片想い 向田邦子 | |
菅沼 定憲 | |
飛鳥新社 |
もう30年も前に亡くなった作家ですが、私も大好きです。年齢がバレてしまいそう。
子ども心に「向田邦子さんはすごい!」と思っていたら、短編小説で直木賞を獲って、事故で急死してしまいました。
漫画家の柴門ふみさんも大好きだったと、その短編小説を漫画化されていました。
タレントで爆笑問題の太田光さんも大好きだったそうで、向田邦子さんに関する詳しい本を書いていて、読み応えがありました。
私は、向田邦子さんともっとも一緒に仕事をされた一人である久世光彦さんの本も読んでいます。久世光彦さんも亡くなられましたが、私はミーハーにも講演会に馳せ参じたことがあります。
それから、妹の向田和子さんの回顧本も素敵で、何冊も読んでいます。向田和子さんの文章がとても素敵です。
それらを踏まえて、菅沼定憲さんのこの本は、向田邦子さんと交流のあった人でしか書けない新しい向田邦子さんの様子を伝えてくれています。
新しいというのは、ちょっと違うかもしれない。向田邦子さんへ憧憬の想いを寄せてみつめていたのがありありとわかるような、繊細なその視線から、他の本でも伝わる向田邦子さんの雰囲気とつながって、立体的になるような感じなのです。
私の憧れも、また募りました。