初夏の日差しと
生い茂る緑が心地いい鶴岡公園----
こんな素敵なロケーションの中に
「藤沢周平記念館」はあります
数多くの歴史・時代小説を世に残し
今も 年代問わずたくさんの読者のこころを捉えて離さない
藤沢作品----彼が生まれて青年期までを過ごしたのが
ここ庄内=鶴岡です
《藤沢周平記念館》ではそんな彼の全作品の魅力と
作品制作の背景などに深く迫っています
藤沢の作品は、(武家もの)、(歴史小説)、(市井小説)(伝記小説)
などに分けられますが、そのすべてにおいて
共通するのが、英雄豪傑が登場しいないことです
やり場のない悲哀を抱えていたり
武士のプライドを支えに与えられた運命を生き抜く
主人公はすべて誠実で凛呼としています
そんな主人公に読者は共感し、ひたむきな生き様にこころを打たれるのでしょう
そして「命とは何か?」「人生とは何か?」と問いかけてくるのです
純情さと強さを備えた女性を描く「花のあと」
それは、《歴史小説》でも同じです
「一面的でない複雑さの総和が歴史の真実」であると
藤沢が言うように
あえて、伝記や風聞は徹底的に排除して
想像力を膨らませ新たな息吹を主人公に吹き込むのです
先入観を無くしたうえで、
歴史の闇の部分に踏み込む藤沢の制作スタイルによって
他の歴史・史伝ものにはない
独自の主人公が存在します
「蝉しぐれ」や「たそがれ清兵衛」くらいしか読んだ事のなかった
私。。。。もっと藤沢作品が読みたくなってきました
そしてさらに、藤沢の作家人生にも迫っていきます・・・・
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます