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SF少女マンガ全史 長山 靖生

2024年08月19日 | 漫画
SF少女マンガ全史 昭和黄金期を中心に筑摩選書0276図書 長山 靖生∥著 筑摩書房2024/03
 なかなかすごい本でたしかに「SF少女マンガ全史」の名に恥じない物だと思う。
 著者は僕とほぼ同世代で、僕は大学に入ってから少女漫画を読んできたのだが、なんかすごく同じ物を読んできていると感心する。あたりまえとは言え僕よりずっとたくさん網羅的に。
 なぜ「SF」少女漫画かというのはよくわからない。たしかにSFが少女漫画の中でとても重要だと言うのはよくわかるが、それはむしろ特別なものではなく自然に、つまり漫画(でも小説でも映画でも)は(も)虚構というか作られた世界なんだから、舞台が現代でも未来でもパラレルワールドでも分け隔てがないのではないか。
 それからたとえばこの本の中で大島弓子坂田靖子山岸凉子高野文子が論じられるのはちょっと違うのではないか。違和感がぬぐえない。割とおもしろがってずっと少女漫画を読んできた者として「SF少女マンガ全史」という切り取り方が間違っているのじゃないかと、そんな感じが強い。うまく書けないけど。
 少なくともぼくにとってはあまり意味のない本で、飛ばし読みした。知ってる漫画のことはこんなふうに書いてあっても意味がないし、読んでない漫画については読む意味がない。すみません。



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