北大路機関

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祝! Weblog北大路機関777号記事 名鉄7000形

2008-04-20 14:37:05 | 北大路機関特別企画

■パノラマカー本線急行

 Weblog北大路機関、本日の記事を以て創設以来777号記事を掲載することが出来ました。阪急十三駅のホームで待ち時間を利用して立ち上げたブログも、よくぞここまで続いたもので、これも読んでいただく皆さんの声無き励ましのおかげです。

Img_3374  777号記事、その記念すべき朗報とともにお伝えしたいのは、名鉄7000形パノラマカーが引退をまえに、再び不死鳥の如く本線急行に復帰したという情報。名鉄パノラマカーは、1961年に登場して以来、小田急3100形NSEロマンスカーに大きな影響を与え(これについては諸説あるようですが、二年後に登場し、基本的に同じ構造の前面展望車を採用し、逆富士山型行先表示板、補助警報器を採用してますので、そう記載しました)私鉄特急の理想型を提示した車両として知られる。

Img_3266  名鉄7000形は、特急料金不要の私鉄特急として、前面展望車を採用し、岐阜から新名古屋を経て豊橋にいたる本線特急の重責を果たし、1000形特急パノラマSuper導入後は、補完として指定席車(現:特別車)仕様の支線特急として運行されるとともに、本線急行として特急を支えた。

Img_3364  7000形パノラマカーは、こうして本線急行の代名詞、同時に名鉄を代表する電車として活躍し、並走する東海道本線が国鉄民営化後、117系や311系といった高速のクロスシートを導入し年々、その速度差を覆うべく迫る中、1000形パノラマSuperや5700形急行車とともに、名鉄本線の高速輸送網をよく支えた車両で、登場した60年代以降進むモータリゼーションに一石を投じた車両ともいえる。

Img_9139  しかしながら、JR東海の新鋭313系などの新快速、特別快速に対抗するには加速性能において限界があり、通勤輸送には必ずしも最良ではない片側二扉転換式セミクロスシート車であることから、名鉄も3500形や3700形という片側三扉ロングシート車に本線急行の座を順次譲り、最近までは支線運行に重点が置かれていたようだ。

Img_9183  パノラマカーは、ブレーキ時に発電し架線に電気を戻す回生ブレーキも、車体設計が古いことから設置されておらず、消費電力などの問題からも今日的には不向きであり、1998年から用途廃止が始まり、本線の象徴として運行されていた時代と比して、なかなか見ることが出来ない希少な車両となりつつある。

Img_2954  7000形パノラマカーは1961年から1975年までの間、116両が導入され、既に退役した7500形パノラマカー72両とともに一大勢力を形成したが、現存するのは1月の時点で6両編成7本、4両編成6本の計13本にまで縮小されており、来年には完全廃止される見通しとされる。

Img_4201  本線付近で撮影してもなかなか7000形を見ることが出来ず、少しでも確率を高めようと支線の交差点というべき神宮前や金山、枇杷島付近が7000形を撮る新しい名所として知られるようになった。逆富士山型の行先表示板に記される急行豊川稲荷行きは、本線急行として例えば鉄道模型や鉄道写真などで親しまれた行先表示板の表示であり、近年では見る機会が少なくなった中で、再び引退を前に本線急行に復帰したことは、鉄道愛好家には朗報ではないかと思う。

Img_3367  本線急行としてのパノラマカーが運行されているのであれば、国府宮~島氏永駅間の水田地帯が間もなく田植えの季節を迎えるため、水面に写る7000形や青田に浮かぶ7000形を撮影できる、お薦めのポイントで、今年も撮影することが出来そうだ。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント
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