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新5000形電車 名古屋鉄道の新型車両本線にデビュー

2008-04-06 08:25:56 | コラム

■1000形車両流用 名鉄新5000形撮影

 本日の記事は、今年三月下旬から運行が開始された名鉄の新型車両、5000形電車について、このほど撮影に成功したので写真を掲載したい。文字通り最新型の車両。

Img_3539 新型車両5000形、2008年4月の時点で、四両編成四本の計16両が投入されている。名鉄5000形は2008年度に16両、2009年度に24両の導入が予定されている。後述する理由により、2009年で製造は終了する。名鉄では5000形は二代目にあたり、初代5000形が片側2扉、セミクロスシート車であったのに対して、新5000形電車は片側3扉方式のロングシート車という構造である。

Img_3521  名古屋鉄道では、全車特別車特急の2000形電車μスカイへの統一に伴い、パノラマSuperとして親しまれた1000形特急電車の一部について廃車が始まっている。2000形はVVVFインバータ制御を採用し、勾配の多い名鉄線に対応するべく車体傾斜制御装置などが搭載されており、表定速度では1000形よりも優れた点がある。

Img_3554  名鉄1000形は、全車特別車編成が廃止される一方で、一部特別車の編成は維持される。その一方で、支線などで増加する旅客需要に対応するべく新型車両を導入する必要があり、この1000形の台車を利用する形で、通勤電車として5000形が開発されることとなった。したがって、前述した2009年度の5000形導入により、全車特別車編成の1000形は全廃されることになる。

Img_3536  1000形を流用したことで、最高速度は120km/h、加速は毎秒2km/h、減速は3.5km/h(非常ブレーキは毎秒4km/h)。ロングシート車であるので、定員は先頭車で125(座席44)名、中間車で138(座席52)名である。当然ながら1000形と台車が共通であるので、整備性などでも利点は多いはずだ。

Img_3509  5000形は、パノラマSuperと同じように1800形電車との連結が可能である。また、1380形(線路上を走行していた自動車との事故により1000形の先頭車が廃車となった編成が一つある、1200形一般車は損傷が無かった為1380形として再生した)との連結も当然可能である。多客時には、全車特別車編成の1000形と連結し、四両特別車・四両一般車という一部特別車運行を行うことも理論上可能である(実際行うかは別)。

Img_3494  名鉄では、かつて1000形新造車に7500形パノラマカーの台車を行うなど、車両の再利用などが盛んに行われていたが、この5000形電車もこの流れに乗ったものといえる。ただ、通勤車両は増強されるなかで、7000形、5300形、5700形といったセミクロスシート車の急行用車両更新は滞っており、特急用クロスシート車とロングシート通勤車に二極化するのか、今後新造が行われるかに、興味がもたれる。

HARUNA

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