と季節が重なるという。

 共通テスト。センター試験とか共通一次試験の方が響きとしては馴染む世代であるのですが、今週末にいよいよ行われます。非常に厳しいのは文部科学省が、COVID-19濃厚接触者についても無症状ならば別室受験を認めるよう通達を出しているのですが、つづいて。

 本試験と追試験を受験できなかった場合には共通テストが一次試験となっている国公立大学や点数を利用する私立大学に対して、大学独自の試験を行い共通テスト免除を検討するよう、大学入試開闢以来異例の要請を出しているのですね、しかも試験数日前に、出した。

 四月以降の入学も視野に、と要請を出していますが、大学入学の定員は大学が文部科学省の許可を得て確定しているのですから、二次募集枠の次の募集枠が過度に超過した場合でも特例として文科省は認めるのか、認めないのかを明示しない朝令暮改の内容というもの。

 菅原道真公にこうした事を祈るのは筋違いと菅公に笑われるのでしょうか、同情されるのでしょうか、真剣に考えなければならないのは大学教育という知的集約体系の根幹が瓦解しようとしている危機的な状況が、COVID-19拡大により醸成されているためなのですね。

 受験生が濃厚接触者でも受験を、こういう発想ではあるのですが現状のままでは間もなく監督者や面接担当者が濃厚接触やPCR検査中で感染している可能性が在った場合はどうなるのか、そういう状況まで展開しています。そして来年度のセメスターもどうなるのか。

 学問の危機、こういう状況は寧ろ学費の高いアメリカで顕著でして、最高度の偏差値を有する数校は逆に受験生が集中しますが、高度な大学はリモート講義では有意な就職に繋がらないとして一過性とは思うが大学離れが始まった。日本が続かないよう、祈るのみです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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