ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ウルトラマン80』最終回

2021-09-19 21:40:08 | 特撮ヒーロー





 
'80年代唯一のウルトラシリーズ『ウルトラマン80』は予定通り1年間放映されたものの、視聴率は最後まで低空飛行のままだったみたいです。

1クールが過ぎたところで学園ドラマ設定が撤廃され、2クール目からウルトラシリーズらしくハードなSF路線にシフトしたものの数字は上がらず、3クール目からは毎回ストーリーに子供を絡めるファンタジー&コメディー路線という、一番きっちゃいけない方向に舵をきってしまい、いよいよTBSと円谷プロが喧嘩別れしちゃう泥沼を招いちゃうのでした。だから子供に媚びちゃダメなんですよ、絶対に!

で、最後の苦肉策だったのかどうか分からないけど、殉職した城野エミ隊員(石田えり)に替わって第43話から登場したのが、星涼子隊員(萩原佐代子)。その正体はウルトラの星の王女にしてウルトラマン80の幼馴染み=女性ウルトラ戦士の「ユリアン」なのでした。



ただし、涼子隊員が初めてユリアンに変身するのは最終回直前のエピソード=第49話『80最大のピンチ! 変身! 女ウルトラマン』(1981.3.18.OA) で、怪獣と戦うのはこの1回のみ。2頭の怪獣に大苦戦する80を救う為のスクランブル参戦でした。

「女ウルトラマン」っていう呼び方が日本語(あるいは英語)として正しいのか?っていう疑問は置いといて、女性戦士が背後から羽交い締めにされ、リンチされる描写にはやはり歪んだ興奮を覚えずにいられません。



しかも80とユリアンは「敵は2頭が合体して強くなった。僕たちも1つになるぞ!」「いいわよ、来て!」みたいなやり取りのあと、合体技で怪獣を倒すんだから目のやり場に困りますw

だって、男のウルトラマンと女のウルトラマンが合体するんです。男と女が合体するんですよ、合体を。合体を。合体すなわち、男と女が体を合わせるワケです。

見た目はあんまり変わらないけど、男と女なんです。そんな2人が合体して戦うんです、合体して。戦うんですよ、合体して。合体して。合体して。合体。合体。合体。合体。男と女が合体。

ユリアンと合体したお陰で死なずに済んだ80なのに、矢的猛(長谷川初範)の姿に戻った彼は「もし僕が死んだら、その後いったい誰が地球を守るんだ?」とか言って、自らの命を危険に晒したユリアン=涼子を責めます。いや、だからアンタが死なないように助けたんじゃん!

「わたし、地球人に生まれたかった……」

そう言って涙を流す涼子=ユリアンは、きっと80のことが好きなんでしょう。だから彼女は危険を顧みず、彼と合体したワケです。合体を。女が男と合体!



さて、続く最終回(第50話、'81.3.25.OA)では、地球防衛隊「UGM」のキャップ=オオヤマ(中山 仁)がついにウルトラマン80の正体に気づき、しかもユリアンが80を呼び戻すために地球に来た(どうやらウルトラの星がピンチらしい)ことも察してしまい、80と訣別する道を選択します。

「我々はこれまでウルトラマンに頼り過ぎた。もう彼の手は借りない!」

そしてUGMは怪獣に冷却液をぶっかけて凍らせ、戦闘機からぶら下げた鉄球をぶつけて粉砕するという、後の『シン・ゴジラ』を彷彿させる作戦を成功させ、みごとウルトラマンの手を借りずに怪獣を倒してみせるのでした。

つまり地球人の自立を描いたストーリーで、80とユリアンが二人で宇宙へと旅立つラストシーンまでウルトラマンが登場しない!という異色の最終回。

「今回の怪獣がおそらく最後の怪獣だ」と何の根拠もなく言い放って我々を笑わせるオオヤマ隊長だけど、最後の送別会における「本当は、いつまでもウルトラマン80にいて欲しかった……」っていう台詞にはちょっとホロリと来ました。めちゃくちゃ本音ですよねw

久々に(もしかして初めて?)ガキンチョがいっさい絡んで来ないハードな内容で、ウルトラマン抜きの特撮バトルにも気合いが入ってて、さすがは最終回!と言える充実の内容でした。

ちなみにサブタイトルは『あっ! キリンも象も氷になった!』…………確かにキリンも象も凍ってましたけど、それってウルトラマンとお別れするより大事なことなんでしょうか?w



最終回を彩る女優陣は、桜ヶ丘中学校の事務員=ノンちゃんの出番が無くなるや、シレッと別人(UGMの気象班=小坂ユリ子隊員)になって再登場された白坂紀子さんと、殉職したけどアンドロイド・エミとしてボインぼよよ~ん!と蘇った石田えりさん。



そしてセクシーショットはもちろん、ユリアンこと星涼子隊員を演じた萩原佐代子さん。モデル出身で、この『ウルトラマン80』をきっかけに『科学戦隊ダイナマン』('83) の立花レイ=ダイナピンク役や『超新星フラッシュマン』('86) のレー・ネフェル役など特撮ヒーロー物での活躍が目立ちました。

刑事ドラマへのゲスト出演は'81年の『警視庁殺人課』#21と'84年の『特捜最前線』#375がWikipediaに記載されてます。


 

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『ハコヅメ/たたかう!交番女子』最終回

2021-09-18 00:55:10 | 刑事ドラマ2000年~




 
捜査一課のエースだった藤さん(戸田恵梨香)がなぜ交番勤務を志願し、新米の川合(永野芽郁)とペアを組むことになったのか?っていう初回からの謎が徐々に明かされ、それが最終回のメインテーマとなりました。

藤さんは、かつてペアを組んでた桜(徳永えり)が轢き逃げされ重傷を負わされた未解決事件を、今も密かに捜査していた。どうやら犯人は疎遠になった自分の娘によく似た桜をストーキングしてた男で、藤さんはその桜によく似た川合とペアを組むことで犯人を誘き寄せようとした……つまり川合をオトリに使うつもりだったことが最終回直前で明かされます。

もちろん川合は大いに傷つくんだけど、この数ヶ月で藤さんと築いた絆の強さがそれを乗り越え、二人は捜査一課のメンバーたちと一致団結し、みごと最終回で数年越しの事件を解決させるのでした。

私は本来、主人公の暗い過去や秘密などの「謎」をもったいつけて引っ張る手法が嫌いなんだけど(昨今の連ドラは全部それ。だから観る気になれない)、本作の場合はその謎がメインテーマに直結してるし、それを回収するための全9話だったから納得できました。

良かったです。終始一貫して気持ちよく笑えたし、気持ちよく泣けました。面白かった! 文句なし!



良く出来たドラマに必ず共通するのは、登場するキャラクターがみんな魅力的で好きにならずにいられないこと。

それは決してテクニックじゃないんですよね。作者がいかに登場人物1人1人に愛情をこめて描いてるか、ってことだと思います。あるいは、各キャラクターにどれだけ作者自身が投影されてるか、ってこと。

これを語り始めると長くなるので割愛しますが、とにかく作者が「魂」をこめて描いてるかどうか、小手先だけで創ってないかどうかは最初の5分ぐらいを観ればだいたい判ります。この『ハコヅメ』も、昨年の最高傑作『MIU404』も初回の冒頭5分ぐらいですぐにハマりました。

キャラクターに作者の魂がこめられてると、演じる役者さんもモチベーションが上がり、普段にも増して良い演技を見せてくれます。ヒロイン2人はもちろん、ハコ長役のムロツヨシさんや捜査一課刑事の三浦翔平くん、山田裕貴くんら男優陣もみんな良かった!

副署長役の千原せいじさん(お笑いコンビ・千原兄弟の人)はやっぱり演技がクサかったけどw、みんなの足を引っ張らないよう懸命に取り組んでおられるのが画面から伝わって来て、かえって好感度がアップしました。

これぞまさに相乗効果! ストーリーが良いと全てが良くなっていくワケです。(もちろん監督がヘボで台無しになる場合も多々あるけど)



毎回観てて思ったのは、このドラマはコミカルとシリアスの切り替えが抜群に上手いなぁと。序盤はコントすれすれで「ちょっとフザけすぎでは?」って思うんだけど、その流れのままシリアス展開に持っていくのがとても上手い。『MIU404』もそうでした。

そのシリアス展開も、前半の楽しさがあるからこそより胸に迫って来るんですよね。最初からシリアスだと多分そうはならない。メリハリが効いてるってヤツです。

あと、男女でペアを組ませても恋話には一切持っていかないのが凄く良かった。この点も『MIU404』と共通してます。LOVE要素を入れときゃ女性客が喜ぶだろうっていう短絡な思い込みを、ドラマ業界の人たちはホント早く捨てた方がいいと思う。



いやぁ~しかし、それより何より、本作の魅力は永野芽郁さんの可愛さに尽きるかも知れません。彼女の代表作になるんじゃないですか? 朝ドラの時よりずっと良かったと私は思う。

私が永野さんを初めて認識したのは『スーパーサラリーマン左江内氏』の第8話 ('17) にスーパーガール役でゲスト出演された時だけど、ほんとに「なんて可愛い子だ!」って電撃が走ったもんです。ルックスはそれほどでもないんだけどw、立ち居振舞いが神がかり的に可愛かった。

その後、いろんな作品でお見かけしてもあの時ほどは可愛く感じなかったのに、今回の河合巡査役で久々にまた電撃が走り、萌えましたw 最高です!


 

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『ショーケン/天才と狂気』

2021-09-16 00:11:00 | エンタメ全般

 
大下英治さんの執筆によるノンフィクション『ショーケン/天才と狂気』を読みました。(青志社刊、2021年5月発売) 460ページに及ぶ長編なので読破まで日数がかかっちゃいました。

ちょっと文脈がおかしいというか雑というか、下書き状態の原稿をそのまま本にしちゃったような粗い文章には閉口しました(単なる趣味で書いてるこのブログでさえ、出来るだけ読み易いよう何度も推敲してるのに!)けど、内容自体はすこぶる面白かったです。

なにせショーケン=萩原健一さんと一緒に仕事をされて来たキャスト&スタッフたちによる証言で構成された、伝記というより「暴露本」に近い内容。不謹慎ながらご本人が他界された今だからこそ語れる、忖択なしの「ぶっちゃけ話」ばかりだから面白くならないワケがない!



いやあ~本当に……つくづく厄介な人だったみたいですw ある程度は知ってたけど、想像を超えてました。晩年、恐喝容疑で訴えられた事件があったけど、これを読めば「ああ、この人ならやるわ」と納得できます。破天荒とか野放図っていう類いとはまた違う、とにかく「厄介」としか言いようのない人。「面倒くさい」なんて生易しいもんじゃありません。

だから、ショーケンさんに対して良いイメージを持ち続けたい人、これまで以上の醜聞には耳を塞ぎたいと思ってるファンにはオススメ出来ません。この記事も先は読まない方が良いかも? 私自身、本は面白かったけど「読まなきゃよかった」とも思ってます。

もちろん、それでも『太陽にほえろ!』や『傷だらけの天使』で見せてくれた演技が神憑り的に素晴らしかった事実、その才能と功績に対するリスペクトの気持ちは1ミリも揺らぎません。マカロニ刑事は『太陽~』で私が好きなキャラクターBEST3に今後も入り続けるだろうと思います。

けど、萩原健一という俳優(あるいはミュージシャン)のファンには、これを読んじゃうと到底なれません。書かれてることを全て鵜呑みにするワケじゃないけど、火のないところに煙は立ちませんから……



私が特に「残念」と感じたショーケンさんのエピソードが2つあります。まず1つは連ドラ『課長サンの厄年』('93) の撮影現場における新人ディレクターいじめ。

当時すでにショーケンさんはベテランの大物俳優であると同時に「すぐキレる人」として業界人から恐れられ、いつも腫れ物に触るように扱われる存在。

ただでさえ萎縮してる新人ディレクターのTさんを夜中に呼び出したショーケンさんは、翌日に撮る葬式シーンの稽古に徹夜で付き合わせた挙げ句、「お前、黒澤さんの『生きる』が好きって言ってたけど、いつ見た?」といきなり質問されたそうです。

で、Tさんが正直に「10年くらい前です」って答えたら、ショーケンさんはいきなりハイパー激怒してこう仰ったそうです。

「貴様ぁー!! 黒澤先生の『生きる』を直前に見ずして、葬式の演出が出来るとでも思ってるのかぁーっ!? 俺はもう、明日の撮影には出ねえからなっ!!」

言ってることの全てが理不尽で、若手を鍛えてるというよりは「イビり」に近い。これはほんの一例で、とにかくいつ、何がスイッチになってキレるか判んないもんだから、誰もがビクビクしてイエスマンになっちゃう。ショーケンさんはたぶん、それを分かった上でわざとキレてる。

つまり撮影現場を自分の思い通りに動かすため、早い段階で皆に恐怖心を植え付け、支配するワケです。これはもう完全にヤクザの手口。いや、ヤクザ以下のチンピラがやるような事で、私は絶対にこんな人と一緒に(どんな職種であれ)仕事はしたくありません。実際、多くの若いスタッフや俳優たちがショーケンさんを恐れ、現場を降りていったそうです。これほど残念な話はありません。



だけど『太陽にほえろ!』の現場では全然そんなことは無かったそうです。そりゃあ当時のショーケンさんは俳優としてはド新人で、石原裕次郎さんというスーパースターがいて共演者も大先輩ばかりですから、そんな横暴が出来る筈もないんだけど、それにしたって現場は終始なごやかで、ショーケンさんは皆に可愛がられてたそうです。(後釜の松田優作さんの方がよっぽど厄介だったみたいです)

人間、やっぱ偉くなると変わるんです。特にショーケンさんは10代の頃からGSの大スターでチヤホヤされて来ちゃったから……

だけど俳優としては、物凄く研究熱心で真面目な人だったとか。だからこそ周りの人たちに課すハードルも高く、思い通りに出来ないとカンシャクを起こしちゃう。

『太陽にほえろ!』や『傷だらけの天使』に出てた頃のショーケンさんには、それでも多くのディレクターやプロデューサーが使いたくなるだけの魅力が、確かにあったと思います。それは本当に間違いない。けど、中年になってからのショーケンさんに、それだけの価値が果たしてあったのか?

私は、偉くなってからのショーケンさんには魅力を感じませんでした。それはきっと、先に書いたような内面の変化が、顔つきや演技に表れてたからに違いありません。

人間、偉くなっちゃダメなんです。私の周りにいる偉い連中にもろくなヤツはいないし、政治家たちの顔つき、態度、発言、どれもこれも醜悪です。私は偉くならなくてホントに良かったw いやマジメな話、偉くなりたいなんて願望は若い頃からいっさい無かったですから。



私が特に残念と感じたもう1つのエピソードは、ショーケンさんが映画『居酒屋ゆうれい』('94) に主演された際、相手役の山口智子さんを撮影現場でずっと、しつこく口説いてラブレターまで渡したっていう話。

当時、山口さんは後の夫=唐沢寿明さんと既にチョメチョメな関係にあり、そのサバケた性格でうまくかわされたお陰で問題は起きなかったらしいけど、私がもしその作品の監督なら、こんな迷惑なことはありません。両者とも主役なんだから、もし万が一関係がこじれたら作品が空中分解しかねない。そもそも俺の現場を合コンに使うなよ! やるなら全部終わってからやれ!って話です。

さらに残念なのは、その映画で泊まりがけの地方ロケがあった時、出番が無いはずのショーケンさんが「たまたま近くに用事があったから」とか言って撮影現場まで押し掛けて来たっていうエピソード。もちろん、他の誰かが山口さんに手を出さないか心配だったからw

そうした行動自体は「大人げなくて可愛い」と言えなくもないけど、それより私が心底ガッカリしたのは、その時の現場スタッフたちの反応です。

「やった! 今日は萩原氏がいないぞ!」ってみんな喜んで、久々に伸び伸びと仕事してたのに、ショーケンさんがこっちに向かってると聞くや「ええーっ、なんでっ!?」って、途端に士気が下がっちゃったそうです。

で、プロデューサー氏が出迎えて接待して、何とか撮影現場まで来させないよう必死に食い止めたっていう顛末。これを読んで私は「ショーケンさん、もう終わってるやん」って思わずにいられませんでした。一緒に映画を創る仲間たちに、ここまで疎まれてしまうとは……

同じ映画でユーレイ役を演じられた室井滋さんは、ショーケンさんのことを「本当に怖かったけど(現場の緊張感を保つには)ああいう人も必要だと思う」ってフォローされてます。確かにそうかも知れないけど、ちょっと限度を超えてますよね……

私は過去に撮影現場を仕切る役職を経験してるもんで、どうしてもそっちの立場から考えてしまう。いくら憧れのマカロニ刑事でも、こんな人と一緒に作品創りは絶対したくありません。



だけど、クドイかも知れないけど、私はそれでもマカロニ刑事が大好きだし、あの頃のショーケンさんは本当に素晴らしい俳優だったと、その想いは今もまったく変わりません。

ショーケンさんはどんなキャラクターにもなり切る器用な役者ではなく、あくまで自分自身を役に乗せて表現する人だから、マカロニ刑事が魅力的ってことはすなわち、当時のショーケンさんも同じように魅力的だった筈なんです。『太陽~』の現場じゃ皆に愛されてたっていう証言が、まさにそれを裏づけてます。

地位と名声と金が、ピュアだった天才俳優を狂わせてしまった。よく聞くような話ではあるけど、本当にそんな事があるんやなって、つくづく納得させられちゃいました。



ちなみに今回の画像は全て『太陽にほえろ!』の第35話『愛するものの叫び』('73) からのもの。後にショーケンさんの最初の妻となる小泉一十三さんがヒロインを演じ、後にジーパン刑事としてレギュラー入りされる松田優作さんもチョイ役(テスト出演)で参加されてる重要作。永遠のライバルであるショーケン&優作が共演した唯一のフィルムです。

新米刑事の惚れた相手が殺人犯だった!っていうストーリーは定番だし、小泉一十三さんはモデルが本職で演技は拙いんだけど、それでも屈指の名エピソードになったのはやっぱり、ショーケンさんの演技が抜群に素晴らしいから!なんですよね。

ずっとそのままのショーケンさんでいて欲しかった……なんて考えても仕方がないんだけど、魅力溢れるマカロニ刑事を見るたびそう思わずにいられません。


 

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『ウルトラマン80』#01~#02

2021-09-12 21:50:18 | 特撮ヒーロー

 
『ウルトラマン80』(ウルトラマンエイティ) は1980年4月から1981年3月まで、TBS系列・水曜夜7時の30分枠で全50話が放送された、TBS&円谷プロダクション制作による特撮テレビ番組。『ウルトラマンレオ』('74~'75) 以来5年振りとなるウルトラシリーズで通算9作目にあたります。

前年に先行して制作&放映されたアニメ『ザ☆ウルトラマン』が不発に終わり、起死回生として放たれた「'80年代のウルトラマン」だけど、これも残念ながら視聴率は振るわず、海外向け作品を除けば'96年に放映スタートする『ウルトラマンティガ』まで実に15年もの間、シリーズは長期休眠することになっちゃいます。

人気が出なかった理由は色々あるだろうけど、最大の原因は恐らく、特撮ヒーロー番組をあくまで「子供向け」と捉える大人たち(創り手側)と、そうとは思ってない子供たち(視聴者側)との、認識のズレにあったんじゃないかと私は思ってます。

1980年当時、私はすでに中学三年生で『太陽にほえろ!』に夢中でしたからヒーロー番組は卒業したつもりでいたけど、もし創り手側が「子供向け」という意識に囚われずに作品を創ってたら、これも一緒に観てたかも知れません。

そのズレは、私自身がまさに「子供向け」の対象年齢だった、小学生低学年の頃からずっと感じてました。『仮面ライダー』にせよ『マジンガーZ』にせよ、劇中に自分と同じ子供のキャラが出てきて活躍したりすると、私は嬉しいどころか「アホかこのガキゃ、引っ込んでろ!」って思ってましたw

創り手側は、観てる我々が自己投影できるようにと思って子供のキャラを出すワケだけど、そこが大いなる勘違いで、我々はあくまで主人公(ヒーロー)になりたくて観てるんだからガキンチョなど目障りにしかならんワケです。

大人の登場人物たちも皆こぞって「子供向け」の解りやすい芝居をするんだけど、そうじゃない! 我々はフツーにカッコいい大人の演技を観たいワケです。

当時の創り手たちは、ご自身が子供の頃にそういう番組がまだ存在しなかったもんだから、観る側が本当は何を求めてるかを、まるで解ってなかったんだろうと思います。

だから昭和の『ウルトラ』や『ライダー』のシリーズはどんどんつまんなくなって廃れちゃった。それが後年、復活して今や神格化するほどのBIGタイトルになったのは、当時ガキンチョだった視聴者たちが大人になり、今度は創り手側に回ったから。観る側が求めてるものをちゃんと知ってる人らが創るようになったからだろうと思います。

それが「ウルトラシリーズ」で言えば前述の『ウルトラマンティガ』であり、残念ながらこの『ウルトラマン80』はまだ解ってない人たちによって創られた、最後のTVシリーズって事になります。



『ウルトラマン80』最大の特徴は、主人公=矢的猛(長谷川初範)が中学校の先生であること。つまり教師と地球防衛隊(UGM)の隊員という2つの激務をこなす二刀流で、いくらなんでも物理的にそりゃ無理やろ!(だけどウルトラマンだから平気?)っていう設定。つまりヒーロー番組に学園ドラマの要素を取り入れた作品なんですね。

これは当時の『三年B組金八先生』ブームに便乗して……かと思いきやそうじゃないらしく、プロデューサー氏が以前から「生命の尊さ、愛の美しさ、勇気の誇らしさ等を啓蒙し、ウルトラ文化と呼ばれる子供文化を作り上げていきたい」と考え、その手段として「ウルトラマン=先生というドラマ設定にした」んだとか。

これって、ちょうど同時期に『太陽にほえろ!』が「高視聴率を社会に還元したい」とか言い始めて社会問題をドラマに取り入れ、やたら小難しいエピソードばかり連発した挙げ句、ホントに視聴率をよその番組(金八先生)に献上しちゃって危うく打ち切りになりかけたw、あの大いなる勘違いと似てるような気がします。

視聴者は、そんなの誰も求めてない! 説教されたくてテレビを観るヤツぁおらんやろ!って、私は思うワケです。

刑事物なら悪党どもを片っ端からぶん殴り、ヒーロー物ならカッコいいメカや必殺技で怪獣をやっつける。少なくとも私はそれしか期待しない。ましてや「ウルトラシリーズ」はSFのハードな世界観が魅力なんだから、甘っちょろい学園ドラマなど邪魔にしかなりません。

スタッフも実は同じ想いだったのか、1クールが経過して「ウルトラマン=先生」の設定を推し進めたプロデューサー氏が他部署へ異動になった途端、中学校のシーンはいっさい出て来なくなり、主人公=教師っていう設定は無かったことにされちゃいました。ロケ場所の学校が日曜日にしか使えず、スケジュールが回らなくなったせいもあるようです。



地球防衛隊=UGM(Utility Government Members)のメンバーは、キャップのオオヤマ(中山 仁)を筆頭に、隊員のハラダ(無双大介)とタジマ(新田修平)、そして紅一点の城野エミ(石田えり)。さらに#14からチーフのイトウ(大門正明)が加わり、#27から隊員2人がフジモリ(古田正志)とイケダ(岡田達哉)に交代、そして#43でエミが殉職し(!)、代わってウルトラ星の王女=ユリアンが星涼子(萩原佐代子)として最終回まで紅一点を務めます。



しかし、番組がウケなかった最大の原因は、実際のところウルトラマン80やUGMメカのデザインが(私個人の感覚で見ると)あまりカッコ良くない……ハッキリ言ってダサいからかも知れません。

初代『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』は、ヒーローもメカもとにかくデザインが格好良かった! もっと攻撃的で悪魔的だったりしたんですよね。

仮面ライダーやマジンガーZも同じで、パッと見はイカツイからこそ格好良いんです。なのにシリーズが進むにつれ、やっぱり「子供向け」を意識してかポップな感じになって行っちゃう。大人が見てカッコいいと思わなければ、子供が見てもそりゃカッコ良くないですよ。カッコ良くないヒーロー番組なんか、そりゃ誰も観ないに決まってます。



……とまあ、悪口ばっかりになっちゃったけど、過去のウルトラシリーズとは違うことをしなくちゃ意味がない!っていうパイオニア精神は素晴らしいし、'80年代唯一のウルトラシリーズとしての存在価値は大きいかも知れません。まだCGが存在しない、アナログ特撮の集大成としても観る価値は充分にあり!



そして本作を彩る女優陣の華やかさ! 最初の1クールは主人公が勤める桜ケ岡中学校の体育教師=相原京子(浅野真弓)がヒロインだったけど、前述の通り学園ドラマ設定の撤廃により、野崎教頭役の和田幾子さんと共に出番が無くなっちゃいました。

だけど同じ桜ケ岡中学校の事務員「ノンちゃん」を演じられた白坂紀子さんは、『西部警察』の舘ひろしさんより先に別人(UGMの気象班=小坂ユリ子)としてシレッと続投されてますw

ほか、遠藤真理子さん、竹井みどりさん、加山麗子さん、児島美ゆきさん、倉田まり子さん等がゲスト出演。初代『ウルトラマン』のヒロイン=桜井浩子さんが登場された回もあるみたいです。



そして何と言ってもUGMの紅一点=城野エミ隊員を演じる石田えりさん(当時19歳)のボイン!……じゃなくて可憐さに、やっぱり眼を引かれちゃいます。まだ無名で最初は出番が少なかったのに、どんどん活躍シーンが増えていくのは当然の流れでしょう。#43で殉職するも、最終回(#50)ではアンドロイドとして復活! なんじゃそりゃ!?w


 

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「七曲署捜査一係'80」―4

2021-09-08 22:33:15 | 刑事ドラマ'80年代









 
なぜか近藤春菜さんも混じってますが、ボス(石原裕次郎)もスコッチ(沖 雅也)もお元気だった七曲署捜査一係の黄金期メンバーです。

救世主にして次世代リーダーのドック(神田正輝)に引っ張られ、スニーカー(山下真司)も見違えるほど元気になり、新たにホームドラマ担当のポジションを与えられたロッキー(木之元 亮)もまた、見違えるように活き活きしてます。

だから逆に、それぞれのポジションを奪われた形になるゴリさん(竜 雷太)と長さん(下川辰平)の影が薄くなったように感じるのは、決して気のせいじゃない。お二方が翌々年に揃って降板されるのも、決して偶然じゃないだろうと私は思います。

あっ、でも奪った側のロッキーも同時に殉職するんでしたっけ……つくづくムチャな番組だ!w(ホームドラマ担当は後にトシさん、マミー、ブルースらが引き継ぎます)



セミレギュラーの吉野巡査(横谷雄二)と令子さん(長谷直美)、そしてスニーカーとチョメチョメしたナーコさん(友 直子)もみんな元気です。



女性読者の皆さん、↑ こんなハンサム2人にこんな距離で尋問されたら、どうします? 私はもしUQ三姉妹(深田、多部、永野)にこの距離まで来られたら、死にますw



そして山さん(露口 茂)主演の#438『取調室』をもって1980年が暮れ、明けて1981年、いよいよ『太陽にほえろ!』最大の試練がやって来ます。



でも、きっと大丈夫。山さんに任せろ!

 

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