ほたる。

昨日から私の実家へ一人でお泊りに行ったりー。 今日はそんなりーをみんなで迎えに行った。 普段は強がって、お姉さんぶるりーだが、一番寂しがりやで、甘えん坊。 昨日から今日の迎えに出るまでに六回も電話をよこした。 そんな小さな五才児の心が愛おしかった。 実家に着くと早速、「コレ、おじいちゃんと捕ったほたる！」と瓶に入った小さなほたるを見せてくれた。 「何で光らへんのやろー。夜やないでかなー。寝とるんかなー。」と興味津々に観察するりー。 「夜、みんなで見に行こか！！」と約束をした。 実家からの帰り道－たんぼの脇に山水の流れる県道に車を止め、ハザードをたく。 すると、どこからともなく無数のほたるが近づいてきた。 「わぁー、きれぇ～！」と闇を走り回る子供たち。 そーっと捕っては瓶に入れていく。 まるで「ほたるの墓」のワンシーン。 ハルはりーのためにほたるを捕まえる。 旦那様もりーのために必死だった。 わずかな
時間で10匹ほど集め、車の中で眺めながら、りーは眠りについた。 ほたるの緩やかな、あたたかい光りが、車の中を照らしていた。