ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『都市伝説の女』シリーズ '12~'13

2019-08-22 00:00:09 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2012年の春シーズン、テレビ朝日系列の深夜枠「金曜ナイトドラマ」で放映された全9話の刑事ドラマ。第2シリーズ全7話は2013年の秋シーズンに放映されました。制作はテレビ朝日&MMJ。

筋金入りの「都市伝説オタク」で、数々の都市伝説を実証する為に警視庁捜査一課の刑事になった女=音無月子を演じるのは、映画『モテキ』で再注目されたばかりの長澤まさみ。

そんな月子に一目惚れしたばかりにコキ使われ、振り回される鑑識課員に溝端淳平、捜査一課第7係の班長に竹中直人、先輩刑事に平山浩行、安藤玉恵が扮するほか、宅間孝行、伊武雅刀、宇津井 健らがレギュラー出演。第2シリーズでは非科学事件捜査班「UIU」が新設され、高月彩良が新メンバーに加わります。

殺人事件を月子がいちいち平将門の首塚やホープダイヤモンドの呪い、合わせ鏡の怪談、ドッペルゲンガー、徳川埋蔵金etc…といった都市伝説に結びつけ、それが巡り巡って解決の鍵になるというファンタジックミステリー。

私は放映当時、マンネリ極まる謎解き物にムリくり特色を持たせるべく「都市伝説」を取って付けただけの番組、と感じてスルーしてました。

でも、今あらためて観ると面白いです。連ドラ全体の質がどんどん下がってハードルも低くなったせいもあるけど、都市伝説と刑事ドラマの組み合わせはユニークだし、長澤まさみ=オタクというミスマッチもレア感があって楽しいです。

と言いつつ、実はそんな事はどうでも良くて、このドラマの本当の「売り」は、ショートパンツからスラリと伸びた、まさみさんのナマ美脚です。それが全てと言っても過言じゃありませんw

マジメな話、謎解きドラマでやる事なんかどれも同じ。せめてそういう枝葉の部分で「ウチにはコレがある!」っていう何かを見せて欲しい。

都市伝説と、まさみさんのナマ美脚。充分「売り」になってると私は思います。
 
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『ATARU』2012

2019-08-21 00:00:23 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2012年の春シーズン、TBS系列の日曜夜9時「日曜劇場」枠で全11話が放映されたミステリードラマ。翌'13年の新春には続編となる4時間スペシャル、そして秋には劇場版も公開されました。

アメリカからやって来たサヴァン症候群の青年=自称「チョコザイ」(本名アタル=中居正広) が、その特殊能力を活かして警視庁の捜査に協力していくという、アメリカ映画『レインマン』と日本の刑事ドラマ『ガリレオ』をミックスさせたような内容。

捜査一課の主任=沢警部補に北村一輝、その部下でチョコザイの世話係=舞子に栗山千明、係長に嶋田久作、同僚刑事に千原せいじ、庄野崎 謙、鑑識課員に田中哲司、光宗 薫、FBI関係者に村上弘明が扮するほか、利重 剛、奥貫 薫、玉森裕太、市村正親、原 日出子etc…といったレギュラーキャスト陣。

サヴァン症候群とは、知的障がい者や発達障がい者の中で、特定分野に限って極端に優れた能力を発揮する人の症状を指し、本作ではそれをFBIが捜査に利用しようとしてる設定で、チョコザイは言わば実験台。

根本はありがちな謎解きモノながら、素顔は饒舌な中居正広くんがまともにコミュニケーション出来ないレインマン役を演じる意外性と、けっこう振り切ったコメディー演出(いよいよメジャー第一線に躍り出た栗山千明さんの弾けっぷり!)が楽しく、日曜劇場にしては涙の押し売りも控えめで、今あらためて観ると面白いです。

けど、2012年になっていよいよ刑事物ジャンルが「ただ突っ立って殺人事件の謎を解くドラマ」一色になって来たなか、新米弁護士(戸田恵梨香)が変人のセキュリティーマニア(大野 智)に協力してもらって密室殺人の謎を解く『鍵のかかった部屋』、さらに気弱な新米刑事(相葉雅紀)が猫にヒントを貰って殺人事件の謎を解く『三毛猫ホームズの推理』と、よく似たスタイルの連ドラがフジと日テレで同シーズンに放映されており(『ATARU』と合わせて3作ともジャニーズ主演!)、私は当時やってたブログで怒りを爆発させてましたw

今(2019年)でこそ諦めの境地で何も感じなくなってますけど、当時は本当に唖然ボーゼン、いったい日本のテレビドラマはどうなってるんだ!?って、不安と怒りと悲しみで昼寝も出来ない日々でした。

以下、当時リアルタイムで『ATARU』第1話を観た時に書いたブログ記事を、そのままコピペします。それを読んで当時の私の絶望感を踏まえた上で、あれから7年(!)経っても全く状況が変わらない(どころか、クオリティーはどんどん落ちてる)現実を直視し、皆さんも一緒に絶望して頂ければと思います。


☆『ATARU』#01(2012年の記事)

相葉雅紀くんの『三毛猫ホームズの推理』に続き、またもや謎解きドラマです。残るは堺雅人 主演『リーガル・ハイ』、大野智 主演『鍵のかかった部屋』、長澤まさみ主演『都市伝説の女』、観月ありさ主演『Answer/警視庁検証捜査官』と、ぜ〜んぶ刑事や弁護士が絡む謎解き物。さすがにウンザリして来ました。

同じ捜査物ジャンルでも、中にはアクション物や百合物(そりゃ無いかw)があったりすれば違った楽しみ方も出来るのに、揃いも揃ってぜ〜んぶ『相棒』のバリエーションみたいな、謎解きスタイルの会話劇なんですよね。

この統一感は、いくら何でも異常ですよ! これは一体、どうなってるんスか!? いつからこんな事になってんの? 異常です。絶対に異常。

TVドラマがもはや、単なる暇つぶしのクロスワード雑誌みたいな存在になってませんか? 昔からそんなもん? いやいや、そんなワケありません。

これは決して偶然の一致じゃないと思います。理由は簡単、謎解きドラマは早い、安い、美味いって事でしょう。つまり一番お手軽な安全牌。

謎解き物は大半を室内で撮影出来ます。屋外ロケやアクティブな描写を無くせば、撮影時間や移動時間を短縮出来る=経費節減に繋がるワケです。それが「早い」と「安い」。

で、ミステリーやサスペンスは女性に人気があり、そこそこの視聴率が約束されてるジャンルなんですよね。早く安く作れて、数字が稼げる。だから「おいしい」ってワケです。

創り手たちはもはや、自分ならではの斬新なドラマを創りたいとか、大ヒットさせたいなんて野望は抱いてないのでしょうか? 横並びのありきたりな企画で、無難にそこそこの数字が取れれば、それで満足なんでしょうか?

そんな事は、絶対に無い筈です。そんな仕事が楽しいワケないし、野望も持たずにクリエイターになる人はいないでしょう。

みんな、今まで誰もやった事がない企画を日々考えて、温めてるに決まってます。だけどテレビ局の偉いさんやスポンサーの商売人達が、その夢や希望を徹底的に打ち砕いてるんだろうと思います。

そんな金のかかる企画はダメ。女性ウケしない企画はダメ。ジャニーズを出さなきゃダメ。人気原作じゃないとダメ。新しいジャンルなんて、もってのほか。新人を起用? バカか、お前は! そんな博打を誰が打たせるか! 自分で金を払って全責任を負うなら考えてやってもいいけどね!

……とまぁ、こんな感じでしょう。もはや、冒険も実験もご法度。これじゃあ斬新な企画どころか、新たな人材が発掘され、育てられる事も無いでしょう。つまり衰退あるのみ。破滅です。

いやマジメな話、今期の新ドラマを見てると、本当にそら恐ろしくなって来ます。ここまでのっぺりと無個性で無難な番組がズラッと並んだのって、前代未聞じゃないですか? お金が無くて苦しい台所事情は解るけど、この投げやりな感じは非常にヤバイんじゃないでしょうか?

で、えーと、『ATARU』でしたっけ? 中居正広くんが、知覚障がいと引き替えに特殊な能力を持った謎のレインマン=チョコザイ(ATARUはコードネームらしい)に扮して、美人刑事・栗山千明さんの捜査に協力する話です。

『裸の銃を持つ男』の前身ドラマ『ポリス・スクワッド!』に、何でも知ってる情報屋が登場してましたけど、要するにあれと一緒ですよね?w 捜査に行き詰まったり、早く事件を解決させたい時は、その情報屋に聞けばどんな事でも教えてくれる。例えば、道で偶然すれ違った美女の住所やスリーサイズ、血液型やご先祖の名前だって、彼に聞けば一発で分かっちゃうw

それは刑事ドラマのご都合主義を皮肉った自虐ギャグなんだけど、『ATARU』の場合は大真面目にやってますからね。

ネコが事件を推理する『三毛猫ホームズ』にも言える事だけど、そんな都合のいい、ドラえもんの未来アイテムみたいな存在に頼って捜査する刑事を、皆さん応援する気になれますか?

で、やっぱり謎解きばっかで躍動感のカケラも無いし……各番組、脇を固める刑事達のキャラクターもだいたい一緒なんですよね。それは多分、定型パターンにハメてるだけだから。

チョコザイを捜査に利用出来るよう仕込んだらしいFBIみたいな組織だとか、千明さんの母親の死に秘密があって、上司の北村一輝さんが絡んでそうとか、そんな後付けのわざとらしい謎にも、私はまったく興味が沸きません。

申し訳ないのですが、良い点を見つける気力がもう無くなってます。毒しか出て来ないので、もうやめときます。

あ、中居くんのレインマン芝居は、けっこうハマってると思います。それと栗山千明さんがすっかりメジャーになられたのも良かった。それだけw
 
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『これは経費で落ちません!』#04

2019-08-19 00:10:17 | 多部未華子








 
このドラマの特長の1つとして、毎回必ずストーリーに2つの縦軸があり、それぞれが同時進行しながら巧みに絡み合い、ラストで見事に融合する、みたいな作劇法が挙げられると思います。

かつてお菓子のCMで「一粒で二度美味しい」みたいなキャッチコピーが流行りましたけど、1つのストーリーを2週跨ぎでダラダラ語ってる連ドラが多い中、本作は毎回1話の中で2つのストーリーを完結させるんだから、そりゃテンポも良いし密度も高いワケです。

今回(第4話)のストーリーその1は、コーヒーサーバー導入を巡る総務部女子社員=横山さん(伊藤麻実子)VS 平松さん(平岩 紙)の激しい対立に、経理部の森若さん(多部未華子)が巻き込まれる話。

そしてストーリーその2は、実家の母親から「大腸検査で引っ掛かった」との連絡を受け、さらに同期社員の鏡さん(韓 英恵)から「彼にプロポーズされた」と聞かされ、漠然と自分の将来に不安を抱いた森若さんが、自己啓発セミナーを受けて大いに揺れ動いちゃう話。

それぞれの話が面白いし、いずれも森若さんの(決して鉄の女じゃない)普通のアラサー女性としての一面を描いてて、より共感を深めてくれました。

で、今回2つのストーリーを繋ぐ役目を担ったのが、平岩紙さん扮する平松さん。前回もチラッと書いたように一見「鉄の女」っぽいし、森若さんと何だかウマが合いそうにも見える。

実際、公私混同を嫌う森若さんは同僚の誘いをほとんど断るのに、平松さんとは一緒にランチを食べるし、自己啓発セミナーに足を運んだのも彼女に誘われたからでした。

私自身も若い頃は、そのテのセミナーや宗教団体の集会によく誘われました。心が弱ってる時は「すがってみるのアリかな?」って、正直思いました。でも結局、山田くん(重岡大毅)も言ってたように「自分の未来は自分で決めるもの(他人に左右されたくない)」と思うからハマることは無かったです。ましてやお金を払うなんて、博打と同じですからね。

でも心が揺れたのも事実だから、ああいうタイミングで誘われた森若さんが講師(須藤理沙)の巧みな話術に引き込まれる気持ちも、既にどっぷりハマってる平松さんの気持ちもよく解ります。

だけど森若さんはハマらなかった。入会料50万円と聞いて経理部魂を刺激されたせいもあるけどw、似たタイプの平松さんがハマって森若さんがハマらなかった一番の理由は、今やってる仕事が(部署内の人間関係も含めて)たぶん好きだから。

それと、物事を一面的に捉えず、常に逆サイドの視点からも見て「イーブン」に考えて結論を出す、理数系女子ならではの冷静さ。毎回2つのストーリーが描かれるのも、そんな森若さんのバランス感覚を象徴してるのかも知れません。

で、クライマックスはセミナー主催会社(コーヒーサーバーの販売元でもある)の脱税疑惑をズバッと指摘する、森若さんの敏腕刑事っぷりw それで平松さんの洗脳も解け、コーヒーサーバー戦争も一旦終息となりました。森若さん、やっぱ凄いですw

そう、毎回2つのストーリーに、みんな大好き「謎解き刑事物」の要素まで加わるんだから面白くならないワケがない。蛇足になりがちなラブストーリー要素も本作ではプラスに作用してます。文句なし!

ところでラストシーン、同僚たちによるラーメン屋への誘いを渋る森若さんを動かした、佐々木さん(伊藤沙莉)の謎の囁き。あれはいったい何と言ったのか、次回で明かされるんでしょうか? めっちゃ気になるけど、それって2週跨ぎにするほどのネタなのか?w

セクシーショットはゲストの須藤理沙さん。グラビアモデルの類いはほとんどされてないようで、貴重な1枚かと思われます。
 
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「木村理恵 in 太陽にほえろ!'76~'77」

2019-08-18 12:00:13 | 刑事ドラマ'70年代









 
ボン(宮内 淳)の時代は、アッコ(木村理恵)の時代とも言えます。アッコが七曲署の庶務係を務めた3年間は、ボンが在籍した4年間と完全に被ってます。

テキサス、ボン、スコッチ、ロッキーという視聴率が絶好調だった頃のお茶汲みさんって事で、お茶の間における認知度は歴代でも一番かと思われます。

また、前任のチャコ(浅野ゆう子)やクミ(青木英美)みたいに、歳上の刑事に対してタメ口を聞くような勝ち気キャラじゃなく、控え目で穏やかで、そこそこ可愛く適度に地味な存在感は、後続の刑事ドラマ群における事務員女子たちのスタンダード、良いお手本になってたような気がします。

毎週レギュラーで出演していながら、ほとんど台詞も与えられない事務員役が多い中で、『太陽~』のマスコットガールたちは一言~二言とはいえ台詞が用意され、アップも綺麗に撮ってもらえて、ごく稀にだけど主役回までありますから、恵まれてましたよね。視聴率が高く、言わば余裕のある番組だからこそ出来た事かも知れません。

特にアッコの主役回(#284『正月の家』)は'78年の新春1発目で、ゲストが柴田恭兵さん、ラストシーンはボス(石原裕次郎)とのツーショットという厚待遇。

勤務3年目という長いお勤めへのご褒美でもあったでしょうし、また木村理恵さんがしっかり芝居の出来る女優さんだからこそ実現したエピソードだろうと思います。
 
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「宮内 淳 in 太陽にほえろ!'77」―1

2019-08-18 00:00:06 | 刑事ドラマ'70年代






 
スコッチ&ボン編、後半期におけるボン(宮内 淳)です。スコッチ(沖 雅也)が山田署へ転勤し、いよいよこれからボンの時代がやって来ます。

と言っても、ボンが唯一の若手刑事として活躍する6人体制の『太陽にほえろ!』は僅か1クール(約3ヶ月)で、すぐに毛むくじゃらの後輩刑事が加入しちゃいますw

ですが、それ以降は若手刑事1人の体制がいっさい無くなり、3人、4人が当たり前になって行きますから、たとえ1クールだけでも単独で活躍出来たボンはラッキーだと思います。

実際、その単独期にボンの魅力に気づき、好きになったファンは多いんじゃないでしょうか? この私がまさにそうでした。

番組のクオリティーアップに大きく貢献したスコッチがいなくなり、ここで視聴率が下がってもおかしくない筈なのに、そうならなかったどころか、『太陽~』の絶頂期はまだまだ当分続くんですよね、ボンがいなくなるまでの間は!

もちろん、若手以外のベテラン、中堅刑事たちも固定ファンを獲得し、すっかりオールスター状態になってた事や、脚本、音楽の魅力と、それに太刀打ち出来る番組がなかなか出て来なかった事など、色んな要素が重なってこそ成し得た黄金時代なんでしょうけれど。

演じる宮内淳さんがこれからどんどん精悍な顔つきになって行くし、入って来る後輩が毛むくじゃらでアイドル要素が皆無だった事もw、ボンの人気を押し上げてたような気がします。

そんなボンの人気にも支えられた『太陽~』の長期安定時代は、私が最も『太陽~』に夢中だった時代でもあります。私にとって青春そのものです。
 
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